2008年12月14日

必読本 第829冊目 「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力

必読本 第829冊目

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「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力

キャロル S.ドゥエック(著), 今西 康子(翻訳)

¥ 1,890 (税込)

草思社

単行本: 270ページ

2008年11月1日 初版

 

●問題が難しいとやりたがらない子、難しい問題ほど目を輝かせる子。

一度の失敗で、もうダメだと落ちこむ人、

失敗すると、何がいけなかったのか考える人。

この違いはどこから来るのか?

能力や才能は生まれつきではないことを20年間の調査で実証した貴重な研究。

●いわゆる能力開発系の本です。

副題にある「マインドセット」という言葉は、

本田直之さんが近刊にて関係された本のタイトルになったものだが、

一般にはあまり知られていない言葉だろう。

まあ簡単に言ってしまえば、「ものの考え方」というぐらいの意味だが、

本書では、世の中で能力や才能を開花させ、成功している人々は

「しなやかな(柔軟性のある)マインドセット」を持っていて、

そうでない人々は、「こちこちの(硬直した)マインドセット」を

持っているそうである。

それら2種類の人々の考え方、行動傾向を対比させながら、

才能開発の方法を平易な言葉で解説していくという本である。

●構成は「個人の才能開発」「人間関係」「親・教師の教育法」など、

全6章に分かれているが、

本書の中核となる第2章〜第4章は、読みどころ満載の内容である。

スラム街にあるような、地域最低レベルの小学校の子供たちが、

シェイクスピアなどの古典文学も次々と読破し、

成績超優良校に一変した話、

ハーバード大学に合格せねば人にあるまじとばかりに、

両親からスパルタ教育を施され、そのプレッシャーに負けて、

つぶれてしまった子供の話など、

非常に興味深い事例が盛り沢山で紹介されております。

●その中でも、特に第4章は素晴らしい。

「いじめは、いじめられている側の自分への評価と受けとめるよりもむしろ、

加害者側の心の問題として捉える」という見方、

「失敗した人には建設的批判を与える」などという言葉は

目からウロコが落ちるアドバイスであった。

対人関係、夫婦問題、子供の非行、いじめ問題などに苦慮されている方には

身につまされるような話が次から次へと出てきます。

●270ページで、字体も比較的に大きめ、それほど難解そうな内容でも

なかったので、一気に読めるかと思ったが、

なるほどなぁと膝を打ちたくなるような秀逸な内容に満ちていて、

ビッチリ3時間も要してしまった。

付箋や赤ペン片手に読まれた方ならば、

そこら中に重要ポイントを見出すことができるはずである

(重要文が太字になっているのも良い)。

一読しただけではすべて頭に入らないだろうから、

繰り返し読み返したい本である。

●最近読んだ本の中では、特に感銘を受けた一冊。

人の成功、幸せなどというものが、天与の物ではなく、

ものの見方、視点を変えるだけで、最底辺の場所からでも、

自助努力でいくらでも向上させることができるということを

証明した画期的な書物です。

子育て、教育、潜在能力開花、性格改善という分野に興味をお持ちの方には、

非常にヒントに満ちております

アマゾンなどでは現在レビューもなく、注目度は低い本ですが、

必読の傑作です。

 

【マストポイント】

@「人はほめて伸ばせ」とはよく言われることだが、

注意すべきは「能力をほめるとほめられた人々の知能が下がり、

その努力をほめると知能が上がった」という実験データである。

「頭のよさをほめると、学習意欲が損なわれ、ひいては成績も低下する」。

「ほめるときには、子供自身の特性をではなく、

努力して成しとげたことをほめるべきである」。

子供に「あなたは頭が良い」「あなたは才能があるのよ」と励ましても、

その子は自分を賢く見せようとして、愚かなふるまいに出るだけで、

逆効果となる。

また、ネガティブなレッテル貼りも一切やめる。

レッテルを貼られただけで、伸びる能力も伸びなくなるという結果が出ている

(例・女性だから、黒人だから、高卒だから、もう年だから…)。

Aこちこちのマインドセットの持ち主は、

失敗は、単なるひとつの出来事に過ぎないのに、

私は失敗者だというアイデンティティにまで高めてしまう。

また、失敗の原因を、自分以外のものに責任転嫁する、他人に押し付けてしまう、

人のあらさがしばかりする、という傾向が非常に強い。

ゆるやかなマインドセットの持ち主は、

失敗を単なる出来事のひとつと捉え、

この体験から何を学び取るべきか、どうすれば自分をより向上させていく

ことができるかと考える。

また、失敗の原因を他に求めず、

自分の責任だと素直に認めることができる。

そして、失敗からどのようにしたら回復できるかに意識を集中する。

「こちこちのマインドセットの人は、自分が他人からどう評価されるかばかりを気にするのに対し、

ゆるやかなマインドセットの人は、自分を向上させることに関心を向ける」。

B「学習できる環境がある限り、

世界中のほとんど誰でも、また、どんなに絶望的な状況下でも、

能力を伸ばすことが可能である」。

その際、どんな偉人でも、天賦の才能が優れていたから成功したのではなく、

やり方が優れていたから、研究熱心だったから、懸命に練習したから、

つまずいてもくじけなかったから成功したのでであることと、

「人は変われる」ということが絶対的真理であることを忘れないようにしよう。

 


【著者略歴】

キャロル・S・ドゥエック
スタンフォード大学心理学教授。パーソナリティ、社会心理学、発達心理学における世界的な研究者。人間の思考様式への関心は30年来で、達成動機、人間関係、精神保健にかんする研究で大きな業績をあげている。

今西 康子
1958年、神奈川県生まれ。NTTの健康管理所に勤務ののち、現在は翻訳業。

この記事へのコメント
こんばんは!

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Posted by 田中マルケスjr at 2008年12月15日 02:10
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