2011年02月15日

必読本 第956冊目 柳井正 わがドラッカー流経営論

必読本 第956冊目

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柳井正 わがドラッカー流経営論

NHK「仕事学のすすめ」制作班(編集)

¥  998

日本放送出版協会

単行本: 92ページ

2010年1月25日 初版


●NHK「仕事学のすすめ」から生まれた本。

「顧客の創造」「知識労働者」…ユニクロ躍進の原動力、そこにはドラッカーの教えがある。

●2009年に、勝間和代さんをナビゲーターにして放送されたNHK教育の「仕事学のすすめ」。

その中で、ユニクロ柳井正さんが、自社の経営にドラッカーの書物をどのように

活用してきたのかを語った回が何回に分けて放送されたのですが、

その放送分を元に書籍化された本。

最近読んだ柳井さんの近著(必読本第946冊目参照)に感銘を受けたので、

続けざまに図書館から借りて読んでみました。 

●まず驚かされるのが、柳井さん自身の、ドラッカーの書物にびっしりと書き込まれた、

メモ書きの多さ、細かさである。

ただ通読するだけの上っ面の読書法ではなく、

徹頭徹尾、本の内容を現実の場で実践やろうという意気込みがヒシヒシと伝わってくる

(ユニクロの東京本社社内には、『ユニクロ文庫』という図書館があって、

そこにはドラッカーの書物群が揃っているということも紹介されている)。

ごく平凡な若者だった柳井さんが、

父親の会社に入社し、実質的な総責任者として経営を任された後に、

どのようにしてドラッカーの書物(更に、もう一人の尊敬者である

松下幸之助の本といかにしてつきあっていったのかも同時に語られております)を次々と読みこなし、

今の巨大なユニクロ帝国を築き上げて行ったのかが非常に明快に語られております。

最近ブームのドラッカー本の読みこなし方を知る上で、非常に参考になるはずです。

巻末には、勝間さんのドラッカーとの出会いと、その書物の活用例も記されておりますので、

併せて参考になさるとよろしいでしょう。

●1,000円にも満たない安い本ですが、

ドラッカー本人や原著の貴重な写真が何枚も掲載されていたり、

プロフィール、略年表なども手際良くまとめられていたりと、

最近ドラッカーを読み始めたばかりの初心者には、

難解なドラッカー本の副読本、ガイドブック的な使い方が出来る本だと言えます。

同時に、ユニクロの社内の取り組み

(障害者と匠の技を持っている熟練労働者の雇用の話が非常に参考になる)や、

ヒット商品など、過去の有名な出来事が豊富に紹介されているので、

一企業としてのファーストリテイリング、ユニクロ自身を知る上でも有用な本です。

 

 【マストポイント】

@「ぼくのことを『カリスマ経営者』のようにイメージしている人もいらっしゃるようですが、

経営者がカリスマになってはいけないと思うんです。

だってカリスマ経営者が黒いものを『白』だっていえば、

みんなそれが間違っているとわかっていても『白』だっていうわけでしょ。

いくら経営者が『白』だといっても、

『いや違います。これは黒です』といえるような組織じゃなくてはいけない。

経営者は完璧ではなく、失敗ばかりしているくらいの方が本当はいいんです。

そういう経営者の下で働く人たちは

『社長の代わりに自分たちがしっかりしなけりゃ』と考えるようになりますからね」

A「何もしないうちから、『これは私にはできない、できそうもない』なんて言う人は

最初からプロになることを放棄しているとしか思えないですね。

できなかったことを、できるようにするためには、

もっと自分に期待することが大切なんです。

自分に期待するということは理想をもつということです。

これは若い人に限ったことではありません。

40歳でも50歳でも、自分に期待して謙虚になれば、

いくつであっても、できないなんてことはないはずです」

B「不思議なことに長所を伸ばしていくと、

欠点というのはどんどん消えていくんですよ。

人間は長所を褒められると、欠点をカバーしようという気持ちが自然に芽生えてくるといわれますが、

それは企業に関しても同じで、企業の優れた部分をより強固にしようと考えると、

欠点はやがては隠れて見えなくなっていくんです。

だから今後も失敗を恐れることなく、新しいことにどんどんチャレンジしていくつもりです」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

柳井 正
1949(昭和24)年山口県生れ。(株)ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長。早稲田大学政経学部経済学科卒。父親の経営する小郡商事に入社後、’84年にカジュアルウエアの小売店「ユニクロ」第一号店を広島市に出店。同年社長に就任。’91(平成3)年、社名をファーストリテイリングに。’98年の原宿出店でフリースの大ブーム。’99年、東証一部上場。2005年11月には同社を持ち株会社に移行させ、海外のブランドなども傘下に収めるグループ企業へと変貌させた。



ラベル:柳井正 ユニクロ
posted by miura at 18:25| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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