2011年02月26日

必読本 第959冊目 ブライアン・トレーシー「ベストリーダーの極意」

必読本 第959冊目

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ブライアン・トレーシー「ベストリーダーの極意」

ブライアン・トレーシー(著), 日暮雅通(翻訳)

¥ 1,785

朝日新聞出版

単行本: 256ページ

2011年1月30日 初版



●すぐれたリーダーは7つの特性を備えている!

生き残れるのは変化に対応できた者だけだ!

52ヵ国・1000社以上でのコンサルタント経験にもとづく「リーダー原論」。

●私が、外国人の中で、最も私淑している師匠、

ブライアン・トレーシーさんの先月末に出たばかりの最新刊。

氏は、非常に多作な自己啓発作家として有名だが、

本書は、本国でも昨年2010年に出たばかりのホヤホヤの新刊であるらしい。

混迷極まる現代社会の中で、彷徨う多くの人々を率いるには、

最高のリーダーが必要である。

そのために備えておかなくてはならない資質を

全編にわたって詳細に解説していくという内容。

●氏の本の身上は、

冗長な言い回しを一切せず、重要なポイントを過不足ない文章で

ズバリと指摘することにあるのだが、

本書は、冒頭から、字体が小さくて文章量がギッシリなこともあり、

読み進めることが困難なほどに、

ダラダラダラダラと、瑣末なことが書き連ねられている。

尊敬している師匠の本なので、細切れ時間に読み進めてきたのだが、

氏に対して大して思い入れのない読者は、

前半部分で早々と挫折するのが目に見えるような退屈な内容かと思う。

●我慢して読み続けて行くと、第5章あたりからは、

ポツポツと、心に響くメッセージを、そこかしこに発見することができる。

特に、第8章の、コミュニケーション能力を解説した章と、

最終第10章の、成功するためのポイントをまとめた章は、

過去の名著でも出てきたような秀逸な点が多く、ファンはやっと安堵出来る。

●詳しい事情は全くわからないので憶測で書くしかないが、

本国の出版社編集者から、

「トレーシー先生、今まで数多くのビジネス本を上梓されてきましたが、

なぜか先生には『リーダー論』を述べた本がございません。

今回はひとつ、『リーダーとは何ぞや?いかにあるべきか?』という

テーマ1点に絞って執筆お願いします」と無理やり頼まれて

どうにかこうにか出来上がったような本。

あまり批判めいたことは言いたくないが、本書は個人的に特には薦めない。

類書の中に、もっと読みやすくて、優れた本は必ずあるはずである。

氏の著作の中でたまに出てくるハズレ本と言って差し支えない。

トレーシーさんは高い人気があることもあり、

2011年になっても続々と新刊が出るようだが、

もうちょっと次回作はホレボレするような本であってほしいと願う。



【マストポイント】

@「ひどい人選をすると非常に高くつく。

不適切な人を雇ってしまい、その代わりを見つけなければならないとすると、

通常その人の年収の約3倍の費用がかかる。

ある人を年収500万円の契約で雇ったものの仕事ぶりが思わしくない場合、

あなたと会社が受ける損害は総額でおよそ1500万円になる。

雇用について決断を迫られたとき、そもそも雇わないという

決断が最良の決断であることもあり得る」

A「人間としてまたリーダーとしてあなたが成功するかどうかは、

問題をうまく打開する能力に左右される。

名刺にどのような肩書きが印刷されていようと、

あなたの本当の職業は「問題解決請負人」である。

リーダーは問題が起きても腹を立てたりいらだったりしない。

問題が生じれば、ここは腕の見せ所だと思うのだ。

あなたは自分が知識労働者だということを忘れてはいけない。

あなたの仕事は無形のものである。

あなたの生産性は、あなたが出した結果、

あなたが実際に達成したものによってしか評価できない。

そして、あなたが結果を出すということは、

いつも、何らかの問題を解決したり、何らかの障害物を取り除いたりすることである」

B「研究や取材において、つねに私は不幸な人たちを見てきた。

その人たちに共通しているのは、確固たる目標をもっていないことだ。

願望や希望、欲望はふんだんにあっても、

ひたむきに目指すゴールをもっていないのである

結果として、人生は空回りし、常に不満感とむなしさが残ることになる」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

ブライアン・トレーシー
1944年カナダ生まれ。米国カリフォルニア州に本社を置く研修&コンサルティング会社、ブライアン・トレーシー・インターナショナル会長。これまで52カ国・1000社を超える企業でコンサルタントやトレーナーを務めた、成功哲学の世界的権威。











2011年02月19日

必読本 第958冊目 鍵山秀三郎の流儀―エピソードで綴る

必読本 第958冊目

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鍵山秀三郎の流儀―エピソードで綴る

亀井 民治(著)

¥ 1,365

PHP研究所

単行本: 247ページ

2011年1月7日 初版



●常に笑顔を絶やさず、裏方で働く人たちに心を砕く。

言葉遣いに細心の注意を払い、誰にでも礼を尽くす。

出逢いを大切にし、理由を聞かずに資金を融資する。

常人には真似のできないような生き方を貫いてきた

「掃除の神様」の素顔から哲学までを網羅した書。

●本社は、イエローハット創業者鍵山秀三郎さん関係の書としては一風変わった本。

氏の本の編著者として、満17年もの間、

公私にわたって薫陶を受けてきた亀井民治さんが、

実際に見聞きした、氏にまつわる感動的なエピソード、

心温まる物語を一冊にまとめた本です。

●内容としては、鍵山さん自らの本では

ほとんど触れられないような知られざる素顔(ガチガチの真面目人間と思われることの多い

鍵山さんが、意外なことにユーモアを吐くことが多い。

又、著書ではほぼ出ることのない鍵山さんの奥様が写真付きで何度も

登場されるのが特筆される)、

氏の掃除哲学に出合って、人生が一変した人々のエピソード、

自分で書くと自慢めいた話になるので、今まで公にしなかった感動の秘話など、

鍵山さんの長年のファンでも初めて知るような貴重なエピソードが多く、

読むたびごとに引き込まれます。

●個人的に最も感銘を受けたのは、

2005年5月の連休明けに甲状腺ガンの手術を受けた後

(頑健な体が自慢だった氏にとって、人生初めての入院と手術だった)、

わずか5日後にして、早朝の掃除を再開したという話である。

手術が無事に成功し、予後良好だったとはいえ、

71歳の老体にして、体に過大な負担のかかる全身麻酔手術を

受けてから、1週間もたたず、街頭掃除を復活させたのである!!

