2008年08月05日

必読本 第745冊目 お詫びの達人 ~基本の(き)~

必読本 第745冊目

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お詫びの達人 ~基本の(き)~

堀井 孝英(著), 鹿島 しのぶ(著)

¥ 1,050 (税込)

日東書院本社

単行本(ソフトカバー): 240ページ

2006年11月20日 初版

 

●企業やホテル等で実際に起きたトラブル事例を取り上げ、

それらに対する上手な対処方法を、お詫びの姿勢、言葉の選択、

相手の気持ちを思いやる行為・言葉を中心に解説。

お客様を“納得させる”正しいお詫びの作法がここにある!

●世渡りや商売をする上で、これほどまでに頻繁に使うスキルにもかかわらず、

まともに習う機会が少ない、あるいは、

その重要性が軽んじられたり、忌み嫌われるものとして、

「人に謝罪する、詫びる」という行為があるかと思う。

プライドが許さないのか、その重要性を認識していないのか、

社会的地位が高い人、高学歴、有名企業勤務者の人ほど、

この行為を嫌い、全く考え違いの対応をしてしまう。

責任転嫁して逃げ回ったり、

甚だしきは、苦情を言ってきた相手と大喧嘩になったり、

刃傷ざた、裁判ざたという最悪のケースに発展してしまうことさえある。

●デパート、一般企業、飲食店、水商売、ホテル・旅館など、

クレーム、トラブルが日常的に発生する職種を舞台に、

いかにして、八方丸く収めることができるのか、

ケーススタディ式に解説してくれる内容。

各章末尾には、コラムとして、

世間で話題となった雪印、東横イン、松下電器、石原プロなどの事件を

振り返り、失敗と成功の要因を分析する。

●大手のデパート、メーカー、ホテルに勤務している方は別として、

一般には、クレーム処理の実践的な方法を伝授されることというのは

ほとんどないかと思う。

無理難題を押し付ける非常識な客というものは、

結局のところ、入店拒否してしまえば話は早いのだが、

実際には、ネット上であらぬデマを流されたり、

恨み骨髄に徹するかの思いで、

営業妨害的行動を実行する輩までいるので、

野放しにしておくこともできない。

秋葉原の無差別殺人事件加害者や類似の事件を見てみればわかる通り、

最近は、本当に取るに足らないことで鬱憤をためて、

他人を攻撃しようと目論む人間が多くなった。

●土下座する、頭を丸める、来社する可能性が低い休日にも、

謝罪相手の会社の前で立ち続ける、

あえて、目の前でヘマをした若手社員に鉄拳制裁を加えることによって、

逆に相手の怒りを軽減させてしまうなど、

体を張って誠意を見せる古典的なやり方、

たとえ、こちらに非がなくても先に徹頭徹尾謝罪し、

逆に信頼を勝ち得ていいお得意さんに変えてしまう「損して得取れ」テクなど、

禍根を残さず、きれいにトラブルを収めてしまう

数々のテクニックが示されております。

●何気なく、図書館で見つけて借りた本だが、

意外にも大きな収穫となった。

税込み1,050円という安い定価もうれしい。

1,470円ぐらいでもよかったと思うぐらいの

濃密な内容を持ちます。

●最近は、ちょっとした時間も待つということができないという、

短気で自己中心的なお客さん、

何でもかんでも自分だけが侮辱されているのじゃないのかという、

ちょっと被害妄想的なお客さん、

愉快犯的に店側の非を殊更に取り上げて、

金品を要求したり、己の憤懣を解消しようとする

悲しきクレーマー(もはや「お客さん」とも呼べないタカリ行為ですが)

が非常に多いので、

ホテル、飲食店、小売業業界の方は「転ばぬ先の杖」として、

是非読んでおきたい本です。

隣近所との揉め事に悩む方や、人間関係にお悩みの方にも、

ご一読を強くお薦めします。

一般には無名の本ですが、

クレーム処理、謝罪テクニックを説明した分野では、白眉の1冊です。

【マストポイント】

@100万言の言葉よりも、

体を張った誠意がクレーム相手の怒りを静めてくれることがある。

即日、上司とともに相手先の自宅を訪問して謝罪する、

不良品の交換とともに菓子折り、サービス券を置いて来る

(お客さんにご迷惑をおかけしているにもかかわらず、

口だけで謝罪し、何も持参せず手ぶらで行くと、

本当にケチで非常識な店だと呆れられるだけ)、

(二岡レベルではなく、清原ぐらいに)ツルツルに坊主にして

反省していることを対外的に示す、毛筆で謝罪文を書く、

相手が許してくれるまで、土下座し続ける、涙を流して心底謝るなど、

己のプライドを捨てて、徹底的に体を使って謝罪の姿勢を示す。

どんなに怒り狂ってる相手でも、

こんなことまでして謝罪してくれるのかというぐらいの気迫を示せば、

いつか必ず許してくれる。

土下座している人の頭の上をずっと踏み続けるような無慈悲な人はいない。

Aクレームを言ってきたお客さんには、まず第一に

その不満点、怒りを洗いざらい吐き出させる。

その際、反論、批判は一切行わず、

冷静さを維持して、情報入手に努める。

問題点は何か、解決策は何かをできるだけ迅速に考え出し、

誠意を持って粘り強く相手と交渉していく

(担当者だけの独断で、後々暗い影を落とす

危険な物証(念書、金品)をその場で相手に渡すのは絶対にタブー)。

的確にクレーム処理を行えば、当のクレーマー自身を

上得意客に転換させることも可能である。

Bたとえ道理が通っていないことでも、

誠意をもってあたればお客さんは必ずわかってくれる。

反対に、たとえ道理が通っていても、誠意がなくては反感を買う。

お詫びをする上で、道理を通すこと(例・損害賠償を果たす)と

誠意を示すこと(例・相手先にきちんと謝罪のあいさつに行く)は

両輪として実行しなくてはならない。 

 

【著者略歴】

堀井 孝英
明治大学文学部日本文学科卒。1970年に初めて婚礼司会を経験し、1973年よりプロ司会者としての活動を開始する。都内複数の結婚式場での司会を経て、都内一流ホテルの専属司会者となり現在に至る。1973年より司会研究会を主宰し、その他にも多くのプロ司会者の育成にあたる。2000年に総合会話術仟言流を創立。プロ司会者育成に力を注ぎ、100人以上の弟子を輩出。またそのかたわら、2001年より駿台トラベル&ホテル専門学校講師に就任し、ブライダル実務、接遇会話の講義を担当。その他、ブライダルフェアー、ファッションショー、ホテル葬儀などのプロデュースをはじめ、各種講演会の講師としても活躍している。

鹿島 しのぶ
白百合女子大学文学部英文学科卒。大学在学中よりFM放送のパーソナリティーとして活躍する。1994年より堀井孝英に師事し、プロ司会者に転身。1998年に堀井孝英と結婚。総合会話術仟言流の本部師範として、後進の指導にあたりながら、都内多数のホテルにおいてプロ司会者として活躍する。また、2003年より、駿台トラベル&ホテル専門学校のブライダルコース設立にともない、専任講師に就任し、ブライダル関連授業の講義、接遇会話、マナー講座の授業を担当している。司会では現在、ホテルグランドヒル市ヶ谷を中心に活躍している。

posted by miura at 17:30| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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