2009年07月20日

必読本 第896冊目 リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間

必読本 第896冊目

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リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間

高野 登(著)

¥1,575(税込)

かんき出版

ソフトカバー:219ページ

2005年9月5日 初版



●日本のみならず、世界でもホテルランキングで絶えず

トップグループを保ち続けるリッツカールトンの秘訣を、

現職の責任者が初めて公開する。

お客様にリピーターになっていただくため、

会社の信念(クレド)を具体的な仕事やサービスに結びつける

さまざまな仕組みを紹介している。

●ごく一般的な人よりはビジネス本に関して少々詳しいと自負している

私であるが、今回ご紹介する本のように、

誰もが読んでいる定番の名著の中に、

なぜか読まずに来てしまっているものが何冊かある。

今現在、私自身が関係している業界を語る上で避けては通れない本なので、

遅まきながらという感は非常に強いのですが、

今回は本書をご紹介したいと思います。

●今更言うまでもないことだが、東京のいわゆる超高級ホテル、

ラグジュアリーホテルの中でも、唯一無二のサービスを提供することで有名な

ザ・リッツカールトンホテル。

別名「リッチカールトン」とも言われるように、

セレブ、お金持ちの方々に熱烈なファンが多いことでも

つとに知られております。

2009年版のミシュランガイドでも、最高ランクの評価を得ておりました。

その日本支社長である高野登さんが、

リッツの企業文化、サービスマインド、ホスピタリティの何たるかを

軽妙な文体で書き綴ったものが本書である。

●この本であらためて驚愕させられることは、

お客を喜ばせるために、リッツの従業員は

どれほどまでに神経を行き届かせているのか、

こんなことまでよくも思いつくものだな、ということである。

リッツでは、すべての従業員に、上司の承諾のない一日20万円の

エンパワーメント(権限委譲)が与えられていることは

いまや有名なことでしょう。

本書でも書かれているが、例えば、

緊急な忘れ物を届けるために、上司の承諾を経ずとも、

新幹線や飛行機に飛び乗って、お客様の元に

従業員が即刻お届けに向かうということも平気で実行されている。

●他にも、お客様が望むレベルを圧倒的に凌駕するサービスを

実行したことによって、「一生のお付き合い」とも言うべき

強固な信頼関係を築いたエピソードがゴマンと紹介されています。

社員を高いレベルでモチベートし続ける方法、

目標年収の5%を自己投資すべきである、など、

文体は平易ですが、他にも非常に示唆に富む内容です。

●結論としては、ホテル業界は言うに及ばず、飲食、教育、医療など、

すべての接客系の業種の方が必読で読むべき書物である。

本書が名著といわれる所以は、

テクニックとしてのサービスマインドを学ぶことができるビジネス本であるとともに、

感動的なエピソードが満載されていて、

ひとつの読み物として、読後感が非常に爽やかなものであることにもあります。

●普段、周囲の人から「なんか、いつも気が利かないね」とか、

「もうちょっと空気読むことできない?」とか

とダメ出しされているような社会人の方は一も二もなく手にしてほしい本。

人心を掴む、熱烈なリピーターになってもらうためには、

どのような事を実践しなければならないのか、

その根底の部分の心構えをマスターすることができる。

なかなか女の子と深い関係になれないモテない男子も

一読の価値があります。

人間、やはり人並み以上にマメでないと、仕事でもプライベートでも

図抜けた存在にはなりえない、ということです。



【マストポイント】

@「クレドカードを開くと、私たちが「モットー」と呼んでいる次の一文が、

ひときわ大きな文字で書かれています。

“We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen.”

(紳士淑女にお仕えする我々も紳士淑女です)

この一文は、従業員はお客様と同じく紳士淑女であり、

同じ目線、同じ感性で働くべきだという意味です。

従業員も紳士淑女としての堂々とした立ち振る舞いや豊かな感性を

身につける必要があるということです。

さらには、立ち振る舞いや教養だけではなく、

精神的な部分でも成熟した人格者となる努力も必要です」

A「リッツの初代社長シュルツィは、ことあるごとにこう言ってました。

「感動を偶然や個人の能力に頼ってはいけない。

サービスは科学なのだから」

これは、感動は同じ価値観によって支えられた仕組みによって

生み出されるべきで、

運が良ければ感動を体験できるという状況ではいけないという意味です。

科学というと無機的で冷たい印象を与えるかもしれませんが、

サービスにおいて、つねに高いレベルのおもてなしをするというのは

非常に大切なことです」

B「リッツ・カールトンでは、ニーズの先にあるもの―

それを「お客様が言葉にされない願望やニーズ」と呼び、

それを先読みしてお答えすることを使命にしています。

お客様ご自身が想像すらしていなかったサービスを提供することで

感動を引き起こす。

ディズニーマジックに対して、

これは「リッツ・カールトン・ミスティーク(神秘性)」と呼ばれています」

(以上本文より。一部改変)



【著者略歴】

高野 登
1953年、長野県戸隠生まれ。プリンス・ホテル・スクール(現日本ホテルスクール)第一期生。卒業後、ニューヨークに渡る。ホテルキタノ、NYスタットラー・ヒルトンなどを経て、1982年、目標のNYプラザホテルに勤務。その後、LAボナベンチャー、SFフェアモントホテルなどでマネジメントを経験し、1990年にザ・リッツ・カールトン・サンフランシスコの開業に携わった後、リッツ・カールトンLAオフィスに転勤。その間、マリナ・デル・レイ、ハンティントン、シドニーの開業をサポートし、同時に日本支社を立ち上げる。1993年にホノルルオフィスを開設した後、翌94年、日本支社長として転勤。リッツ・カールトンの日本における営業・マーケティング活動をしながら、ザ・リッツ・カールトン大阪の開業準備に参画。現在は、ザ・リッツ・カールトン東京の開業を見据えながら、ブランディング活動を中心とした、メディア・パブリシティ戦略に積極的に取り組む。リッツ・カールトンの成功事例を中心に、企業活性化、人材育成、社内教育などの講演依頼が後を断たない。






posted by miura at 13:08| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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