普通の感覚だったら、少なくとも1か月ぐらいは、

無茶なことをせず、自宅で安静にしているのが当たり前である。

鍵山さんの掃除に対する思い入れの強さ、

常人ではとても真似ができない凡事徹底の精神に頭が下がる。

●他にも、鍵山さんの、一人間としても、一人の経営者としても、

その器の大きさ、人や物に対する愛情の深さを

思い知らされるエピソードには事欠かない。

特に、ほとんど返済されないのが予想されるにもかかわらず、

経営危機に直面している知り合いの中小経営者に

気前よく資金援助を惜しまないという話には、

胸に熱いものさえ込み上げてくる

(詳しくは述べられていないが、氏が援助したにもかかわらず、

今まで債務不履行になってしまったお金は、

それこそ何十億円という規模になると予想される。

そして、それに関して恨みがましい思いをほとんど持たれない。

お金に関しての思いを述べた近著(必読本第949冊目参照)と読み比べてみるのも一興)。

●他に是非記しておきたいことは、

氏の本の中では匿名でサラリとしか触れられていなかった

有名なエピソードにまつわる人々が実名で紹介されていることである。

若かりし頃の鍵山さんの掃除する姿に感銘を受け、

日本有数の超一等地をタダ同然で譲ってくれた地主さんの話、

どこのお店からも相手にされなかったハンドルにかぶせるカバーを

唯一鍵山さんだけが扱ってくれて、それを恩義に思い、

その後、家族同然の付き合いを

するまでになった大阪の母子の話は、熱心なファンならば、

一度は聞いたことがあるでしょう。

彼らが写真付きで、より詳しく掘り下げられて紹介されている。

惜しむらくは、無名の一般の方々を中心に登場させるという

編集方針だったためか、

交友のある桜井章一、山本一力などの有名人とのエピソードが

皆無だったこと。

2人のお子様とのエピソードと写真がなかったのも、残念だった。

もしかしたら、鍵山氏本人が掲載をお断りされたのかもしれない。

●本書は、鍵山氏本人の本として検索してもヒットしないので、

意外に知らない方も多いのではなかろうか。

しかし、氏のファンならば、絶対のおススメである。

改めて、人間鍵山秀三郎の凄さに感動させられるとともに、

読んだ人自ら、何か日々の生き方や行動の転換を

必ず迫られるような本である

(最後の、「鍵山流の風呂の入り方」は、

爆笑を禁じえないと共に、礼儀作法の極みと言いますか、

日常の所作に対する考え方や、氏の人間性が凝縮された非常に印象的なエピソードである。

ホテル従業員の労力を省いてあげたいと、

浴場で水滴一つ付けないでキレイに体を拭き取り、

備え付けのバスタオルを使用されないというのである。

ここまで来ると、まさに神の領域としか言い様がない…)。



マストポイント

@「Q『鍵山相談役は、人からの質問に対していつも的確に即答されます。

そのコツはなんでしょうか?』

鍵山『もともと私は、人前で話をするのが苦手で大嫌いでした。

文章も、できれば書きたくはありませんでした。

そんな私が、1991年からハガキを書こうと決めてから、

今日まで51,800枚のハガキを書き続けてきました。

毎日、7〜8枚のハガキを書き続けてきたことになります。

この実践を通して得たことは、

自分の考えがはっきりとしてきたということです。

人からの借り物ではない、自分の物差しを持てるようになったということです。

突然、相手に質問されたときでも、

『それは、あ〜、え〜っ』などと、答えに逡巡することがなくなったのです。

どんなに長いハガキや手紙をいただいても、

ハガキ一枚に要点を書いて返事ができるようになりました。

今ではハガキを書くことが、いかにすごい力になってくれているかを実感しています」

A「人が感動を覚えるのは、

けっして特別な才能の持ち主がなした特別なことに対してではない。

誰にでもできる平凡なことではあるけれども、

誰もがやっていないことを人知れず実行し努力している人に対して感動を覚えるものなのだ。

最初は見向きもしなかった周囲の人々が、

いつも早朝掃除をしている人に気づき、そのひたむきさに対して、

『たいしたものだ!』といって感動するのだ」

B「最近、鍵山さんがよく質問を受けるのが、

『いつまで掃除を続けるのですか』ということだ。

鍵山は、そう聞かれるたびに、

『あとを引き受けてくださる方が現れるまで続けます』と答えながら、

今日も掃除に励んでいる」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

亀井 民治
昭和21年、鹿児島県生まれ。昭和45年、東京電機大学(二部)機械工学科卒業。高周波熱錬を経て、昭和50年に環境整備機器の製造販売を行うエッチアンドケイを設立、社長に就任。平成14年、ローヤルを改組設立。平成15年、ローヤルをシステムジャパンに社名変更し社長に就任。経営コンサルティング、講演活動に従事。アイウィル「経営者能力養成コース」総合指導顧問、「統率力養成コース」専任講師。薩摩大使。




2011年02月18日

必読本 第957冊目 斎藤一人 笑って歩こう 無敵の人生 [CD付]

必読本 第957冊目

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斎藤一人 笑って歩こう 無敵の人生 [CD付]

芦川 政夫(著)

