2008年12月08日

必読本 第826冊目 運命を動かすためにわたしがしたこれだけのこと

必読本 第826冊目

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運命を動かすためにわたしがしたこれだけのこと

浦野 啓子 (著)

¥ 1,365 (税込)

ディスカヴァー・トゥエンティワン

単行本: 120ページ

2008年10月15日 初版

 

●その夏の日、わたしは突然、肺ガンで余命4カ月と宣言されました。

泣いて、泣いて、笑って、泣いて―、そして、奇跡は起こりました。

「はつらつ看板」を掲げてがんと向かい合った著者が、

奇跡の完治までの2年の間に気づいた、人生の輝くドラマのためのこれだけのこと。

●多作の方のようだが、私自身、全く初めて読む著者である。

書名のセンスが非常に良かったので、図書館から借りて読んだのだが、

いわゆるガン闘病記ものに分類してよい本である。

●著者は、コミュニケーション・インストラクターとして、

ビジネス界で華々しく活躍されている折、

非喫煙者にもかかわらず、余命4ヶ月の肺ガンと突然宣告される。

偶然だが、昨晩の日テレ系『スーパーうるぐす』でも、

父と同じガンに若くして冒されながらも、不屈の闘志で克服し、

アメリカのフィギュアスケートペアの代表として活躍されている

日本人女性(保険会社のCMでもお馴染み)の特集が放送されていたが、

本著者も、祖父、父親はヘビースモーカーで肺ガンで亡くなったが、

本人自身は全くの非喫煙者なのにもかかわらず、同じ肺ガンに冒されてしまった。

よく、「ガンは遺伝するのかしないのか」ということが論争の的になるが、

上記2例を見ると、先祖の悪い習慣を本人はマネしていないにもかかわらず、

同じガンに冒されてしまうという非常に不可解なケースである。

遺伝的要素はやはりあるのか、

ガンの発生原因は一様ではないのかと頭がこんがらがってしまう。

●本著者は、そういう絶望的な状況下にもかかわらず、

様々な代替療法を駆使し、母親、友人、恋人、師匠などの励ましなどもあり、

奇跡的にガンを消滅させてしまったという。

本書は、その闘病中に、著者が入院中の病床、通院中、仕事の合間などに

ひらめき、実行したことや心の葛藤などを成功法則本風にまとめた本である。

●この出版社お得意の、見開き2ページでひとつの話を掲載し、

それが全部で50個ほど列記されているという構成をとる。

読みやすさを最優先し、普段、読書習慣がない人も取り込もうという魂胆が見え見えの

スタイルだが、それはそれで、こういう軽いタッチの本を好んで読む人も多いだろうから、

あまりウルさい事は言わないことにする。

ただ、全体的な作りから見てこの価格はちょっとボリ過ぎ。

千円札1枚(税別)ぐらいが適正価格。

●文章は、女性らしい、詩的というか、日記風の文体。

余計なことを説明調にグダグダと述べず、

その場のひらめき、インスピレーションを重視して

書かれた文章となっている。

ただ、そのスタイルが逆にアダになり、

肝心な部分、つまり、この本に興味を持った大多数の読者が最も気になるはずの、

ビタミンC大量摂取でガンが消えたなど、

末期ガンの奇跡的治癒という核心の話が、

ほんのサワリぐらいの程度にしか触れられていない。

これは非常に残念な部分。

医者ではない単なる患者が、あまり突っ込んだ話をすると何かと問題になるので、

表面的な部分しか触れなかったのだと思うが、

治療経過や、祈り、アファーメーションなどの

精神療法的なことなど、もっと末期ガンが完治するまでの

具体的な内容を記してほしかった。

もしかしたら、別の出版社で詳細を記した後続本が出るかもしれない。

●また、全く初めて著者の本を手にした人には理解しづらい箇所が少なくない。

過去の著書を何冊も読んだ愛読者や、

個人的な知り合いに向けて書いたのではないかというぐらい、

一部、ある種の「お約束」みたいな感じで、話を端折ってしまっているところや

(本文に出てくる「はつらつ看板」に関する記述が全くない)、

感傷的になり過ぎているところが、ちょっと違和感を感じさせる。

また、お年を気にする女性著者には非常に多いことだが、

生年、年齢の明記がない。

今時、30代〜50代でも独身の素敵な女性は沢山いるわけだし、

若年で末期ガンになり、それを克服した、

