2012年01月13日

必読本 第1015冊目 ビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめない

必読本 第1015冊目

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ビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめない

佐々木常夫(著)

WAVE出版

¥1,575

単行本: 205ページ

2006年6月20日 新版



●入院43回、繰り返す自殺未遂、6度の転勤、

単身赴任、激務、そして…。

自閉症の子、うつ病の妻の心と命を守り抜き、

東レ同期トップで取締役、家族を再生した感動の手記。

●最近、よく各メディアで見かける著者だが、

私自身不勉強で一度もその著書を読んだことがなかった。

昨年出された著書(『働く君に贈る25の言葉』WAVE出版)の方が

現在高い人気を誇っているようだが、

あいにく図書館のリクエストに膨大な人数が待機していることもあり、

すぐに借りることができたこちらから読んでみました。

●著者は、一流企業に勤め、同期トップで取締役になるほどの出世頭だったが、

奥さんが重度のうつ病を患い、長男が生まれついての自閉症と、

家庭的に大変なハンディキャップを背負っていた。

本書は、その辺りの家庭内事情を包み隠さず述べながら、

企業での激務と家庭生活をどのようにバランスよく保って行くべきか、

また、いまだ偏見や誤解も多いうつ病や自閉症を患っている家族と、

いかにして付き合っていけばよいのかを考察する本。

●まず、何と言っても驚嘆すべきなのは、

家庭内に、治癒困難な精神的疾患を発症し、

日々深刻なトラブルを起こす人間を2人も抱えながら、

一方で、サラリーマンとして目覚ましい成果を上げて、

出世街道を突き進むことができたという事実である。

著者が、多くの場合称賛されるのは、

この一点に尽きると言っても過言ではない。

普通の人だったら、とてもじゃないが耐えることはできない、

というような過酷な人生を、挫折することなく歩んでこられた。

それは、素直に感動もするし、驚嘆させられる。

●アマゾンの書評を読むと、

度重なる転勤、単身赴任、残業などが、

家族の病気に悪影響を与えたのではないか、

よって、単純に著者を評価することはできないとの批判も目立つが、

その点はあまり突っ込む必要はないのではないかと私は考える。

著者だって、己のわがまま、願望など一切通らない、単なる一サラリーマン。

自分の意に沿わない苦境を背負いつつも、

それに屈せず、一家の大黒柱として、家庭を守り抜いてきた男の手記として

普通に読めば、大いに勇気づけられるし、感動もする。

うがった見方で捉えない方がよいでしょう。

非効率的な残業を嫌悪し、定時で上がれるような仕事を追求するなど、

仕事の効率性、生産性を考える上で、参考になる点が非常に数多く、

単純な家族感動モノ以上の価値がある本です。

●本書は、何か苦しい状態にある男性、

特に、一家を支える父親の立場にある方が読むには最適な書だと思います。

障害、難病を抱える家族がいても、それに屈せず、

ポジティブな精神状態を保つ著者に、大きく勇気づけられます。

己の甘さを痛感させられるはずですよ。



【マストポイント】

@「私は、『仕事の進め方三カ条』を徹底させた。

1、仕事は計画的に重点的に

2、仕事は最短コースで効率的に

3、仕事は結果がすべて

少し傲慢な言い方であるが、一般の民間の会社でやる仕事など

大して難しいことはない。

ちょっと頭を使えば、一日8時間前後の労働で

十分責務を果たせることが多い。

私はただやみくもに長時間労働している人や組織を見ると、

生理的嫌悪感さえ感じる」

A「色んな事件が起こっても、朝は訪れ、夜は来る。

会社の多忙な仕事は毎日続く。

『何のために結婚したのか』『何のためにこんな苦労をしているのか』

といった『何のため』という問題ではないのだ。

要は、自分が出会った人生であり、自分が選んだ人生なのだ。

それなのにこんなに惨めになるなんて、それは私の生き方ではない。

私はいつも、『必ず良い日が来る』という前向きな姿勢を持っていたはずだ。

いや、絶対良い日は、笑い合える日は必ず来る。

心細い心境になりながら、私はそう信じていたかった」

B「私を支えてきたのは、家族、友人、同僚など私の周りにいる人たちとの連帯感、

お互いに発する愛情である。

私には他人であっても家族と同じくらいの愛情を感じるところがある。

私の周囲の人たちは深い愛情で私を支えてきてくれた。

私は決して不幸なだけでなく、幸福でもあるのだ」

(以上本文より。一部改変)


【著者略歴】

佐々木 常夫
1944年秋田市生まれ。6歳で父を亡くし、4人兄弟の次男として母の手ひとつで育つ。1969年東大経済学部卒業、同年東レ入社。自閉症の長男に続き、年子の次男、年子の長女が誕生。妻は肝臓病が元で入退院を繰り返す中、うつ病も併発し、何度か自殺未遂をする。43回もの入院をした妻も最近は少し回復。すべての育児・家事・看病をこなさなくてはならない過酷な日々の中でも、仕事への情熱を捨てず、大阪・東京と6度の転勤、破綻会社の再建やさまざまな事業改革に全力で取り組み、2001年、東レ同期トップで取締役となり、2003年より東レ経営研究所社長。経団連理事、内閣府や総務省の審議会委員、神戸大学経営学部講師などの公職も歴任する.







ラベル:佐々木常夫
posted by miura at 18:06| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 自伝・一日一話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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