2013年03月14日

必読本 第1024冊目 物語

必読本 第1024冊目

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物語

北野 武(著)

ロッキング・オン

¥1,680

単行本:298ページ

2012年10月15日 初版



●北野武監督にとって「物語」とは何か?

『その男、凶暴につき』から『アウトレイジビヨンド』に至るまでの軌跡。

すべての映画の脚本を語った画期的インタヴュー集。

ベストセラー自叙伝、第10弾。

●本書は、ロッキング・オンの、たけしさんの自叙伝シリーズの最新刊です。

内容の大半は、自身が書いた映画脚本の制作過程裏側を

語るというものになっており、今までの自叙伝シリーズの中では、

「映画」に重きを置いた異色の本と言ってよいかと思います。

北野映画ファンの方には、撮影秘話が数多く語られているという意味で

非常に楽しく読めるはずですが、

特に北野映画に興味がなく、たけしさんの例の軽妙なエッセイを期待した向きには、

少々期待はずれとなるかもしれません。

個人的には、一般にはあまり知られていないハリウッドの裏側情報を

数多く提供してくれた「BROTHER」の話がとても面白かったので、

一読の価値はあるかと思いますが・・・。

若い頃と現在のたけしさんの写真を見比べてみるのも一興です。

●最後の方には、

日本の政治家のリーダー像やTBS系の「ニュースキャスター」のことを

おまけ的に語ってくれております。

最近の総理大臣がダメな理由を語ったり、

楽天やソフトバンクなどのインターネット企業を鋭く批判したりなど、

たけし節が本領発揮された内容で、ファンの方は大いに満足できるはずです。

前回、相方のきよしさんの本を紹介しましたが、

その本と並行して読むと、色々と新発見があり、

ツービートファン、たけしマニアにはたまらないはずです。

ベストセラーの「間抜けの構造」(新潮社)はまだ未読なので、

入手次第、書評を書きますので、今しばらくお待ち下さいませ。


【マストポイント】

@「漫才でもコントでも、一般の社会のレベルがあって、

そのちょっと先の、水先案内人のような位置で、ギャグを言うと笑うんだよね。

あまり先の方はまずいんだよ。頭がおかしい人になるから。

ちょっと先に光を当てたギャグはウケるけど。

いちばん最悪なのは遅れてる人(笑)。

お客よりも遅れたセンスでギャグを言う奴がいるじゃない。

浅草は、その典型で、「もうやめたほうがいい、こいつら」と

思う奴がいっぱいいたの。だから、「俺のは、これよりはいいよ」というのがあったから。

で、ウケだしてくると、客が自分を追い越しそうになるんだよ。

だから徹底的に逃げ回らなきゃいけねえっていうか、リードしなきゃいけないんで」

A「独裁者であるべきなんだよ、リーダーってのは。

民主主義のいちばんよくないのは、理想として、「本当の民主主義を実現しよう」って

言う奴がいるけど、そりゃ間違いなんだ。

建前上は民主主義なんだけど、実際は独裁者じゃなきゃダメだよ。

いいか悪いかを常に多数決で決めてたら、ロクなことないんだから。

国会議員は、そりゃ多数決で選ばれたんだから、それの作った内閣だから民主主義だって言うけど、

そんなバカな話はなくて。

衆愚政治になる可能性もあるわけだから。

圧倒的な独裁者じゃねえといけないんだよね」

B「今みんなこぞって、ツイッターだなんだって、いろんな情報集めんじゃない。

情報集める方は集める方でいいけど、オイラは情報にされるほうなんで。

自分でわざわざ人の情報なんか集める必要ねえし。

何にもしなくても入ってくる情報が、正しい情報だと思うから。

新聞も何も見なくて、何気なく入ってきた情報ってのがあるじゃない。

それがいちばん正しい情報なのかなって。

だから、無理に探しに行くことぁねえかなという」

(以上本文より。一部改変)


【著者略歴】

北野 武
1947年東京都生まれ。お笑いタレント。映画監督、俳優、東京芸術大学大学院映像研究科教授。テレビ番組、CMなどに数多く出演する一方、89年「その男、凶暴につき」を初監督し、好評を博す。7本目の監督作品「HANA‐BI」(98年公開)でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞したほか、国内外の映画賞を数多く受賞している。また、2010年にはフランスの芸術文化勲章の最高章コマンドゥールを授与された。




posted by miura at 14:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 自伝・一日一話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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