2011年02月13日

必読本 第955冊目 生き方の演習 ―若者たちへ―

必読本 第955冊目

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生き方の演習 ―若者たちへ―

塩野 七生(著)

¥ 1,155

朝日出版社 

単行本: 92ページ

2010年10月1日 初版


●本当に大切なことは何か?

あなたの「ものの見方」が変わる。

ローマ史家が語る21世紀型の自分磨き。 

●超大作「ローマ人の物語」シリーズ著者として名高い、作家塩野七生さんが、

社会に出る前の若者たちに向けて行った講演録を一冊にまとめたもの。

かつて、同じ出版社からは、

あの司馬遼太郎さんでも同種の本が出ております(必読本第274冊目参照)が、

それと同じ路線の本です。

巻末には雑誌に寄稿したエッセイ2品が収められております。 

●100ページにも満たない小冊子のような本で、

30分もかからず読破できる。

しかし、中身は、非常に示唆的なメッセージが詰め込まれている。

マスコミが流している情報を鵜呑みにするのではなく、

クールな目配りで、自分の頭をよく使って、現実の真の姿を正確に知ろうと努めなくてはいけないこと、

外国語をマスターすることも確かに大事だが、

それよりも母国語をしっかりやることの方が優先度が高いということ、

 勉強や仕事は一種のリズムで、それに自分を慣らしていくことが大事であること、

などなど、非常に参考になる話が次から次へと紹介されております。

●大人との付き合い方、読書や勉強の仕方などを

語った巻末のエッセイには、

少々毒気もありますが、既に社会人である我々が読んでも

頷かされる点が非常に多かったです。

外国語や海外生活に興味のある方、

まわりからなかなか賛同されないような特殊な分野に

将来の志望を置いている方などに特におススメしたい本です。

 

 【マストポイント】

@「思うに、読書というものは習慣だと思います。

どこに行くのでも、文庫本を一冊もっていることが私の習慣です。

不可思議なことに、どこに出かけても、時々妙な時間の空白があるんですね。

その時に読むために常にもっているんです。これが、まずひとつ。

それから、夜眠る前に30分とか1時間、たいていそれ以上にはなりませんが、

必ず雑誌か何かを読みます。

本というのは、テレビや映画などと違って、

大きくもない媒体なのに、お金もたいしたことないものなのに、

すさまじい量の情報が入っています。

加えて、本は自分次第、つまり主導権をもって使えるという利点もあります」

A「私がいたころの日比谷高校には、日本中の秀才が集まっていたんです。

私は秀才ではなかったけれど。

そして、わかったのは、彼らは、みんな、先生の話に疑いをもたない人たちだということでした。

疑いをもたないから、先生の言うことがすうっと耳に入ってくるわけでしょう。

しかし、そうではないんです。やはり疑いをもったほうがいいんです。

何にでも疑いをもつということは、後々まで役立つことだなと、今はつくづく思っています

たとえ学校の成績はよくなくても、疑いをもったほうがいいということです」

B「最後に、人間関係についてお話させていただきたいのですが、

私は、息子が私に口答えするのを許さなかったのです。

私でも言葉厳しく息子を叱ったりします。

息子は当然のことむっときて口答えしたいところでしょうが、

そういうことは一切許さなかった。

というのは、母子の関係というものは人間関係の源だと考えるからです。

人間関係の源ですから、母子の関係がうまくいった人は後々社会に出ても

人間関係に苦労しないんです。

母親に対して、少しばかり遠慮する。

怒鳴り出したくても、怒らないように努める。

遠慮するということは、自分を抑えるということです。

乱暴な口応えは絶対にしてはいけない。

そうしないと、他の人に向かっても遠慮がなくなってしまう。

そういうことなんです」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

塩野 七生
1937年7月、東京都生まれ。東京都立日比谷高等学校、学習院大学文学部哲学科卒業。1963年からイタリアへ遊学。1968年に帰国、執筆活動を開始。1969年、『ルネサンスの女たち』。1970年、『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。同年よりイタリアへ在住。1975年、『愛の年代記』。1981年、『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年』でサントリー学芸賞。1982年、菊池寛賞。



ラベル:塩野七生

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