必読本 第981冊目
斎藤一人の道は開ける
永松茂久(著)
現代書林
¥ 1,575
単行本: 239ページ
2010年3月29日 初版
●どんな人でも自分の道があり、そしてどんなに困難に見えても、
その道は自分の力で必ず開くことができる。
人生や商売に行き詰っていた著者が、
日本歴代一位の所得税納税者・斎藤一人から学んだ、人生がうまくいく方程式。
●久しぶりの一人さん関係の本。
先月14日に交通事故に不覚にも遭ってしまい、
左手全般が不自由で、何かと気分が沈み込みがちな一人暮らしの休日には、
必ず元気を与えてくれる一人さんの本に限る、ということで、
本日朝から一気に読破しました。
著者の永松さんの処女作は、かなり前に発売されていて、
当然その時期には読みたいなぁと思っていたのですが、
なぜか縁がなくて一度も手に取ることがなかった。
初めてその著書に触れる。
●著者は、大分県で、タコ焼き屋を手始めに、
飲食店などを手広く経営している若手経営者。
本書は、独立してなんとか店を経営していた5年程前、
スランプ状態に陥って、モヤモヤとしていていた時期に、
日本一の経営者の斎藤一人さんのもとにわざわざ九州から上京し、
直接レクチャーを受けたときの模様を詳細に記した書である。
●一人さんと会っている時に、
その教えを一言一句聞き漏らすまいとの思いから、
ICレコーダーで録音したり、
細かくメモ帳に記していたと本書にあるとおり、
ともかく、一人さんのアドバイスや教えが具体的かつ臨場感があり、
読書中、まさに一人さんのすぐそばでお話を聞いているかのような
錯覚さえ感じる。
新小岩の一人さんの本社事務所の質素さ(冷蔵庫さえ置いていない)、
勝鬨橋など江戸川区周辺をドライブしたり、総武線で都心に戻るなどの
記述を読んでいると、東京在住者はよりリアルにその情景が浮かんでくるはずです。
一人さんとの面会時に感じた現代っ子らしい思いを、正直に告白している
著者の気取らない性格にも好感が持てる。
●また、特筆すべきは、一人さん関係の本では、その価格のわりに
文章量が異常にスカスカで、もうちょっとボリュームを持たせることが
できなかったのかと、失望してしまう本が散見されますが、
本書は非常に文章量が多く、よって、一人さんの教えの数々も
広範な範囲をカバーしつつ多岐に渡っていて、とても満足できる
(下のマストポイント以外にも、名言至言が非常に多かったことも付記しておきます)。
私は未読ですが、デール・カーネギーのあの名著2冊のタイトルを模した、
もう一冊の姉妹本と併読すれば、
まさに「斎藤一人の個人レッスン」を直に受けているかのような
贅沢な満足感を味わえるのではないでしょうか。
●一人さん関係の本は膨大な数が出版されていて、
すべてを制覇したいとの思いから、
一度読んでハイそれまでよ、となりがちなのですが、
本書は、その中でも珍しく何度も読んで復習したくなるような本です。
何か一冊に迷った時に本書と心中しても、
そう困った事態にはならないはずです。
【マストポイント】
@「すべての外見が自信満々に見えなきゃいけないんだよ。
それで会ってみると横柄さがない。
このギャップなんだよ。これを広げるんだよ。
自信があるのに威張らない。
強い人なのに弱い人を大切にする。
それが本当のサプライズになり魅力になるんだよ」
A「人が喜ぶことって楽しいのに、なんでやらないんだろうな。
みんな自分が喜ぶことばっかり考えてる。
自分の喜ぶことって、ゴルフに行こうが高級料理店に行こうが、
金ばっかり出ていくんだよな。くたびれるの。
本当にくたびれるんだよ。
だけど、人の喜ぶことって、とっても楽しいんだ。元気がもらえるんだよ」
B「重要なことだから、よく覚えてな。
この世でなんとかなるのはたったひとつ、自分のことだけなんだよ。
自分が信念を持って自分を変えると、まわりも変わり出す。
自分を変えずに相手を変えようとすれば、地獄が始まる。
この世の修行というのはこういう仕組みになっているんだよ。
大事なことは自分がまわりに引きずられないことなんだよ」
(以上本文より。一部改変)
【著者紹介】
永松 茂久
陽なた家ファミリー代表。作家&講演活動家。1974年大分県中津市生まれ。ダイニング「陽なた家」、居酒屋「夢・天までとどけ」、たこ焼きテイクアウト店の飲食事業部、ウェディング事業、映像編集事業、人材育成の「for you」プロジェクト事業部、その他講演、出版、イベント企画など様々な業種を生み出している若手実業家。