¥ 1,470

ロングセラーズ

単行本: 126ページ

2010年9月1日 初版


●「幸せになるには、幸せになる考え方があるんだよ」。

たった4日で人生に奇跡が起こった。 

●一人さんのお弟子さんの中の一人、

芦川政夫さんの書籍。

3年ほど前に初めての本が出ていたはずだが、

その時以来の著作か

(タイトルが似ているので、処女作の改訂本かもしれない)。

ブックオフで買い求めた本だが、

事情により、おまけのCDは付属してなくて、聞いておりません

(一人さんの雑談的な内容のようです)。

あらかじめご了承くださいませ。

●行間が非常に広く、文字も大きく、

処女作と同じように、あっという間に読破できる。

内容は、芦川さん自身の壮絶極まる生い立ち、苦労話が大半で、

読むほどに悲しみが深まっていく。

一人さんのお弟子さんたちは、

苦労知らずの楽天的な性格の方がほとんどであるが、

 ほぼ唯一といってもよい過酷な人生を歩まれた方の様である。

●後半部分では、芦川さんの苦労話にしんみりと聞き入った一人さんが、

以前ご紹介した本(必読本第952冊目 参照)とそっくりそのままのアドバイスを授け、

芦川さんを奇跡的に幸せな人生に導いていくという形で締めくくられている。 

一般書籍としては、あっけないぐらいにさっぱりとした作りの本だが、

例によって、一人流成功法則をおさらいしたい方には

ピッタリの本です。

 

 【マストポイント】

@「多数意見だから正しいなんて思うのは、やめようよ。

皆が言っていることは正しくて、それで幸せになれるなら、

今、世の中の人は皆、幸せってことになるよ。

世の中で、いわゆる成功する人って少ないよ。

あの人は成功した、大金持ちになった、幸せそうだ、

そう言える人は本当に少ないよね。

成功者が少ないというのは、正しい意見は少ない方だってこともあるんだよ。

もちろん、少ない意見にもメチャクチャなものもあるよ。

だけど、ほとんどの人が成功しないってことは、

大勢の意見は成功しないってことなんだよ」

A「苦労して、しんどい思いをするというのは、

『それは間違いですよ』っていう、神様の教えなの。

いまくいかないってことは、神様が、『早くやめなさい』と言ってるお知らせなんだよ」

B「幸せな考え方をする人は、必ず幸せになれるんだよ。

私の方針はね、人に優しく自分に優しく、なの。

だから、私は、幸せなの。

常識だとか、皆が言うからとか、関係ないの。

我慢なんかしなくていいんだよ。

自分がやりたいと思ったことは、自分で決めていいんだよ。

自分の常識と世間の常識が、少しぐらい違っていてもいいんだよ。

今までそう思わなかったのなら、今気づいて、これからそう思えばいいんだよ」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

芦川 政夫
1935年生まれ。静岡県伊豆の国市出身。東京都江戸川区にあった日本一ひまな喫茶店『ピクニック』の元マスター。常連客だった斎藤一人と出会い、生き方論、成功法則に天と地がひっくりかえるほど感銘する。その後、まるかんでの「商人」の道に入り、大成功をおさめ、江戸川区では長者番付の常連となる。

2011年02月15日

必読本 第956冊目 柳井正 わがドラッカー流経営論

必読本 第956冊目

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柳井正 わがドラッカー流経営論

NHK「仕事学のすすめ」制作班(編集)

¥  998

日本放送出版協会

単行本: 92ページ

2010年1月25日 初版


●NHK「仕事学のすすめ」から生まれた本。

「顧客の創造」「知識労働者」…ユニクロ躍進の原動力、そこにはドラッカーの教えがある。

●2009年に、勝間和代さんをナビゲーターにして放送されたNHK教育の「仕事学のすすめ」。

その中で、ユニクロ柳井正さんが、自社の経営にドラッカーの書物をどのように

活用してきたのかを語った回が何回に分けて放送されたのですが、

その放送分を元に書籍化された本。

最近読んだ柳井さんの近著(必読本第946冊目参照)に感銘を受けたので、

続けざまに図書館から借りて読んでみました。 

●まず驚かされるのが、柳井さん自身の、ドラッカーの書物にびっしりと書き込まれた、

メモ書きの多さ、細かさである。

ただ通読するだけの上っ面の読書法ではなく、

徹頭徹尾、本の内容を現実の場で実践やろうという意気込みがヒシヒシと伝わってくる

(ユニクロの東京本社社内には、『ユニクロ文庫』という図書館があって、

そこにはドラッカーの書物群が揃っているということも紹介されている)。

ごく平凡な若者だった柳井さんが、

父親の会社に入社し、実質的な総責任者として経営を任された後に、

どのようにしてドラッカーの書物(更に、もう一人の尊敬者である

松下幸之助の本といかにしてつきあっていったのかも同時に語られております)を次々と読みこなし、

今の巨大なユニクロ帝国を築き上げて行ったのかが非常に明快に語られております。

最近ブームのドラッカー本の読みこなし方を知る上で、非常に参考になるはずです。

巻末には、勝間さんのドラッカーとの出会いと、その書物の活用例も記されておりますので、

併せて参考になさるとよろしいでしょう。

●1,000円にも満たない安い本ですが、

ドラッカー本人や原著の貴重な写真が何枚も掲載されていたり、

プロフィール、略年表なども手際良くまとめられていたりと、

最近ドラッカーを読み始めたばかりの初心者には、

難解なドラッカー本の副読本、ガイドブック的な使い方が出来る本だと言えます。

同時に、ユニクロの社内の取り組み

(障害者と匠の技を持っている熟練労働者の雇用の話が非常に参考になる)や、

ヒット商品など、過去の有名な出来事が豊富に紹介されているので、

一企業としてのファーストリテイリング、ユニクロ自身を知る上でも有用な本です。

 

