2010年11月10日

必読本 第935冊目  小さな飲食店 成功のバイブル―赤字会社から年商20億円企業までの軌跡

必読本 第935冊目

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小さな飲食店 成功のバイブル―赤字会社から年商20億円企業までの軌跡

鬼頭 宏昌(著)

¥1,890

インデックスコミュニケーションズ

単行本:215ページ

2006年11月30日 初版


●経営に関してはずぶの素人が6年間で年商20億円の外食チェーン企業を育て上げた。

店舗のデザイン、繁盛店作りの法則、経営の原理原則、成功軌道に乗るための方法等、

大きな利益をもたらした、本物のノウハウを厳選して掲載。 

●最近、ごく一部の経営コンサルタントの本ばかりに偏向しているなという反省も込めて、

読んだ本。

アマゾンなどで検索すると、飲食、外食関係でよく目にするので、

以前から気になりつつも、なかなか縁がなかった著者。

評判が良いようなので、2日ぐらいかけて読みましたが、久々のヒット作になりました。

●著者は、大学中退後、実家の名古屋にある、父から引き継いだ居酒屋数店舗を、

経営不振の状態から見事に立て直し、更に業績を大拡大した後、

優良企業のまま売却に成功したという若手成功者。

本書は、その成功を築いたノウハウの数々を惜しみなく披露した実践的な経営哲学書である。

●構成的には、開業前の心構え、開業資金や立地など、開店するまでの準備、

繁盛店づくりのコツ、経営の原理原則、多店舗化するまでの注意点など、

居酒屋業を開店してから業務拡大するまでの流れが、1冊の中に過不足なく凝縮されている。

非常にボリューム感あふれる本だが、本をよく読んで研究されている成果を如実に表しているがごとく、

文体が非常に流麗で、内容の秀逸さもあり、読み始めたら止まらない面白さがある。

類書では曖昧に流されるようなポイントを、鋭く、詳しく解説している点が本書の特徴の一つ。

業種選びで成功の80%が決まる、市場は大きいが、大手企業の寡占が進んでないものを選ぶ、

「売上−経費=利益」の大原則を忘れず、投資収益率を上げることが儲けの要諦である、

立地は命だが、開業当初は好立地はまず望めない、一等商圏の二等地、三等地を狙う、

人気メニューは、人気食材×人気調理法で生まれる(例・フォアグラ×握り寿司)など、

目からウロコのノウハウが次から次へと出てくる。

4年前とやや古い本だが、現在でも十分通用するような話が少なくない。

●読破して非常に印象に残ったのは、よくぞこれほどまでの経営理論を、

(数年間に何千万円も投資したことだけのことはあるが)独力で築き上げたものだな、

ということと、

薄っぺらで、効果を発揮しない経営本が巷にあふれる中で、

己の成功ノウハウを、よくぞこれほどまでに出し惜しみすることなく披露したものだなということである

(まあ、出版時には事業を売却し、現場経営者を卒業していたからという事情もあるだろうが)。

ベンチャー企業の若手成功者というのものは、えてして派手で浮ついた感じの人間が多いものだが、

非常に研究熱心な努力家で、なおかつ、理論派であるにもかかわらず、

人間的な優しさや謙虚さも併せ持った稀有なタイプの好人物という印象を持った。

●結論としては、飲食関係の経営本としては出色の1冊でしょう。

好みや勘だけで、飲食業に安易に手を出そうとお考えの方には、

経営感覚のなさ、己の考えの甘さを猛省させられること必定です。

商売成功のためには、手抜きしていい点など何一つないのだということを思い知らされます。

また、飲食業に限らず、起業、独立を考えている方にも推薦できます。

業種選び、立地、人材育成、販売促進など、他分野でも応用可能なノウハウが大変充実しております。

 

【マストポイント】

@「市場は価値のあるものを必ず評価します。

すなわち価格に対して、はるかに価値の高い商品を提供することができていれば、

いつか必ず経営は軌道に乗ると思います。

そして、そのように本当に価値のある飲食店の口コミは、空間を飛び越えていきます。

東京のお客様が、名古屋に来た時にある飲食店のクオリティーに感動すれば、

名古屋に来るたびに行くようになるし、また東京でも口コミを広めてもらえる、

という具合に商圏は限りなく広がっていきます」

A「利益を上げるための方法には順序があります。

最初に経費を下げた後、売上を上げるという順序を守ることが非常に重要なことです」

B「この世の中で起きる問題は、一見すべてが自分の外で起きているのですが、

その解決は自分の心の中でしか図ることができないようになっていると思います。

すなわち、問題に対する自分自身の考え方や捉え方を変えることでしか、

その解決を図ることはできないのではないでしょうか。

自分の中の何かが間違っているから問題が起き、

それを自分以外の人間が自分に教えているというのが真実のように思えて

仕方がありません。

そして、問題に対する自分自身の捉え方が正しく変わった時に、

なぜか問題は自然消滅的に消えていくのです」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】

 鬼頭 宏昌
元キューズファクトリーズオーナー。大学中退後、外食業界へ参入。22歳で父親の経営する株式会社まこと(後にキューズファクトリーズに社名変更)に入社。同年に開設した「旗篭家さくらみせ」を業界屈指の繁盛店に育て上げる。その後、同社の赤字転落を機に25歳で父親から経営を託され、31歳までの6年間で、総店舗数20店舗(全て直営店)、年商20億円の外食チェーン企業に同社を育て上げ、優良企業のうちに事業を売却し現在に至る。その後、FUTURE CONNECT株式会社を設立し、新規事業の開発・執筆・コンサルティング活動などを行っている。



ラベル:鬼頭宏昌
posted by miura at 11:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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