2011年06月30日

必読本 第991冊目 「また、必ず会おう」と誰もが言った。

必読本 第991冊目

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「また、必ず会おう」と誰もが言った。

喜多川 泰

¥1,470

サンマーク出版 

単行本: 215ページ

2010年11月25日 初版


●「読書のすすめ」店長の清水克衛さんの本や、

各種のブックガイド、雑誌などで最近よく推薦されていることが多い本。

個人的には全く初めて読む著者である。

昨年発売されたばかりの著者にとって最新刊だろうか。 

●あらすじを簡単に書くと、同級生に見栄を張るために

ちょっとしたウソをついてしまった主人公の男子高校生は、東京ディズニーランドに

一人で行く羽目になるのだが、帰りの飛行機に運悪く乗り遅れ、

持ち金もほとんど持っていないこともあり、空港で途方に暮れることになる。

見かねた空港売店のおばさんに助けてもらったことを皮切りに、

様々な大人との交流を通して、

人生をたくましく生きるコツや教えを伝授してもらうという、一種の青春小説である。

大ヒットした「夢をかなえるゾウ」(必読本 第583冊目参照)と同じカテゴリーに属する、

「小説」という体裁を借りた、自己啓発本だと言ってよいかと思う。

中学生ぐらいから余裕で読めるような平易な文体、内容という外見の中に、

成功法則、幸せになるためのルールを全編に渡って散りばめるという、

最近、何かと流行のスタイルを取る本であります。

●こういうタイプの本というものは、

時に教条的というか、押しつけがましい説教調が鼻につき、

学校の道徳の教科書を読まされているかのようなキレイ事的エピソードの

オンパレードで、読んでいて閉口することも少なくないのですが、

本書はそんないやらしさをあまり感じずに、スラッと読破することができる。

虚勢を張りがちな中高生の繊細な心情もリアルに描かれているし、

世間にどこにでもいそうな、ごく普通の大人が授ける

人生訓、処世術の類が、とても具体的かつ実践的で、

素直に好感が持てます。

●最近、「もしドラ」(必読本 第912冊目参照)の大ヒットもあり、

こういう小説風の自己啓発本というのが一つのブームになっているのでしょう。

巻頭、巻末の、本書の内容を具現化したかのようなカラフルな写真と共に、

短時間で、効率的に成功法則を学びながら、スカッと読後感の良い小説も

一挙両得で楽しみたい方にはピッタリの本ではないでしょうか。

 

 【マストポイント】

@「今のあなたにとってお金なんかよりもずっと大切なことを

授けてあげるわ。

それは、人より先に動いて、人の役に立つことよ。

あなたが泊めてもらった家で、食事の後片づけ、風呂掃除から、

トイレ掃除、誰よりも早く起きて朝のゴミ出しから玄関掃除まで、

そりゃあもうこれでもかというくらい、しっかりやりなさいよ。

いいから座っててと言われてても、取り上げてやるくらいの

勢いがなくちゃダメ。

それができればね、世界中どこへ行っても居候できるわよ。

いつまでもいてちょうだいって言われるくらいね」

A「相手に興味を持つこと。人間そのものを愛する心を持つこと。

これがなければ一歩を踏み出す勇気が湧いてこない。

人間は人が喜ぶ顔を見るためだったら、

お金なんてもらえなくても進んでいろんなことができるんだよ。

相手が自分の愛する人ならなおのことさ。

大好きな人の喜ぶ顔を見るためなら、人間はどんなことだって

頑張れるようにできているんだ」

B「学校の先生が言うてることもみんなメチャクチャや。

一歩社会に出ても、メチャクチャなことしか言わん上司だっておる。

おまえは自分の物差しを持って、自分で考える人間になれよ。

自分の人生を他の奴のメチャクチャな命令にメチャクチャにされるなよ。

自分の決断に責任を持つためにも、誰に何と言われても、

これだけは言うことを聞けんという強さを持てよ」

(以上本文より。一部改変)


【著者紹介】


喜多川泰

1970年、東京都生まれ。愛媛県西条市に育つ。東京学芸大学卒。98年、横浜市に学習塾『聡明舎』を創立。まったく新しい塾の在り方を追求しつづけている。2005年には作家としての活動を開始。その独特の世界観は多くの人に愛されている。作品に『賢者の書』『君と会えたから…』『手紙屋』『手紙屋~蛍雪篇』『上京物語』(ディスカヴァー・トゥエンティティワン)、『「福」に憑かれた男』(総合法令出版)、『心晴日和』(幻冬舎)がある。



ラベル:喜多川泰
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