必読本 第980冊目
小林正観さんの「奇跡のセイカン」―生まれてきた本当の意味がわかる本
西本 真司(著)
マキノ出版
¥ 1,400
単行本: 140ページ
2011年1月15日 初版
●ホリスティックな医療を実践している現役医師が、
旅行作家のかたわら潜在能力や超常現象などの研究を続けている
小林正観にまつわる出来事を軸に、不思議な体験の数々を紹介する。
●ファンならば既に御存じでしょうが、数年前、
あの小林正観さんは、瀕死の大病により入院治療を余儀なくされ、
講演など、一切の公的活動を休止するという事態に陥ったことがありました。
その時に、いち早く正観さんの異変を見抜き、
治療を渋る本人を説得して、一命を救ったのが本著者である。
本書は、正観さんの治療を担当したときの模様が核になる部分で、
他にも、著者本人が実際に体験した、
守護霊、輪廻転生、幽体離脱などの不思議現象の数々を紹介しながら、
人間の生きる意味、幸せになるための心構えなどを説いてくれる内容となっております。
●自分の大学合格祈願のために神社に向かおうとしていた祖母をひき逃げ事故で
失うという悲劇を学生時分に味わうのだが、
直後から、 その祖母が守護霊のように背後に現れたり、
夢でお告げを授けてくれたりなどの超常現象を経験する。
念願叶い、医学部へ見事入学し、医師になることができるのだが、
激務が祟り、潰瘍性大腸炎という難病に侵され、闘病生活を強いられる。
が、これもまた、様々なスピリチュアルな体験や、
独特の代替療法が奏功し、奇跡的に治癒を果たす。
●次から次へと紹介される、本人にまつわる超不思議な現象にも当然驚かされますが、
他にも、正観さんの本を好んで読まれている方ならばお馴染みの、
足立育郎、中川雅仁、関英男、飯田史彦、
越智啓子さんなどの不可思議なエピソードが沢山紹介されております。
前世、守護霊、言霊、幽体離脱、宇宙人、代替医療などを
考える上で非常に示唆的な本です。
後半には、正観さんの本でこれもお馴染みの、
名前のアナグラムと、誕生日による相性診断がおまけ的に紹介されております。
余興的にやってみると面白いでしょう。
●極めて薄い本で、一息に読破できますが、
読後は、人生や病気のことなど、シミジミと考えさせられる本です。
普段、健康や幸せについて積極的に語ることが多かった正観さん自身が、
先日逝去された俳優の児玉清さんのように、体調不良を自覚していても
あえて病院に診てもらうことを拒否する医者嫌いの姿勢を通すのだが、
それが実は、自分は61歳で天国に召されるということをかなり昔に
「情報」として知らされていて、その時期がまさに眼前に訪れ、
その運命に素直に従っていたからこその行動であったという事実には、
やはり、ファンとして、大きな衝撃を受けます。
●著者をはじめとする周囲の仲間の粘り強い説得に応じ、
最後には、その運命を覆すことを承諾し、
人工透析さえも含む現代医療を受けて、生き長らえることを
選択する正観さん。
高度な超能力を保持する人は、
やはり、自分の寿命が事前にわかっているのだ、
そして、有名なスピリチュアリストほど、その寿命が意外に短く、
あっけないぐらいの短命で亡くなってしまうのでは・・・などと、
色々と考えてしまう本でした。
とにかく、正観さんには、もっと長生きしていただきたいと祈念すると共に、
今回の件で感じた心境も是非著書で詳述してほしいものです。
【マストポイント】
@「『笑い』は、神道でいう『祓(はら)い』(災厄などを心身から取り除くこと)に通じます。
私が潰瘍性大腸炎という難病にかかり、
気候の合宿に参加し始めたころ、
中川雅仁先生も「病気はただ笑っていればいいんだよ」と
おっしゃっていました 」
A「出会った人の生きざまや、その人との間に起こった出来事から、
何かを学ぼうとする姿勢を常に持ってください。
加えて、意識とは関係なくこみ上げる感情、その場所、
その人から受ける感覚を敏感にキャッチすることも、
魂からのメッセージを逃さないコツだと思います。
そのためには、アンテナを張って感受性を豊かに
しておくことが大切です」
B「魂が伝えようとしているメッセージに気づくと、
病気になったことにも意味があることがわかり、
「病気=不幸」というイメージが変わっていきます。
私のように自分の役割に気づくために病気になる場合もあれば、
痛みや苦しみを味わうことで成長しようと、
病気になる人生を選んで生まれてきている場合もあるでしょう。
もしかすると、この世での役割を果たすうえで、
重要な人物に出会うために病気になる必要があったのかもしれません。
そう考えると、痛みや苦しみもすべて魂がめざす目標へと
つながっていることがわかります」
(以上本文より。一部改変)
【著者紹介】
西本 真司
1961年、和歌山県生まれ。近畿大学医学部卒業。熊本大学医学部附属病院麻酔科、熊本赤十字病院麻酔科、山鹿市立病院をへて、1996年、西本第2クリニックを開業。2006年、西本クリニックと西本第2クリニックを統合し、西本クリニック院長に就任。自らの潰瘍性大腸炎の闘病体験をいかしたホリスティックな医療を実践する。西洋医学的な治療としては、ペインクリニックの技術をいかして星状神経節ブロック、硬膜外ブロックを行い、交感神経過緊張症状の改善に努める。