2008年12月04日

必読本 第823冊目 アホは神の望み

必読本 第823冊目

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アホは神の望み

村上 和雄 (著)

¥ 1,680 (税込)

サンマーク出版

ハードカバー: 204ページ

2008年9月30日 初版

 

●役立たずで、ムダなものこそ大きな突破口になる。

素直で正直、器な大きなアホであれ!

バイオテクノロジーの世界的権威が辿り着いた、

苦しいこの世を生き抜くための究極の知恵。

●サンマーク出版の『生命の暗号』シリーズで

有名な遺伝子研究の第一人者、村上和雄さんの9月末に出された最新刊。

全く恥ずかしいことに、氏の本は初めて読む。

2005年ぐらいまでは、ろくに読書するという習慣がなかったこともあり、

名だたるベストセラー、不朽の名著と呼ばれる本でも、

手つかずのままになっているものが私の場合結構ある。

ちょっと反省の意味も込めつつ、本日一通り読んでみることにしました。

●しかし、思い切ったタイトルをつけたものである。

いかなサンマーク出版といえども、

大いに異論が噴出しただろう、非常に冒険したネーミングである。

西田文郎さん関係の本でも、「バカ」いう言葉をつけた本がたしかあったはずだが、

一般に、書店の店頭で、こんな誹謗中傷めいたタイトルの本を読者層が

目にすれば、「人を馬鹿にしているのか」、「不真面目な本なのか」と

反感を買うのは必至であろう。

著者ぐらいの権威と実績があればこそ実現できたタイトルである

(あの『バカの壁』以降、あえて挑発的なタイトルをつけるのも

ひとつのブームとなっている)。

●内容を一言で言ってしまえば、

ムダを省く、効率重視、要領のよい人間が成功するという

最近の若手成功者の論理に異を唱えるかのような本です。

少しぐらいはドン臭くても、クソ真面目でも、ドジばかりしている人間でも、

利他の心、ユーモアセンス、謙虚さなどを忘れずに、

一見遠回りに思えても「ゴーイングマイウェイ」の人生を送っている人が

最後には成功する、幸せに生きることができるということを

中心に語られた本です。

●路線的には、稲盛和夫、小林正観、

斎藤一人、船井幸雄さんの本に近いものがあります。

これらの著者を好んで読まれている方には、

共感できる部分が多いことでしょう。

小難しい漢字ばかり使う論理人間が増えてきているが、

「いただきます」「おかげさま」「もったいない」「ありがとう(=有り難う)」

という「ひらがなの力」を取り戻すことが大事だ

(ちなみに、以上の言葉は外国語に翻訳することが難しいとのこと)、

生物学者がコンピューターにシミュレーションさせたところ、

最後まで生き残る集団は、力が強い人、競争に勝ち残った人、

自分のことを優先させる人ではなく、「ゆずる心をもった人」であったということ、

ダライ・ラマ14世、マンデラ大統領の、敵をも許す、包み込んでしまう度量の広さ、

など、心に響くお話が非常に多いです。

著者が薫陶を受けた師匠や同僚との交遊録、吉本興業との「笑い」の医学的実験、

海外留学時や研究上の様々な因縁めいたエピソードなど、

非常に広範な内容に満ちております。

●口述したものを編集者が文章にしたのではないかと思われるほど、

文体は滑らかで読みやすい。

それなりに分量はあるが、平易な内容もあり、

読み始めたら一気に読破できます。

重要文が太字になっているのも非常に親切。

笑い、健康、科学、成功、見えない世界(神様、守護霊)などの

相互関係性に興味ある方ならば外せない一冊と言えそうです。

最近読んだ本の中では特にお薦めですよ。

 

【マストポイント】

@「いい仕事をする人、すぐれた成果をあげる人は、

謙虚で控えめで、日が当たろうが当たるまいが、

いばることなく、くさることなく、自分の信じる道を尺取り虫みたいに

コツコツと歩む―

そんないっけん『でくのぼう』にも見える特性を備えている人なのだと

思います」

(ちなみに、本文には日本のノーベル賞受賞者の共通点を

1、外国での評価が高いわりには日本での認知度が低い。

2、その分野では主流派ではない。

3、受賞の知らせが突然来た。全く期待されていなかった。

4、人柄が謙虚で控えめである、だそうである)

A「単純とは力のことだと私は思っています。

複雑な思考能力やものごとを疑う力は万物の霊長である人間の特徴で、

人間を進化させてきた源でもありますが、それは人間の苦しみや生きにくさも

もたらしました。

ですから、腹が減ったら飯を食い、家に帰りたくなったら帰り、

眠くなったら眠る。ときには、そんな動物みたいな単純明快で、

『大愚』な生き方をすることが人間を生きにくさから解放し、

私たちに生きる強いエネルギーを充填してもくれるはず。

生き方上手な人とは、単純であることの効用をよく知っている人のことなのです」

B「『一生懸命やれば、天が悪いようにはしないだろう』という安心感に近い

気持ちがありました。私は、自分のしたことの結果については

『天にまかせる』という思いが強い人間で、きっかけはどうであれ、

こうしよう、そうであろうと懸命に努める人間を神が粗末に扱うことは

ないだろうという確信がありました。それが私の楽天性の源になっていたのです。

人はいい結果を得ようとしたら、いいプロセスを経るしかない。

逆にいえば、いいプロセスさえ経れば、おのずと結果はついてくる。

だから、うまくいくだろうか、この先どうなるのだろうかと不安やマイナス思考に

とらわれるヒマがあったら、いいプロセスを積み上げていくことに力を注ぐべきだ。

そういう思いが私の背中を強く押していたのです」

(以上本文より。一部改変)

【著者略歴】

村上 和雄
1936年生まれ。筑波大学名誉教授。63年、京都大学大学院農学研究科農芸化学専攻、博士課程修了。同年、米国オレゴン医科大学研究員。76年、米国バンダビルト大学医学部助教授。78年、筑波大学応用生物化学系教授となり、遺伝子の研究に取り組む。83年、高血圧の黒幕である酵素「レニン」の遺伝子の解読に成功、世界的な業績として注目を集める。96年、日本学士院賞受賞。

ラベル:村上和雄
posted by miura at 18:00| 山形 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 精神世界・不思議系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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