 【マストポイント】

@「ぼくのことを『カリスマ経営者』のようにイメージしている人もいらっしゃるようですが、

経営者がカリスマになってはいけないと思うんです。

だってカリスマ経営者が黒いものを『白』だっていえば、

みんなそれが間違っているとわかっていても『白』だっていうわけでしょ。

いくら経営者が『白』だといっても、

『いや違います。これは黒です』といえるような組織じゃなくてはいけない。

経営者は完璧ではなく、失敗ばかりしているくらいの方が本当はいいんです。

そういう経営者の下で働く人たちは

『社長の代わりに自分たちがしっかりしなけりゃ』と考えるようになりますからね」

A「何もしないうちから、『これは私にはできない、できそうもない』なんて言う人は

最初からプロになることを放棄しているとしか思えないですね。

できなかったことを、できるようにするためには、

もっと自分に期待することが大切なんです。

自分に期待するということは理想をもつということです。

これは若い人に限ったことではありません。

40歳でも50歳でも、自分に期待して謙虚になれば、

いくつであっても、できないなんてことはないはずです」

B「不思議なことに長所を伸ばしていくと、

欠点というのはどんどん消えていくんですよ。

人間は長所を褒められると、欠点をカバーしようという気持ちが自然に芽生えてくるといわれますが、

それは企業に関しても同じで、企業の優れた部分をより強固にしようと考えると、

欠点はやがては隠れて見えなくなっていくんです。

だから今後も失敗を恐れることなく、新しいことにどんどんチャレンジしていくつもりです」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

柳井 正
1949(昭和24)年山口県生れ。(株)ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長。早稲田大学政経学部経済学科卒。父親の経営する小郡商事に入社後、’84年にカジュアルウエアの小売店「ユニクロ」第一号店を広島市に出店。同年社長に就任。’91(平成3)年、社名をファーストリテイリングに。’98年の原宿出店でフリースの大ブーム。’99年、東証一部上場。2005年11月には同社を持ち株会社に移行させ、海外のブランドなども傘下に収めるグループ企業へと変貌させた。

ラベル:柳井正 ユニクロ
posted by miura at 18:25| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月13日

必読本 第955冊目 生き方の演習 ―若者たちへ―

必読本 第955冊目

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生き方の演習 ―若者たちへ―

塩野 七生(著)

¥ 1,155

朝日出版社 

単行本: 92ページ

2010年10月1日 初版


●本当に大切なことは何か?

あなたの「ものの見方」が変わる。

ローマ史家が語る21世紀型の自分磨き。 

●超大作「ローマ人の物語」シリーズ著者として名高い、作家塩野七生さんが、

社会に出る前の若者たちに向けて行った講演録を一冊にまとめたもの。

かつて、同じ出版社からは、

あの司馬遼太郎さんでも同種の本が出ております(必読本第274冊目参照)が、

それと同じ路線の本です。

巻末には雑誌に寄稿したエッセイ2品が収められております。 

●100ページにも満たない小冊子のような本で、

30分もかからず読破できる。

しかし、中身は、非常に示唆的なメッセージが詰め込まれている。

マスコミが流している情報を鵜呑みにするのではなく、

クールな目配りで、自分の頭をよく使って、現実の真の姿を正確に知ろうと努めなくてはいけないこと、

外国語をマスターすることも確かに大事だが、

それよりも母国語をしっかりやることの方が優先度が高いということ、

 勉強や仕事は一種のリズムで、それに自分を慣らしていくことが大事であること、

などなど、非常に参考になる話が次から次へと紹介されております。

●大人との付き合い方、読書や勉強の仕方などを

語った巻末のエッセイには、

少々毒気もありますが、既に社会人である我々が読んでも

頷かされる点が非常に多かったです。

外国語や海外生活に興味のある方、

まわりからなかなか賛同されないような特殊な分野に

将来の志望を置いている方などに特におススメしたい本です。

 

 【マストポイント】

@「思うに、読書というものは習慣だと思います。

どこに行くのでも、文庫本を一冊もっていることが私の習慣です。

不可思議なことに、どこに出かけても、時々妙な時間の空白があるんですね。

その時に読むために常にもっているんです。これが、まずひとつ。

それから、夜眠る前に30分とか1時間、たいていそれ以上にはなりませんが、

必ず雑誌か何かを読みます。

本というのは、テレビや映画などと違って、

大きくもない媒体なのに、お金もたいしたことないものなのに、

すさまじい量の情報が入っています。

加えて、本は自分次第、つまり主導権をもって使えるという利点もあります」

A「私がいたころの日比谷高校には、日本中の秀才が集まっていたんです。

私は秀才ではなかったけれど。

そして、わかったのは、彼らは、みんな、先生の話に疑いをもたない人たちだということでした。

疑いをもたないから、先生の言うことがすうっと耳に入ってくるわけでしょう。

しかし、そうではないんです。やはり疑いをもったほうがいいんです。

何にでも疑いをもつということは、後々まで役立つことだなと、今はつくづく思っています

たとえ学校の成績はよくなくても、疑いをもったほうがいいということです」

B「最後に、人間関係についてお話させていただきたいのですが、

私は、息子が私に口答えするのを許さなかったのです。

私でも言葉厳しく息子を叱ったりします。

息子は当然のことむっときて口答えしたいところでしょうが、

そういうことは一切許さなかった。

というのは、母子の関係というものは人間関係の源だと考えるからです。

人間関係の源ですから、母子の関係がうまくいった人は後々社会に出ても

人間関係に苦労しないんです。

母親に対して、少しばかり遠慮する。

怒鳴り出したくても、怒らないように努める。

遠慮するということは、自分を抑えるということです。

乱暴な口応えは絶対にしてはいけない。

そうしないと、他の人に向かっても遠慮がなくなってしまう。

そういうことなんです」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

塩野 七生
1937年7月、東京都生まれ。東京都立日比谷高等学校、学習院大学文学部哲学科卒業。1963年からイタリアへ遊学。1968年に帰国、執筆活動を開始。1969年、『ルネサンスの女たち』。1970年、『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。同年よりイタリアへ在住。1975年、『愛の年代記』。1981年、『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年』でサントリー学芸賞。1982年、菊池寛賞。

