2008年11月09日

必読本 第806冊目 メシが食いたければ好きなことをやれ!―世界一の職人が教える「自分ブランド」「人づきあい」「心丈夫」の方法

必読本 第806冊目

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メシが食いたければ好きなことをやれ!

―世界一の職人が教える「自分ブランド」「人づきあい」「心丈夫」の方法

岡野 雅行 (著)

¥ 1,470 (税込)

こう書房

単行本: 214ページ

2008年9月10日 初版

 

●「痛くない注射針」をはじめノーベル賞ものの製品を

発明・開発しつづける“世界一の職人”岡野雅行の、

若い人たちの悩み・疑問に答える構成の最新刊が満を持して登場!

人間関係のキモ、働くことの意味、常識の外に見えるもの、知恵とお金儲け、

世渡り力、社会人になる前の経験…などについて、

縦横無尽・融通無碍、愉快痛快の「岡野節」が冴える。

●以前ご紹介した本(必読本第591冊目参照)の続編とも言える本。

今や説明不要の下町の名物職人、

岡野雅行さんの人生相談本である。

マスコミに数多く登場していることもあり、

前回はビートたけしさんが帯の推薦文を書かれたが、

今回は、テレ東系『カンブリア宮殿』での縁があり、

小池栄子さんが登場されている。

●以前の本と同じく、全40個の若者の質問に関して、

Q&A方式で岡野さんが語るという構成をとる。

例によって、口述筆記したものを文字にしたものゆえ、

実に読みやすい文章で、1時間弱で読破できる。

世渡り力、知恵、労働、人間関係、学校など、

今までの本でも散々語られた岡野流処世術が、

江戸っ子独特の流れるような口調で、一気に語られていく。

読後の爽快感は相当なものがある。

●質問者が、将来の方向性が定まっていない学生さんや、

就職直後で色々と心を悩ますことの多い新入社員さんが

大半だという意味で、極めて若者向きの本です。

身近に親身になって悩みを聞いてくれる大人がいないという方や、

ともかく学校嫌い、勉強嫌いだが、手に職を付けて、

将来身を立てたいという若者が読めば、

何かキラリとしたヒントを見つけることができる本でしょう。

●世間知らずの若者以外の方でも、

「(平均寿命が圧倒的に延びて、あまりにも若い時分に結婚すると、

連れ合いに飽きてしまうから)結婚は30歳を過ぎてからにしろ」、

「これから伸びるのは間違いなく農業だ」、

「ブランド品は身銭を切って自分で買い、本物を見極めろ」、

「いざという時に命を救うために、何から何まで熟知している

ホームドクターに担ぎこんでもらうように救急車に頼め」、

「今頃、エコロジーだと言っているようじゃ遅い」、

「話術を鍛えるため、他人を見極めるために落語を聴け」など、

なかなか鋭いアドバイス、エピソードが随所に見出せるという意味で、

一般の方々が読んでも得るところの多い本です。

●しかし、御年75歳になられるというのに、

酒もタバコもギャンブルもやらないせいもあるだろう、

60歳ぐらいにしか見えないこの外見の若々しさというのは驚きである。

やはり、仕事が面白くてしょうがない、

24時間ああでもないこうでもないと、常に頭をフル回転させ、

生涯現役、万年青年で日々生きている方というものは、

衰え、ボケというものと無縁な状態で過ごせるのだろう。

自営業者の鏡であるとともに、

一人の男としても見本にしたい方である

(ただ、昔の著書でも語られているように、マッサージ、

酵素風呂、スイミング、栄養価の高いものを食べるなど、

健康には人一倍気をつけられている。

昔気質の破滅的な快楽(酒、麻薬、ギャンブル、別荘、愛人etc)など、

益にならないことから意識して離れる姿勢は、

大いに見習いたいことである)。

 

【マストポイント】

@「これからは、安定か不安定かで仕事を選ぶより、

まずは自分が本当にやりたことを早く見つけるんだ。

親からは「勉強しろ。安定した仕事に就け」と言われるかもしれないけれど、

俺から言わせたら、いい学校にはいっていい会社に行くことにどれほどの

意味があるんだろう?

そんな気持ちばかりで生きたら、人間小さくなってしまう。

食いっぱぐれたくなかったら、好きなこと、人がやらないことをするのが

一番だ。どのみち、仕事はどれも大変さ。だったら、好きなことを仕事にした

ほうがいいんだ。好きこそものの上手なれって、言葉もあるからな」

A(海外旅行や神社のお布施でも、先に、多少多めの金額を相手に払ってしまうと、

自分が得られるサービスに格段の違いが生じるという話に続けて)

「与えないと入ってこないように世の中はできてるんだと思う。

よく家の玄関とかを「入口」「出口」っていうだろ?

あれは正しくは「出入口」なんだよ。

自分ちの玄関を見てみろ。それと同じだ。

出たり入ったりを同じところでしてるだろ?

縁も、恩も、出さないと入ってこれないんだよ。

出る場所は入ってくる場所でもある。それは金だって例外ではない。

基本的なことを忘れちゃってるやつが多いんだよ」

B「よく振り込め詐欺とか、ネット詐欺の話を耳にするけれど、

俺にしてみれば、なんで引っかかちゃうんだろうなあと、思うわけ。

世の中には、本当にいろいろなやつがいる。

いいやつも悪いやつも数え切れないほどいる。

俺は75年生きてきたけれど、常にあらゆる可能性を想定している。

今の日本、人と接することがほとんどなく大人になったような若いやつが、

おかしな事件を起こすような物騒な世の中になってんだから、

用心するに越したことはない。

俺はよく人間観察するために電車に乗るんだが、

ホームで電車を待っているときも、一番前には立たないってくらい、

用心深い。自分の身に危険が降りかかる可能性を最小限にすることも

必要なんだよ、だって、いつどんなことがあるかわからないからね。

できるだけ多くの人と接して、多くの経験をして、あらゆる可能性を考える、

いい人間を見極めて、その人と信頼関係を築けばいい。

ただし、いろいろな可能性は考えておいた方がよい。

何かもしもあったときに、それを未然に防いだり、

修正がきくようにしとけば、いくらでも取り返しがつくからな。

用心深さも、世渡りには必要なのさ」

(以上、本文より。一部改変)

 

【著者略歴】

岡野 雅行(オカノ マサユキ)
1933年(昭和8年)、東京・墨田区に生まれる。1945年(昭和20年)、向島更正国民学校を卒業後、家業の金型向上を手伝う。20歳ころから本格的に金型の技術を父親に教わり、30代になると量産のためのプラントを開発して売るようになる。1972年(昭和47年)に父親から家業を引き継ぎ、岡野工業株式会社を設立。従業員6人の東京都墨田区の町工場の代表社員を名乗る。以後、リチウムイオン電池のケースなど、従来の深絞りなどのプレスプレス技術では不可能とされてきた金属加工を次々と実現させ、「世界的職人」「金型の魔術師」として、国内外を問わず大きな注目を集めている。

ラベル:岡野雅行
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