
35歳から「一生、負けない」生き方 ランチェスター秘密の人生法則
竹田 陽一 (著),栢野 克己(著)
経済界
¥1,620
単行本(ソフトカバー):261ページ
2013年10月8日 初版
●なぜ、「弱いダメな人」こそ、イヤでも勝手に「大成功! ! 」してしまうのか?
誰も教えてくれなかった!
35歳から天職が見つかり、44歳で天命を知る方法!
●ここ最近、ブログ更新が全くされてなくて、本当に恥ずかしい限りです。
最近、知り合いのコンサルタントの先生の資料の中に
頻繁にそのお名前が出て来て、
何か心に引っかかるものがあったので、
ランチェスター経営の大家、竹田先陽一生の直近の最新刊を
今回、久しぶりに手にとってみました。
竹田先生のランチェスター本は、数年前に大いにハマり、
音声テープを買うほどまでに信奉していたのですが、
最近は忙しさにかまけて、とんとご無沙汰でした。
本書は、竹田先生と何かとご縁が深い栢野さんとの共著です。
●内容は、一言で言ってしまえば、
30代半ばを過ぎて、転職、起業、独立などを目指す人々が、
ランチェスター法則を活用して、
いかにして成功することができるかを解説してくれた本です。
こんなブログを偉そうに書いている私ですが、
最近は、自己啓発系の本を買ったり、読んだりすることは
ほとんどなくなってしまい、
逆にそれらの本がズラーっと本屋に平積みで並んでいたりすると、
シラけた気持ちになることがあります。
まあ、際物というか、タイトルだけはキャッチ―ですが、
一読しても大して使えないだろうなと
直感で思ってしまうものが少なくないということです。
結局、ナポ・ヒル、ドラッカー、デール・カーネギーなどの
古典的名著の焼き直し、引用でしょうが…と考えてしまうのですね。
●本書は、それらの本、中でも、特に、
「誰でも楽して短時間で成功できます」的な路線の“甘い”本とは
対極にあるような本です。
長時間労働、早起き、一点集中主義、量稽古などの重要性を、
ランチェスター法則を根拠に、
丁寧かつ熱いテンションで語ってくれます。
基本的には竹田さんが本編の理論を述べ、
その合間の箸休め的に、栢野さんが補足コラムを述べるという
構成になっております。
栢野さんのコラムは、御自身のブログやFBなどの例のくだけた文体そのままで、
校正もへったくれもないのですが、まあそれはそれで、
イイ味となっています。
●両氏が、多くの読者を獲得しているのは、
いわゆる一流校、一流企業出身で、
失敗知らずのコテコテのエリートではなく、
若い時分は挫折続きの「負け組」であり、
そこから不屈の努力と熱意で、
今の地位を築き上げたところにあるでしょう。
本文には、両氏の自伝、エピソードが数多く紹介されておりますが、
考え方と努力次第で、人間はいくらでも自分を変えることができるのだと
誰もが痛感させられます。
感心したエピソードは多数ありますが、
特に、今ほどテープ学習が一般的ではない時代に、
竹田先生は、相当の金額を払って、
古典的名著の数々をプロの読み手にテープに吹き込んでもらい、
それを繰り返し聞いたというのは、さすがだと思いました。
●独立、起業を考えていて、
ある程度の覚悟やプランはあるのだが、
具体的に時間戦略や商品戦略をどのようにしたらいいのか、
日々の生活をいかにして過ごせばいいのかわからないという方には
最適な本です。
一読すれば、独立して成功することがどれぐらい難しいことなのかを
身にしみて感じることができるとともに、
今までの甘い考えを一掃することができるはずです。
転ばぬ先の杖として、必読の一冊と言えます。
【マストポイント】
巻末 (成功するビジネスマンの時間心得)
@成功の7割は投入時間量で決まることを重視し、
必勝の12時間、圧勝の14時間を連続して守る。
A朝7時30分から仕事にかかり、先手先手と仕事を進め、
朝型人間を続ける。
B朝の15分を使って、一日の行動計画をメモにし、
忘れ物や連絡ミスを防ぐ。
Cあれこれと手を広げず、一つの仕事に目標を絞って、
集中効果を出す。
D技術の向上と潜在能力の開発は、量稽古のあとで
起きると認識し、何事も量稽古から始める。
E時間の7割は重要な仕事、主たる目的に投入し、
3割は計画と反省に回す。
F趣味時間を一時停止し、学習や研究のため、
休日の7割を投入し、仕事のナンバーワンづくりを目指す。
G一時的な人間関係の悪化を恐れず、目標達成と関係ないものは
断る勇気を出し、時間のムダを防ぐ。
H残業代がつかなくとも、目先の小さな利益にとらわれず、
目標達成のためには骨惜しみをしない。
I成果が出るまでの苦痛に負けないため、
熱意のある友人を作り、熱意を保ち続けるよう、
仕掛け作りに工夫をする。
(以上本文より。一部改変)
【著者略歴】
竹田/陽一
ランチェスター経営(株)代表。中小企業経営コンサルタント。経営戦略の教材DVD・CDを約200巻制作。教材を使った「戦略社長塾」や代理店は全国約25ヶ所。福岡県久留米市出身。明善高校・福岡大学卒後、建材会社を経て東京商工リサーチで約2600社の企業調査や倒産取材に従事。44歳で独立。
栢野/克己
(株)インタークロス代表。零細企業コンサルタント・講演家・天職コーチ。福岡市出身。小倉西高校・立命館大学卒。ヤマハ発動機・リクルートやIBMの子会社・アド通信社を経て独立。