ラベル:塩野七生

2011年02月09日

必読本 第954冊目 夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです

必読本 第954冊目

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夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです

村上春樹(著)

¥ 1,890

文藝春秋

単行本: 512ページ

2010年9月30日 初版


●13年間の内外のインタビュー18本を収録。

なぜ書くのか、創作の秘密、日本社会への視線、走ることについてなどを語りつくす。

●徹底したインタビュー嫌いとして知られ、

表舞台に出ることを拒否することでも有名な村上春樹氏が、

国内外のマスコミや一般読者に向けて行った貴重なインタビューを一冊にまとめた本。

私自身、若いころと違って、最近はめっきり小説と名がつくものを

読むことから遠ざかってしまったのだが、

雑誌ananに連載中の『村上ラヂオ』に代表される、軽妙な語り口の

氏のエッセイを読むのは昔からすごく好きだったので、

図書館から借りて読んでみました。

●手に取ってから驚いたのだが、ちょっとした辞書はあろうかというような

500ページを超える分厚さ。 

初めに告白しておくと、一旦ページを開いてからはその面白さに引きこまれ、

寸暇を惜しんで読んでいたのだが、

やはりちょっとやそっとでは読破できないその分量がネックになり、

返却期限が来てしまって3分の2ほどしか読めなかった。

借り直して最後まで読み切るつもり。

●18本のインタビューの中で語られることは非常に多岐にわたる

(海外でも人気が高いこともあり、

日本よりも海外のメディアからのインタビューが大半なのが特筆に値する)。

各作品が誕生したきっかけや、完成するまでの経緯、

登場人物に託した思いなど、創作上の秘密を語った部分はもちろん、

子供の頃に小説を読み始め、青年期になって実際に小説家として

デビューするまでの変化、

影響を受けた作家の話、音楽、映画、運動など、ごく趣味的なこと、

普段のスケジュールなど日常生活の姿、頻繁に海外生活を送りつつも、

常に執筆上では日本的なものを意識していること、

小説と翻訳の仕事の進め方の違いなどなど、

これほど有名であるにもかかわらず、謎に満ちた超人気作家、

村上春樹氏の実像を非常に細かい所まで知ることができる。

●人の話を聞くことは大好きだが、話すことは苦手だし、

自分本来の仕事ではないと断言されている村上さんだが、

一旦インタビューを受けると決めてからは、

各国の多様なインタビュアーの質問の数々に、

とても誠実かつ饒舌に話されているのが非常に意外な印象を受ける。

あまり答えたくないであろう質問や、回答困難な質問に対しても、

適当に流すことなく、実に冷静かつ謙虚に対処する。

又、こんなことまで答えるのかというようなごく私的なことも、

ためらうことなく吐露されている。

私が予想するに、実際の村上さんという人は、

極端な人嫌いの、寡黙で偏屈な変人インテリ作家というよりは、

むしろ、自分がちょっと普通の人とは違うタイプの特殊な人間であることを十分自覚し、

そういうタイプの人間がいかにしてこの現代社会の中で、

まわりとトラブルを起こすことなく、そして自らも不満やストレスを感じることなく

快適に生きていくには何がベストなのかを、十全にわきまえて生きている

スマートな知識人、という感じの人間なのではなかろうか。

本書を読んで、そんな印象を受けた。

●又、改めて言うまでもないことだが、

語彙の豊富さ、文体の流麗さ、博覧強記の知識量、

森羅万象に対する観察眼の鋭さ、記憶力の良さにも驚嘆させられる。

こんな体験をすることはめったにないのだが、

読み進めるごとに、村上さんに感化され、自分がドンドン賢くなっていくという不思議な錯覚さえ感じる

(また、同時に、文章が幼稚すぎる本、内容が低レベルで愚にもつかない本ばかり読んでいたり、

テレビや漫画ばっかりの生活を送っていたら、

間違いなく愚鈍な人間になってしまうということもなぜか痛感させられる)。

本書は、村上氏のファンならば絶対の必読書ですが、

特にそうでなくても、色々な意味で得るところの多い本です。

最近、本業である小説以外の村上氏のサイドワークをまとめたような本が

続々と出版されているようですが、

入手する機会があったら、又書評したいと思っております。

 

