2009年02月19日

必読本 第859冊目 感動をつくる―ディズニーで最高のリーダーが育つ10の法則

必読本 第859冊目

delizuni1.jpg

感動をつくる―ディズニーで最高のリーダーが育つ10の法則

リー・コッカーレル (著), 月沢 李歌子 (翻訳)

¥1,575(税込み)

ダイヤモンド社

ハードカバー:259ページ

2008年11月28日 初版



●世界中の企業が顧客満足のヒントを求めて集まるのが、

ディズニー・インスティチュート。

ディズニーで培った経営ノウハウを教える同機関は、

とりわけリーダーの重要性を説く。

卓越したサービスの裏には、リーダーの緻密な活動がある。

同社の人材育成の仕組みを初公開。

●本書は、1ヶ月ほど前に地元図書館から借りてきて、

結構な分量と、初めて聞く著者名だったこと、そして、

最近の私の関心からはちょっと離れているような感じがしたので、

ずっと読まずに後回しにしていた本だった。

次の予約者がいることもあり、取り急ぎ昨日午後読み始めたのですが、

読むほどに引き込まれていき、中盤ぐらいからは、

まさに手に汗握るかというほどの感動と興奮を持続しつつ、

一気に読破しました。

最近ちょっとないぐらいに完成度の高い本です。

●いわゆる「成功法則」を10個列挙して、

その内容を解説していくという流れを取るタイプの本。

田舎出のシャイで無学な若者だったが、生来勤勉だったこともあり、

ホテル業界で働き始めてからはメキメキと頭角を現す。

後年、ディズニーリゾートにスカウトされ、

上級経営陣として、数々の改革を施し、まれに見る成果を示す。

著者が出会った無数の上司、部下、お客さんとのエピソードを絡めながら、

すぐれた人づくり、会社づくりの秘訣を解説する。

●序盤は、月並な成功法則本かとやや退屈さを感じさせるが、

一旦読み始めると、本文でも何度も引用されている「7つの習慣」や、

出版社が同じドラッカー本に勝るとも劣らないほど、

目からウロコの名言が次から次へと出てきて驚愕させられる。

特に、従業員採用の秘訣を述べた法則3「社員をブランドにする」と、

従業員のモチベーションアップのコツを示した

法則7「無料の燃料を燃やす」は、涙ものの秀逸さ

(あえて大雑把に分類すれば、「7つの習慣」は万人向けの成功法則本の傑作で、

本書は、企業内でのリーダー育成のための成功法則本の傑作だと言ってよいか)。

●本書を読めば、なぜディズニーランドのキャスト(従業員)が実に楽しそうに、

かつ、やりがいを感じながら働き、

同種のアミューズメントパークの中で唯一無二の存在であり続けられるのか、

そして、なぜこれほどまでにゲスト(お客さん)のことを、自分の最愛の恋人同然の

手厚いもてなしぶりで歓待できるのかが腹の底から理解できる。

リーダー育成のための要諦を学ぶことができるとともに、

ディズニーランドの、企業としての優秀性を知ることもできるという両面併せ持った本。

●いわゆるサービス業、特にレストラン、ホテル関連事業に従事されている方々にとって、

誇張ではなく「バイブル」になりうる本である。

プロのサービスマンとしてのあるべき要素のすべてが詰まっていると言っても

過言ではない。

アマゾンの書評もほとんどなく、なぜ、これほどまでに世間で無視されているのか理解不能な本。

定価1,575円というのは、ウソじゃないかというぐらいの破格の安さで、

時代が経過すればするほど名声が高まると思う。

他業種の方でも、自発的に行動できる人格高潔なリーダーを目指すという方には、

非常に推薦できる書物です。

くどいようですが、最近読んだ外国本の中では筆頭の傑作で、

まとめ買いして、将来有望な若手に配りたくなるような本です。


【マストポイント】

@「リーダーの仕事は、自分が好むと好まざるとにかかわらず、

相手が好むと好まざるとにかかわらず、

やるべきときに、やるべきことを、やるべき方法でやることだ」

A「プロとは、組織にとってもっとも良いことを、自分のエゴよりも大切にする。

真のプロは体内に姿勢制御装置を備えていて、

自信と謙虚の正しいバランスをとることができる。

傲慢や不遜に陥ることなく、力と自信を見せることができるのである。

プロになろうとするなら、こうしたバランス感覚を養わなければならない」

B「問題が起こるのを待ってはいけない。

問題が起こらないようにする方法を考えるべきだ。

海軍では昔から「船員が死ぬと、規則が一つできる」といわれている。

つまり、だれかが船から落ちなければ、なにも変わらないということだ。

問題を予期し、従業員がそれに対応できるように準備することは

リーダーにとって重要な仕事である」

C「わたしの哲学―どんな業種にも使えるだろう―は、

すべてのお客様は、払っている料金の等級にかかわらず、

可能なかぎり最上のサービスを受けるに値する、というものだ。

質の高いサービスを提供すれば、お客様は満足して、何度も何度も利用してくれる。

お客様が離れる一番の理由は、商品や質が不十分だったからではなく、

好ましくない対応をされたからだというのが調査でわかっている。

より質の高いサービスを提供しようという強い気持ちをもつことができるよう、

わたしはわたしたちホテルの存在目的を、

だれでも覚えることができる簡単な言葉で示すことにした。

それは、「お客様をこれ以上にないほど大切にする」ということだ」

D「すぐれたリーダーは環境を大切にする。

もっとも優秀な人々を採用し、失わないようにするには、

彼らのためにすばらしい環境をつくらなければならない。

そして、健やかな惑星には澄んだ空気と水があるように、

健やかな職場には、「感謝、認識、奨励」が欠かせない。

出し惜しみをすることはない。

従業員はほめられると満足してだらけるようになる、というマネージャーもいる。

まったくのたわごとだ。いまは、ムチよりアメの時代である。

わたしは重役たちによくこういう。

エジプト人がムチで奴隷を打ったおかげでピラミッドができたと思うなら、

考えてみてほしい。もしエジプト人が奴隷をもっと大切に扱ったら、

より少ないコストで、多くの逃亡者を出さずに、

より短期間でピラミッドをつくることができたのではないだろうか、と。

バッジや賞や式典はすばらしいものであるが、毎日、

「感謝、認識、奨励」することも同じように、多くの場合はより以上に効果的だ。

従業員全員が抱く四つの期待を

(自分は特別だと思ってもらう、個人として扱う、敬意を払う、知識を授ける)

念頭に彼らに接してほしい。」

(以上本文より。一部改変。

名言が多すぎたので、今回は特別に5個掲載しました)


【著者略歴】

リー・コッカレル
ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート上級副社長を10年以上務める。退社後の現在もディズニー・インスティチュートを代表してリーダーシップ研修やプロフェッショナル研修の講師を務める。また全米の人気講師として、フォーチュン500社の企業や政府、学校などの組織での講演も多数引き受けている。



posted by miura at 11:02| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。