2008年11月12日

必読本 第808冊目 ポパイ特別編集 佐藤可士和 デザインぺディア (マガジンハウスムック)

必読本 第808冊目

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ポパイ特別編集

佐藤可士和 デザインぺディア (マガジンハウスムック)

マガジンハウス(編集)

¥ 1,500 (税込)

マガジンハウス

ムック: 161ページ

2008年10月10日 初版

 

●身近にあるパスタやボールペン、そして光、大学、果ては企業まで。

あらゆる対象をデザインとして捉える佐藤可士和の目とは?

デザインの本質に迫る! 『ポパイ』連載を単行本化。

●私のブログでも何度かご紹介したことがある

アートディレクター佐藤可士和さんが

雑誌『POPEYE』に連載していたものを一冊にまとめたムック

(普段、ファッション雑誌をほとんど読まないから、

ホットドッグプレスとともに、POPEYEもすでに廃刊していたと思っていました。汗)。

佐藤さんに影響を与えた事物を、デザインという切り口から考察していったエッセイ集です。

●レコードジャケット、香水、レストラン、ロゴマーク、

ミッフィー、レトロ雑誌表紙、アップル社製品など、

佐藤さんが秀逸だと認めるグッズデザイン、

子供の頃から強い影響を受けてきた作品を例に挙げながら、

くだけた文体でデザイン論を語った内容となっている。

ドコモケータイ、明学大のロゴ、ユニクロNY店、

仕事部屋、愛用文具など、

過去の著書でも紹介された佐藤さんの仕事関連のものも収録されている。

言わば、佐藤可士和「お気に入り」グッズ一覧とでも言える内容です。

全24回分のお話が収録されていて、

キーワードは、適宜、文中で解説文がついているし、

巻末には、デザイン用語集まで収められている。

初心者に非常に優しい作りとなっております。

●薄っぺらな紙質のムックなのは玉にキズだが、

デザインの初歩の初歩を学ぶためや、

カッコいいとは何ぞや?イケてるデザインとは何ぞや?ということを

知りたい、オシャレ系の方には一読の価値があると思います。

全ページカラーなので、カタログ的に読めるのもうれしいです。

●最後に素人の戯言のような余談ですが、ちょっとお付き合い下さい。

よく街中を歩いていると、とんでもなくダサい制服を着させられて、

テンション下がりまくりで働いてる社員さん、アルバイトさんを見かけることがあります。

名前までは挙げないが、

こんなダサいカラーの服装、全然イケてないデザインの制服を

着させられて、仕事にプライド、やる気を持てるのか、

自分の会社名を堂々と名乗ることができるのか、

知り合いに会ったら恥ずかしくならないのか、

と正直疑問に思わざるをえません(高校生の制服にも言えますね)。

●また、私の地元は山形なのですが、

「田舎の良さ、素朴さ」を素直にアピールすればいいものを、

場違いに自分だけ都会ぶってみたり、変に流行の最先端を走っている、

みたいなイメージの看板、内装、包装紙、HPなどを

臆面もなく掲げ、お客さんや同業他社から冷笑されているお店もたまに見かけます。

●要するに、言いたいことは、

制服、店構え、パッケージ、色合いなどの外観を軽く考えてはいけないということ。

心の中の思いや信条を、初見の段階でお客さんはつかむことができない、

それを感じてもらうためには、第一印象の段階で万人が目にする、

外観、外面の部分に力を入れなくてはダメだ、

そして、その地の環境に合ったものにするのが好ましい、

ということです。

●今月発売されるトヨタの新型超小型車iQが

今年のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したというニュースが

昨日報道されましたが、

たしか、今年のグッドデザイン賞も受賞していたかと思います。

車に限ったことではないのですが、

そのデザイン性、カッコ良さに一目ぼれして

購入したくなる商品というものが確かにあるものです。

また、顔的にはそれほど美男美女と言うほどでもないが、

ファッションセンスが抜群に良くて、モテる人もいますよね。

服や持ち物が、容貌や体型をカバーしているというか。

「外観、デザインひとつで、その人、その物が持つ印象が全く異なる」ということです。

銘記しておきたいことですよね

(そういう意味で言えば、斎藤一人さん

「まるかん」の、日の丸をモチーフにしたと思われる

デザインの秀逸さにはつくづく感心させられます)。


【マストポイント】

@「あるトークショーでこんな話をしたことがあります。

みなさんが仕事やいろいろなことをするなかで、

本当に新しいことをやろうと思ったら、新しいやり方をデザインすることから

始めないと、結果として新しいものは生まれない、と。

決められた枠組みのなかでコンテンツだけをいくらいじり回しても

劇的なパラダイムシフトは生まれない。

そもそもが、枠組みのデザインをすること自体が重要だというわけです」

A飲料の陳列棚の前で、消費者が

どのドリンクを購入するか決めるための時間は、平均1〜3秒

(市販されている清涼飲料水は1万種類と言われ、

毎年2000種類の新商品が発売されている。

また、消費者動向に迅速なコンビニでは、

売れ行き不振のドリンクはほんの2週間で棚から消える)。

つまり、熟考せず、「何となく」という感じで選んでしまっているのである。

コーヒーなら黒系、お茶なら緑系、ミネラルウォーターは透明、

機能性ドリンクは赤と白など、

デザインのイメージが出来上がってしまっているのである。

又、各ビール会社の定番ビールのデザインもなかなか変更しない。

固定化されたイメージから外れた奇抜なデザインのものは、

大失敗する可能性が高い。

B「たぶんミッフィーのデザインが世界中で愛されて、

何十年も飽きられない耐久性を持っているのは、

バウハウスがいうところの

「レス イズ モア」(より少ないことは、より豊かなこと)ってことなんでしょうね。

そぎ落としていくための本質を深く考えることって、

日本的な“わびさび”の感じもあるよね。

「深みみたいなところは説明せず、想像させる」みたいなさ。

ミッフィーの本は世界中で人気なんだけど、日本での人気の理由は

そんなところにあるのかも」

(日本の「キティちゃん」も、細部の表情を描き込まず、

極限までシンプルさに徹しているから、

いかようにも想像させることができ、飽きがこない)

(以上、本文より。一部改変)

 

【著者略歴】

佐藤可士和
1965年東京生まれ。1989年多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。同年、博報堂入社。在籍中は「ホンダ ステップワゴン」、パルコ、「キリンチビレモン」など注目のアートディレクションを連発。2000年5月博報堂退社後、クリエイティブスタジオ「サムライ」設立。赤・青・黄の三色だけでキャンペーン展開した「Smap」等のアートワーク、また商品開発からパッケージ、広告展開までトータルに行う「極生」「生黒」(キリンビール)、「体質水」(キリンビバレッジ)などアートディレクションの新しい可能性を提案するクリエイティブを得意とする。現在はユニクロNY旗艦店プロジェクト、明治学院大学のブランディングや幼稚園リノベーションのクリエイティブディレクション、プロダクトデザインなど企業広告の枠を超えて多方面にわたり活躍中。東京ADCグランプリ、東京ADC賞、亀倉雄策賞、朝日広告賞、東京TDC金賞、JAGDA2000新人賞、ACC金賞、日本パッケージ大賞金賞、JR東日本ポスターグランプリ、日経広告賞、毎日広告デザイン賞優秀賞、ニューヨークフェスティバル銀賞ほか、受賞歴多数。 



posted by miura at 18:15| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | セールス・マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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