 【マストポイント】

@「僕は読書少年、読書青年ではあったけど、

文学青年ではなかったんですよ。

自分が小説を書きたいと思ったことはほとんどなかったんです。

だから十代から二十代にかけて文学的手法とは何かということに対して

全然悩まなかったんです。

小説を書きたいという人間は、小説はいかに書くべきかというところで

読書体験とは別の思考をしますよね。

僕にはそれがないんです。僕にとって読書というのは純粋な悦びでしかなかった」

A「作家にとって書くことは、ちょうど、目覚めながら夢見るようなものです。

それは、論理をいつも介入させられるとはかぎらない、法外な経験なんです。

夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」

B「自分の目指している方向はおおむね間違っていないはずだという手応えは

常にあったのだが、それでもやはり厳しい時期は数多くあった。

人生とはたぶんそういうものなのだろう。

あとになってみれば『ああ、そうか、そういうことだったのか』と

腑に落ちるのだが、その時点では何がなんだかよくわからない。

でもよくわからないからこそ、人生にはきっと意味があるのだろう。

よくわけがわからないからこそ、これからどうなるのか先が見えないからこそ、

人は必死になってそこから何かを吸収していくのだ」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

村上春樹

1949年1月12日、京都府京都市生まれの兵庫県芦屋市育ち。住職の息子で国語教師でもある父と、大阪の商人の娘である母の間に生まれる。兵庫県立神戸高等学校卒業。早稲田一文に入学。その後演劇映像専修へ進む。大学在学中に陽子夫人と結婚結婚後、国分寺市に転居し、大学に在学しながらジャズ喫茶を開業する。大学を7年かけて卒業後,閉店後の店で小説を書き、1979年『風の唄を聴け』で群像新人文学賞を受賞しデビュー。1981年には作家専業で生きていく決意を固め、ジャズ喫茶を廃業した。全共闘世代、団塊の世代を代表する作家であるが、政治活動にかかわることを避け、全共闘運動からは遠く距離を置いている様子が、作品の端々からうかがわれる。1987年『ノルウェイの森』が、空前の大ベストセラーとなり、一般的にも認知される。その後、出せば必ず売れる作家の1人に数えられるようになった。作品は韓国、米国、台湾などでも絶大な人気があり、1980年代以降の日本文学、現代文学を代表する最も評価の高い文学者の1人である。

ラベル:村上春樹

2011年02月07日

必読本 第953冊目 今、63歳

必読本 第953冊目

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今、63歳

北野 武(著) 

¥ 1,680

ロッキングオン

単行本: 301ページ

2010年7月7日 初版


●「俺、やっとオヤジからジジイに脱皮したと思ってるわけ」

映画監督として、タレントとして、また黄金期を迎えた今だから語れること。

SIGHT大好評連載中の自叙伝インタヴュー・シリーズ、9刊目。

傑作『アウトレイジ』に到達するまで。2年間の軌跡を語りつくす。 

●ロッキング・オンから発売され続けている、

「北野武」自伝本シリーズの最新刊。

昨年6月中旬に出た第9巻目である。

●「漫才」、「雑誌」、「男の更年期」、「ファッション」、「スポーツ」など、

たけしさんの最近身のまわりで起こった出来事を中心に、

ツービートさながらの機関銃のようなしゃべり口で、

一気に思いの丈を述べて行きます。

例によって、全12話どれを読んでも痛快で、

一旦読み始めたら止まらない面白さですが、

特に興味深かったのは、現在担当しているすべてのレギュラー番組に対するスタンス、

番組の裏側を語った章。

くだらないトークや被りモノなど、アドリブでやっているだけなのでは、

と思ってしまうことが多い殿のパフォーマンスですが、

裏側では、意外に緻密な計算を働かせて行動していたり、

まわりとの距離を絶妙に測りながら己の立ち位置を定めていたりなど、

この道で何十年もトップを独走しているだけの才覚はあるな、と

改めて思い知らされます。

ただ惰性で毎日大量のタバコを吸っていたが、テレ朝の自ら出演する健康番組などで

確かな知識を得るなどして、すっぱりと禁煙してしまった話、

酒は別に好きではなく、味が美味しいと思ったことはほとんどない、

ただ酔っている自分が好きなだけだ、今は週2回しか飲まないと述べた嗜好品の話も興味深かったです。

●あらゆる意味での「賞」と名がつくものには、

ことごとくフラれてきたと嘆いた第1章は、

若手漫才師時代や海外映画祭での秘話が満載。

NHK漫才コンクールでの思い出話、

特に、超ベテラン漫才コンビを実名でケチョンケチョンにけなしたり、

全く獲れると思わなかったヴェネチアで映画賞を受賞した模様を

リアルに振り返ったりなど、抱腹絶倒です。

特に爆笑できる箇所です。

 【マストポイント】

@「俺は、とんねるずから何から、何十年後輩でも、若手のお笑いに対して、

悪口1回も言ったことないからね。

『新しい』とか『あいつはおもしろい』って、むしろほめるもん。

よくいるじゃない、『今の若手はつまんない』とか『お笑いはもうダメだ』とか言う人。

俺はそういうこと、1回も言ったことないね」

A「一時期、自分の感覚より『人がどう見るのか?』ってことを考えてたときもあるけど、

まあ、もうね、あれだね、これだけ映画撮ったから、もうその観点を気にしなくなってきてるかもね。

なんつうんだろ、テレビもみんなそうだけど、バーっとテレビに出だして、

最初は勝手に自分で番組作っていくんだけど、

ある時期からちょっと、お客のこととか視聴率とかを、考えて作るようになるじゃない。

でもあるとき、『もう、テレビやりたくねえ』と思った瞬間に、

客に媚を売るのはやめようと思うわけ。

そうすると逆に、また、俺の時代がきちゃったりなんかするわけ」

B「俺はね・・・・・ちょっと邪道なんだか、クセがあってね。

お客というものは、まあ認めるんだけども、

それ以前に、お客の評価がどうでもいいってところがあるのね。

意識するのは同業者なんだよね。

同業者に見せつけるとか、他の漫才師が嫉妬するようなことをやりたいっていうのが、

漫才の時代からずっとそうだね。

だから、演芸場で漫才やってて、客にウケるのはあたりまえだと思ってたし。

だから、その客もこっちが選ぶし、ジジイとかババアはどうでもいいし。

あの、かなり若い奴で、お笑いやなんかに敏感な奴、反応がいい奴、

マニアックな奴は、客として『こいつらは笑わせなきゃ』と思うよね。

そのクセは、いまだに続いている。

テレビを観てる客よりも、いかに他の芸人に影響を与えるか、っていうか」 

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

北野 武
1947年1月18日、東京生まれ。映画監督、俳優、コメディアン。浅草フランス座での修業時代を経て、漫才コンビ、ツービートを結成。漫才ブームを牽引し、テレビ界での地歩を確立した。1989年に映画界に進出、『その男、凶暴につき』で鮮烈な監督デビューを飾る。その後、次々と刺激的な作品を発表し、世界各国で高い評価を受ける。『ソナチネ』(1993)はイギリス国営放送BBCの「21世紀に残したい映画100本」に選出。『HANA‐BI』(1998)がベネチア国際映画祭金獅子賞、『座頭市』(2003)が同映画祭銀獅子賞を受賞するなど、数々の栄誉に輝く。

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2011年02月02日

必読本 第952冊目 斎藤一人物語 エピソード1 十夢想家編

必読本 第952冊目

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斎藤一人物語 エピソード1 十夢想家編

舛岡はなゑ(著)

¥ 1,365

サンマーク出版

単行本: 189ページ

2010年11月12日 初版


●人生を変える縁は、ある日突然やってくる!

