必読本 第999冊目
40歳からのモテる技術
青木一郎(著)
¥ 1,680
阪急コミュニケーションズ
単行本(ソフトカバー): 288ページ
2010年10月16日 初版
●800人の中性男性に恋人を作らせたIBM出身の恋愛コンサルタントが直伝。
おじさん臭い外見を一新する逆転のセオリー。
中年男性が無理なく会話力をアップさせる方法。
出会いを量産する「価値観×ネット」戦略。
●モテない男性のための恋愛マニュアル本としてはつとに評価が高い
『モテる技術』(必読本 第13冊目参照)は、
内容の秀逸さや充実度の高さから、
文庫化までされるなど、とても話題になりました。
私もいまだ独身で彼女なしであることもあり、
折に触れて読み返しておる愛読書です。
本書は、アマゾンでその本の関連書として挙げられていたもので、
興味を持ち、図書館から借りて読んだ本です
(しかし、図書館司書の方が結構な若手の女性だと、
やはり毛髪本と並んで、借りる時に大いに恥ずかしさを覚えますね…)。
●著者は、早大を卒業後、日本IBMに勤めていた、
普通に言えば、エリートサラリーマンの範疇に入る方なのだろうが、
40代を過ぎて未だ独身。
容貌や体調に顕著な衰えが見え始め、
同僚たちからは、結婚してないことだけを理由に、
非人間的な陰口まで叩かれる始末。
もう恋人はできないのだろうか、
若い女性と恋愛することは一生叶わない夢なのだろうか、
そんな危機的状況を打破するために、一念発起。
医療、美容、ファッションを大胆に取り入れて外見面を大きく改造。
また、婚活サイト、ナンパなど成果の上がらない方法に見切りをつけ、
SNSを中心にしたネットを中心にした独自の出会いの戦略に改変。
本書は、何百人という女性とデートを重ねたという実績のみならず、
モテない世の中年男性をも数多く救ってきた恋愛コンサルタントの著者がまとめ上げた、
中年男性がモテるための恋愛マニュアルブックです。
●前半部分は、主に、外見を変えるための施策を述べることが中心である。
ハゲ、皮膚、歯などの加齢に伴うトラブルや悩みへの対処法を指南。
併せて、メガネ、靴、シャツ、スーツなどをいかに選べばよいかまでの
オシャレ術的なアドバイスがズラーっと述べられている。
薄毛に関して言えば、例によって、プロペシア、リアップなどの効果があるなどの
情報が出ているのが、注目に値する。
又、特筆すべきは、類書では軒並みネガティブな見方をされることが少なくない、
かつらに対して、非常に肯定的なアドバイスが述べられていること。
詳しくは本書を参照されたいが、薄毛のナンパ師の中には、
非常にユニークな使用法をされて成果を出している方もおられるようだ。
この章でやや物足りなかったのは、メタボに対する対策が述べられていなかったこと。
著者は生来その悩みがなかったせいかもしれないが、
世の多くの中年男性が悩んでいるテーマだけに、
食事や運動などに関しても一言述べてほしかった。
●続く第3章では、デートした時のトーク術などを中心に述べる。
モテ男として中年男性の尊敬を一身に集めるタレント石田純一のテクニックを
数多く引き合いに出しながら、
失敗しないための女性との会話術、身のこなし方などを具体的に述べてくれる。
福山雅治がモテなくて、石田がモテる理由、
「上から目線」は当然嫌われるが、実は「下から目線」も嫌われる、など、
非常にユニークなアドバイスが書かれていて、とても面白い章。
話下手な方や、女性とのデートに慣れていない方は精読したい。
●第4章は、前半の外見変革を述べた章と並ぶ、 本書最大の読みどころ。
ミクシィ、GREEなどのSNSを使って、いかにして高レベルの女性と
出会い、デートまでつなげればよいかを、
著者の経験を数多く交え、指南してくれる。
本章は、ネット、特にSNSを出会いの場として考えてもみたことがなかった
中年男性には、目からうろこの話となるかもしれない。
●処女作ということで、筆致がややくだけすぎている、
前述したダイエット法など、多くの読者の興味あるネタに関する記述がない、
そして、ツイッター、フェイスブックなどでの
出会い法が解説されてないなどの不備があるが、
使えない駄本が数多く存在する恋愛関係の本の中では、
いたって真面目路線で、具体的、効果的なアドバイスに満ちているという意味で、
信用に足る一冊だ。
若い女性から全く見向きもされない、
外見や体型に大いにコンプレックスを抱えているなどの方には、
是非ご一読を勧める。
また、著者には、本書で言い足りなかった部分、
特に、インポなど中年男性特有の性の悩み、
ベッドインした後のテクニックなどに大胆に
斬り込んだ第2弾を切望したい。
【マストポイント】
@「美人も人の子、上手く誘えば話に乗ってきます。
というより、美人だからこそ高い確率で乗ってくると言えます。
美人というのは、男性にまともに扱ってもらえない寂しい存在なのです。
「えっ!そんなことないでしょう?」と思った人、
あなたが伊東美咲ばりの美女を目の前にしたと想像してみてください。
いかがでしょうか?
美人を目の前にした大半の男性は、気後れしたり、妙にびびったり、
「どうせ、僕なんか相手にされませんよね」と変に卑屈になったりするものです。
このように普通に接してもらえないから「美人は寂しい」のです。
行動し続けましょう」
A中年男性が若い女性たちの関心を引くには、女性にウケのいい文化を
身に着けることが必要です。
そして、若い女性に、「大人の世界、大人の文化だわ!」と胸をキュンとさせるためには、
次の3つの要素が揃っていることが必要だと思います。
1、若い女性にとって敷居が高いと感じさせること
2、非日常的なハレの世界
3、うんちくを語らなくても、そのよさや芸術性がストレートに伝わるもの
(著者自身が実践する具体例として、オペラ、歌舞伎、ワインなどを挙げている)
B「成功率が高いメールでのデートの誘い方は、
「打診」モードで誘うというものです。
あくまでも「軽く」そして「社交辞令的」に打診するように誘うのがポイントです。
相手も「軽く」答えやすいからです。
「軽く」聞いて(打診して)、「軽いイエス」をもらう。
こうした小さなイエスを積み重ねていくのが、
「断られる」リスクを引き下げ、デートの了解を取り付けるための近道なのです」
(以上本文より。一部改変)
【著者略歴】
青木 一郎
中年男性専門の恋愛コンサルタント。1965年生まれ。早稲田大学卒業後、日本IBMに約20年間勤務。40歳前後で、薄毛と若年性の更年期障害が急激に進行。容姿と体力が著しく衰える中、女性にモテる方法を模索し、医療・理美容・イメージアップで実績のある手法とITをフル活用した再現性の高い独自の手法を確立。自ら実験台となり、薄毛治療、歯の美白、ヒゲの脱毛などを実践、40歳からの5年間で160名以上の女性とデートして自身の手法を検証し刷新を重ねた。約800名の中年男性の恋愛を成就させた実績を持つ。