必読本 第979冊目
実践するドラッカー【行動編】
ダイヤモンド社
¥ 1,575
単行本: 189ページ
2010年4月1日 初版
●時間管理、意思決定、目標管理、計画…成果につながる「行動原理」を身につける。
ドラッカー教授の教えを「理解する」「使いこなす」「習慣化する」、
成果をあげる人のワークブック。
巻末綴じ込み付録・1週間の成果がひと目でわかる時間管理シート付き。
●多忙な現代人が、あまたあるドラッカー本の重要ポイントを、
現実の仕事や生活においていかにして実践していけばよいか。
時ならぬドラッカーブームを受け、
世の多くの読者の要望に応えるかのような形で発売された
「実践するドラッカー」シリーズの第2冊目。
●テーマごとに5つに分かれ、
各ページ冒頭にまずドラッカーの名言を載せ、
その言葉をヒントに、日々の仕事や生活をいかに改善、転換していけばよいのかを、
シンプルな文章で手際良く解説してくれる。
章末には読みっ放しで終わらないように、書き込み式の「実践シート」を用意。
ドラッカー本を既に活用されている先達者の参考例が隣のページに掲載されているので、
ドラッカーのありがたい教えを現実生活に落とし込めるよう、
是非徹底活用したい。
随所に挟み込まれたコラムも面白く読めるものが多い。
●最近、全国各地で、有為なビジネスマン達が集い、
ドラッカー本を中心にした読書会をよく開催しているようですが、
そのテキストとして使うには、格好の書物ではないでしょうか。
文章も平易で、200ページにも満たない分量。
ドラッカーの最高の教えの数々を効率的に吸収し、
ビジネスや人生において、抜きん出た成果を上げたいと
目論む方々には、非常に使い勝手の良い本かと思います。
もちろん、個人の独習用としてもおススメです。
【マストポイント】
@「計画において重要なことは、明日何を行うかを考えることではない。
明日のために今日何を行うかを考えることである。(中略)
我々は明日行う意思決定について計画しがちである。
楽しいかもしれないが無益である。
意志決定は現在においてしか行えない」(マネジメント<上>)
A「知識社会においては、継続学習の方法を身につけておかなければならない。
内容そのものよりも継続学習の能力や意欲のほうが大切である。
ポスト資本主義社会では、継続学習が欠かせない。
学習の習慣化が不可欠である」(ポスト資本主義社会)
B「やがて私は、一時に一つのことに集中して勉強するという自分なりの方法を身につけた。
(中略)すでに60年以上にわたって、一時に一つのテーマを勉強するという方法を続けてきた」
(プロフェッショナルの条件)
(手当たり次第学んでも、労力が分散し、成果に結びつかない。
集中して学ぶことで、ドラッカーは、生涯60余りのテーマを学び、
卓越した領域に達することができた)
(以上本文より。一部改変)
【著者紹介】
P.F.ドラッカー[著]
20世紀から21世紀にかけて経済界に最も影響力のあった経営思想家。東西冷戦の終結や知識社会の到来をいち早く知らせるとともに、「分権化」「目標管理」「民営化」「ベンチマーキング」「コアコンピタンス」など、マネジメントの主な概念と手法を生み発展させたマネジメントの父。 著書に、『「経済人」の終わり』『企業とは何か』『現代の経営』『創造する経営者』『経営者の条件』『断絶の時代』『マネジメント』『非営利組織の経営』『ポスト資本主義社会』『明日を支配するもの』『ネクスト・ソサエティ』ほか多数ある。
上田 惇生
ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶応義塾大学経済学部卒。経団連会長秘書、国際経済部次長、広報部長、ものつくり大学教授を経て、現職。ピーター・F・ドラッカー教授の主要著作のすべてを翻訳。ドラッカー学会代表。
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佐藤 等
佐藤等公認会計士事務所所長、ドラッカー学会監事。1961年函館生まれ。1984年小樽商科大学商学部商業学科卒業、2002年同大学大学院商学研究科修士課程修了。1990年公認会計士試験合格後に開業し、現在に至る。主催する(有)ナレッジプラザの研究会として「読書会」を北海道と東京で開催中。