舞台は喫茶店「十夢想家」。

夢見るフツーの女の子が、1人の紳士との出会いから人生を輝かせていく。

誰もが知りたかった物語が初めて1冊の本にまとまりました。 

●久しぶりの斎藤一人さん関係の本。

2009年に上京してから、続々と新刊が発売されていることは

当然承知してましたが、

日々の忙しさと、生活がやや困窮し、書籍代にまで生活費を回すことが

できなかったという懐事情があり、とんと御無沙汰だった。

本書は地元図書館に所蔵されていたものだが、

一人さんのお弟子さんの中でも最もファンである舛岡はなゑさんの

書籍であること(裏表紙見返しの顔写真は、中折れ帽をオシャレにかぶり、

相も変わらずお美しい笑顔で写られております)、

サラリと読めそうな軽い内容だったこともあり、昨晩一気に読破しました。

●タイトルに端的に表れているように、

本書は、舛岡さんが一人さんとどのように出会い、

今のまるかんの仕事を手伝うようになったのかまでを小説風に仕上げた本。

最近、一度ベストセラーになった自己啓発本を、

漫画や小説にリニューアルして出す、

「一粒で二度美味しい」手法が一部の出版社で行われておりますが、

その流れに位置する本。

●臨床検査技師を辞め、念願の喫茶店を開いた舛岡さんのもとに、

偶然、ダンディで不思議なオーラを放つ紳士、斎藤一人さんが突然訪れる。

そして、舛岡さんとそこに出入りする仲間たち(以後、一人さんの弟子になる方々)は、

簡単に幸せになれる方法を毎回のように一人さんから伝授される。

その顛末を非常に読みやすい文体(「もしドラ」並の、非常に平易というか、

くだけた感じの口語調の文章)で一気に語っていく。

顔につやを出すこと、明るい色の服を着ること、

光りモノを身につけること、天国言葉を話し、地獄言葉を話さないこと、

他人の幸せを祈ることなど、今や広く知れ渡った、一人流成功法則の基本の基本が、

おさらいするかのように紹介されていきます。

一人さんの教えを愚直に守った舛岡さんの喫茶店は、閑古鳥の状態から

いつも満員という盛況ぶりに大変身。

舛岡さんの個人的魅力に惹かれ、ファンになってしまうお客さんが続々と現れるというところまで

読んでみますと、是非自分も真似してやってみようと思うはずです。

●一人さんのお弟子さんたちは、それぞれ数多くの書籍を執筆出版されておりますが、

相互の人間関係、それぞれどのようにして出会ったのかなどが、

少々わかりづらいことがありますが、

本書を読みますと、元々の相関関係がかなりわかりやすく描かれております。

文中、柴村恵美子さんが初めて舛岡さんたちと出会う場面が書かれておりますが、

一人さんと出会う出会わない関係なく、生来柴村さんは陽気でポジティブなお方だったようです。

本書は、舛岡さんがまるかんの仕事をやろうと決意するところで終わっておりますが、

以後の話は続刊で語られるとのことです。

●私に限らず、一人さんみたいな最高のメンターと出会うことができた

舛岡さんなどのお弟子さんたちは、本当にラッキーだ、

自分はなぜ一人さんみたいな人と出会うことができないのだと、

やっかみの一つでも言いたくなることがありますが、

本書を一通り読んだ後は、

舛岡さんが一人さんのような最高のメンターと出会うことができたのは、単に偶然の幸運なのではなく、

一人さんのような何でも見通すことができる最高の賢人でお金持ちのような方を惹き付けることができるほどの、

裏表のない正直な人柄や、素直で思いやりのある性格を

そもそも舛岡さんを始めとするお弟子さんたちが備えていたから、

一人さんのような偉人から声をかけられたのだ、と考えた方がいいのではないかと、思ってしまいます。

なぜなら、一瞥しただけで、その人のあらゆることを見通すことができるほどの眼力を

お持ちの一人さんならば、聞く耳を持たない、へそ曲がりで性格の悪い人に、

効果抜群の成功法則をそもそも教えたりしないでしょうし、

世の中、喫茶店など掃いて捨てるほどあるのに、

その中から舛岡さんの店にわざわざ何度も足を運ぶわけがないでしょうから。

こんなに初対面の自分に親切にしてくれたのだから、

何かいいアドバイスをして、この人を幸せにしてあげたいなと一人さんに思わせるほどの

オーラ、人間性を初対面の時から舛岡さんは放っていたのでしょう

(「読書のすすめ」の清水克衛さんにも同様なことが当てはまるはず)。

皆さんはそう思いませんか?

