【追悼 小林正観さんを想う】
●既報の通り、10月12日にあの小林正観さんが
お亡くなりになられた。
逝去されて2,3日後、初めてそのニュースをネットで知ったのだが、
その瞬間、その事実がとても信じられず、
しばらくの間は、夢かまことかという感覚にずっと襲われた。
並み居る大出版社から
数多くの本を出版していた「ベストセラー作家」だったにもかかわらず、
ご逝去のニュースが、3大新聞をはじめ、
全くと言っていいほどマスコミで報道されなかったのも、
熱烈なファンとして非常に不満に思う一方、
いかにも地味で謙虚だった正観さんらしいというか、
できるだけ騒がれたくない、
ひっそりとした世の去られ方だったかとも思う。
●私は、ほとんどすべての著書を読破し、
その思想や価値観に、かなりの程度精通しているはずだと
常々自負していた。
にもかかわらず、恥ずかしながら、ご本人に直でお会いしたことは一度もない。
実は、お会いするチャンスは一度だけあった。
5年ほど前に、地元の山形県鶴岡市で講演会があった時に、
両親は出席したのだが(というか、著書に心酔していた私は、
是非その素晴らしい教えに触れてほしくて、半ば強引に参加してもらった)、
私は、大ファンの正観さんに、例えて言えば、孔子か釈迦に直接会うのと
同じぐらいの非常に畏れ多いものを感じ、
生の講演会を拝聴するのをあえて辞退したのである。
大好きなアーティスト、作家、芸能人など、
大変な畏敬の念を抱いている人に、軽々しくお会いして
ご挨拶するのが憚れるという気持ちに近いだろう。
この気持ち、わかる人にはわかっていただけるだろうか。
●正観さんが、多くの著書の中で我々一般人に教えてくれた
知識、情報は、非常に多岐に渡り、一言では言い尽くせないものがあるが、
その功績を簡潔にまとめてみるならば、
「立証困難な精神現象、心の仕組み、幸せになるための法則を、
難解な言葉や理論をほとんど使わず、
万人に理解できるように噛み砕いて説明してくれた」ということになろう。
トイレ掃除の効用、口ぐせの法則、笑いや感謝の大切さ・・・。
誰もがやろうと思えば簡単にできる、幸せになれる習慣や行動を、
実にわかりやすく解説してくれたその手腕、功績は、
どんなに称賛しても称賛しすぎることはない。
●成功哲学や心の現象を積極的に発言することで有名な
実業家、斎藤一人さんとは、思想的に非常に近いものがあり、
是非とも夢の対談を果たしてほしいとかねがね思っていたが、
それは遂に叶わなかった
(余談だが、一人さんも、正観さん同様、お体はあまり頑健ではないようで、
何度も、生命にかかわるような大病をされているようである。
しかし、一人さんだけには、是非とも長命でいてほしいものだ)。
しかし、返す返すも、62歳というのは早すぎる死としか言い様がない。
健康や長寿に関しても、とても多くのコメントを残し、
ご自分の健康やスリムな体を、
自著で自画自賛していたことが一度ならずあっただけに、
人工透析まで受けなくてならなかったという、
その急激な最近の体調の悪化に対しては、
いかな正観さんでも、どうにもならないものがあったのだろう。
●正観さんは、もうこの世には存在しない
(まあ、正観さん流に言えば、生身の体は消滅しても、
霊体、魂的な存在としては、まだこの世におられるのかもしれない)。
正観さんご本人と頻繁に接し、
その影響を多大に受けてきた関係者様の落胆ぶりは、
想像に余りある。
しかし、いつまでも嘆いてばかりはいられない。
正観さんはもうこの世にいなくても、
その著書の中の、素晴らしい言葉の数々は、
永遠に人々に読み継がれていくはずだ。
個人的にも、現実生活でスランプに陥った時、
どうにもこうにも解決不能で、他人にもなかなか言い出せない
悩みに遭遇した時、
是非正観さんの本を読み返していきたいと思う。
●正観さん、今まで本当にありがとうございます。
日本、世界、地球の平和、そこで暮らす人々の幸せを、
天国から温かく見守ってほしいものです。
最後に、熱烈な愛読者としては、
弘園社、宝来社合同企画で、
「小林正観全集」を是非編纂出版していただきたいものだ。
●今にして思えば、たった一度のお会いできるチャンスを 逃したことは悔やまれてならない。 もしかしたら、個人的に、何か大事なアドバイスを いただけていたかもしれないからだ。 ●一期一会とはよく言ったもので、 昔、大学生時代、尾崎豊の生前最後となった 代々木第一体育館だったかのコンサートチケットを 親友にゲットしてもらったのだが、 まさかその直後に急死するとは予想だにしていなかった迂闊な私は、 「お金がない」などと、どうでもいい理由をつけて、 そのコンサートを見る機会を逸したことがあった。 それに匹敵するほどのチャンスを逃したのかと、 今更ながら悔やまれる。 ●それと、全集の話ついでで思ったのだが、 正観さんを追悼する本を誰かが 書かれるかと思うが、 奥様だろうか、それとも清水克衛さんあたりでも 書くのだろうか (深い交流のあったはずの清水さんの書店のHPで、 何か追悼文めいたものを 逝去直後に一筆書いてもよさそうだと思うのは私だけだろうか)。 ●それと、霊的能力が強い正観さんのような人は、 神様や守護霊から、 自分の寿命をメッセージで告げられるようだが、 こういう人々は、どのような心境で、 自分の寿命がひたひたと迫っている時に 日々を生きているのだろう。 非常に興味がありますね。私は。