というこの本最大のセールスポイントがあるのだから、

年齢を告白するという瑣末なことなど気にしないで、

何歳の時にガンになり、何歳で完治したなど、

実年齢、時期の表記はキッチリとするべきであった。

●欠点ばかり書き過ぎましたが、

末期ガン患者のガン克服モノ、

絶望、孤独に負けずに復活した勇者の体験記として読めば、

それなりに鼓舞される面は多いでしょう。

特に、著者と同じく、愛する恋人や夫がいるのに、

不可抗力の災難に見舞われたという女性の方が読めば、

心を揺さぶられるものがあるかと思います。

 

【マストポイント】

@放射線治療技師が著者にかけた何気ない言葉。

「あっという間に終わります」(注射、手術など、苦痛はすぐに終わりたいもの)、

「初めは、皆さん、同じです」(自分だけが痛み、悲しさを味わっているのではない、

仲間や経験者がいるという安心感、連帯感)

重症患者は精神的に非常に不安定で、ちょっとした一言にも

神経質になっている。

医者、治療家の何気ない仕草、視線、一言一句で、

地獄に落とされることもあれば、天にも上るような気持ちになることもある。

人に投げかける言葉には細心の注意が欠かせないということである

(特に、「大丈夫」という言葉は、

気弱な患者など、悩んでいる人、落ち込んでいる人には

最も頻繁に投げかけたい魔法の言葉である。

ウソでも「大丈夫、大丈夫」と呪文のように医者から言われ続けると、

ホントは大丈夫じゃない重篤な病気も治ってしまうことがある)

A「病の経験者として、名言を残したい。

病は気からではなく、結果論だが、病は恋で治すのだ。

意識不明の人以外、恋する気持ちがあれば、ある意味、

その集中力の狂気により治るのだ。

それを信じない人と、恋ができない人には無理だが」

(著者には最愛の恋人がいた。

昔、あのアンドルー・ワイル博士の代替療法の名著を読んでいたら、

末期の難病に冒された患者が恋に落ち、奇跡的に治ってしまったという話が

紹介されていた。

「笑いが病を治す」ことは今や有名だが、「激しく恋に落ちる」ことも、

人間の免疫力を上げ、奇跡的治癒に導いてくれるという意味で、

もっと注目されてもいいことだと思う。

自分の好きな人と思いきり恋愛をしたい、セックスをしたい、

病気で死んだらそれができないから死んでいられないという強力な思いが、

難病を克服するパワーを生むのだろう。

(半分冗談だが)治療法のない患者の入院病棟では、

独身者同士の自由恋愛を呼びかければ、治る人が続出するかもしれない)

B「がんとの戦いは、命をかける前に己の魂をかける、武士道にも似ている。

主治医の先生から、なぜ、そんなに明るくいられるのかと、聞かれたことがあった。

『がんは、わたし本人のことなのだから、わたしが奇跡をつくらなくて誰がする!』

この魂をかけた勝負に負けることはできない。

未来がかかっているのだから、やるしかない」

(ちなみに、著者は闘病治療中も、仕事を一回も休まなかったという。

前例がないこと、先駆者がいない分野のことは誰でも腰が引ける。

既にうまく行った成功者がいない、

革新的過ぎる、世の大勢から外れているということは、

それだけでハンディになり、やる気を挫かれるが、

「誰もやっていないからこそ私がやる」、

「誰も怖がってやらないから、私がパイオニアになってみせる」と

考え方をポジティブに転換することが、絶望的な状況を打破するカギになる。

上記A、Bは本文より引用。一部改変) 

【著者略歴】

浦野 啓子
コミュニケーション・インストラクター。株式会社東芝商事を経て、対話総合センター入所。上級インストラクターとして、多くの企業・団体で社員教育を担当。その後、独立し、現在に至る。おもに、管理職研修、接客対応研修、営業マン研修、新入社員研修、電話応対研修、インストラクター研修などを手がける。(株)日本電信電話ユーザー協会テレコミュニケーション講師。企業診断電話コンクール審査員講師。

posted by miura at 18:25| 山形 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・食事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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