 

今回の 【マストポイント】 は、有名な一人さんの成功法則ばかりが多かったので割愛致します。


【著者紹介】

舛岡 はなゑ
東京都江戸川区生まれ。実業家。臨床検査技師を経て、喫茶店「十夢想家」を開く。女性実業家として大成功を収める。東京都江戸川区の長者番付の常連。幸せな生き方アドバイザーとして、「開運メイク」のセミナーや講演などで活躍している。

2011年02月01日

必読本 第951冊目 寺門ジモンの「取材拒否の店」

必読本 第951冊目

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寺門ジモンの「取材拒否の店」 

寺門 ジモン(著)

¥ 1,000(税込)

扶桑社 

単行本: 143ページ

2010年7月12日 初版


●雪のようにふわふわでソースに溶けるキャベツ、芸術的コロッケパン、

日本一予約の取れない高級ステーキ、

宝物のようなドーナツ、「表3秒・裏3秒」の悶絶焼肉、59年間変わらない煮込み、

女性ウケ必至の薫り高き路地裏ピザ、最後の晩餐にしたい牛テールおじや、

“肉好きの聖地”が誇る刺し身…。

テレビ・雑誌でほぼ見たことない究極の30店。

●昨年まで、金曜日深夜のディープな時間帯、なおかつ、たったの15分番組にも関わらず、

飲食店関係者やグルメマニアの間で根強い人気を誇っていたダチョウ倶楽部寺門ジモンさん

司会のフジ系「取材拒否の店」(雑誌SPAでも番組とコラボしながら同時連載)。 

私もほぼ欠かさず予約録画して見ておりました。

最近終了した番組の中では、最も復活してほしいものの中の一つです。

本書は、番組の中で取り上げたお店の中から、選りすぐった名店30店を紹介、

併せて、取材の裏側部分や、ジモンさんへのインタビューなども収められた本です。

●その収録された30店なのですが、「取材拒否の店」と銘打つだけあって、

店名、最寄駅、電話番号、住所などの連絡先、そして人気メニューの写真まで

すべて快く掲載OKをしてくれた店はごく一部

(ジモンさんが無名時代から家族同然に付き合っている店とか、

ジモンさんの食に対する見識が高いことなどをオーナーから見初められたetc)。

番組をご覧になっていた方ならばおわかりだと思うが、

ガードが固い店は、AVのように、店の外観や人気メニューの写真に

モザイクがガッチリとかかっているし、

店名、最寄駅、連絡先など、すべて(あるいは一部分)非公表にしているものが大半である

(巻末には、さすがのジモンさんでも口説き落とすことが出来なかった、

お蔵入りの、「取材拒否の店」の中の「取材拒否の店」のお店が数軒紹介されている)。

●テレビ番組やグルメ雑誌などで、

飲食店が広く(それも広告代を払うことなく全くの無料で)世間に紹介されるということは、

非常に宣伝効果が高く、一夜にしてありえないぐらいの集客と売上を達成してしまうことが

容易に可能となるので、オープンしたてのお店では本来大歓迎のはずなのだが、

本書でマスコミ嫌いになって「取材拒否」を打ち出しているお店の大半が、

マスコミからの取り上げ方が予想とは違ったとか(何時間も収録したのに、放送されたのがほんの数十秒)、

益少なく労ばかり多かった(ただでさえ忙しいのに、長時間拘束された)、

予想外の客がいちどきに大量に来店し、業務がパンクした、又は、常連さんに迷惑をかけたなど、

ただ意味もなく頑固に取材拒否を貫いているのではなく、

それなりの理由をそれぞれお持ちだということに、何か考えさせられるものがありました。

●まあ、そういうお店側の事情はさておき、

本書では、ネットであらゆる情報を検索し、なおかつ現地まで実際に出向いて

地元住民に散々聞き込みをし、運が良ければ訪れることができる。

それぐらいに、辿り着くことが超困難なシークレットな名店ばかりが掲載されております

(又、紹介者がいないと絶対に入店出来ない会員制の店や、

いくら取られるのかチェックの時にならないとわからないドキドキものの超高額店も紹介されているなど、

お店を特定できても、入店するのが違った意味で至難な店も一部にある)。

●頻繁にドジをやらかしたり、絶品メニューに対する思いが熱すぎて、

意味不明な言葉を連発したりなど、笑える要素も満載な本ですが、

幼少期より食に対して並々ならぬ思いを持ち、

外食回数2万回を誇るというジモンさんの語る言葉の数々は、

やはり非常に説得力を持ち、頷ける部分が少なくありません。

下のマストポイントにも書きましたが、飲食店経営者など、業界関係者には、

人気メニューを生み出す秘訣、マスコミ取材の対応の仕方、

お店の営業方法などを学ぶ上で、非常にヒントになる本です。

●一般のグルメ本に飽き足らない、ヘビーな食通の方にもおススメです。

第2弾も発売されているようですので、普段お目にかかかれないような

絶品メニューを堪能したい方は是非手に取ってみて下さい。

ジモンさんの知られざるプライベートの様子も数多く紹介されておりますよ。

 

 【マストポイント】

『あなたにとっての“宝物のようなお店”を見つけるための名店10カ条』

1、屋号で良し悪しがわかる(店名が、オーナーの考えや味か美味かどうかの一つの判断基準になる)。

2、毎日、築地に出入りしている(料理人自ら食材を選んでいる)。

3、ワンオーナー(フードグループは利益中心。オーナー兼料理人の店がやっぱり美味しい)。

4、料理人が無理をしている(寝ずに何日も煮込んだり、採算度返しの高級食材を使ったりする)。

5、オヤジさんの顔がメインの料理に似ている(いつも食べているもの、扱っている食材に料理人が似てくる)。

6、大通りに面していないけど、いつもいっぱい(美味しい店に立地は関係ない)。

7、料理人が美味しそう(5とも関係。美味しいものを作りたいと思っている人は、食いしん坊でいつも美味しいものを食べている)。

8、観葉植物が枯れていない(店内の花、掃除さえちゃんと出来ない店に美味しい料理を提供することはできない)。

9、一つの料理をやりつづけている(時代に流されずにひとつの料理を固守していくのは並大抵のものではない)。

10、見た目が10割(皿、盛り付けなど、見た目がキレイなものは必ず美味。見た目がダメで美味なことはほぼない)。』

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

 寺門 ジモン
1962年、兵庫県生まれ。ダチョウ倶楽部のメンバーとして、また自然と同化した芸人・ネイチャージモンとして活躍中。時計、ジーンズ、スニーカー、軍モノ、ブランド物など、無類のグッズマニア。オオクワガタの採集・飼育にも定評がある。

posted by miura at 19:05| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・食事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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