2007年04月27日

必読本 第338冊目 試みの地平線―伝説復活編

必読本 第338冊目

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試みの地平線―伝説復活編

北方 謙三(著)

¥ 490 (税込)

講談社

文庫: 234ページ

2006年1月15日 初版

 

●「ソープへ行け!」「一芸に秀でれば女はたかってくる」・・・。

性、友情、仕事、どんな悩みも一刀両断。

女をいかせる“必殺○○揺さぶり”から、死にたいときの処方箋まで。

あの伝説の人生相談が、今よみがえる。

16年にわたるHDP誌の連載より名問答を厳選。

大人になっても悩める“小僧ども”のために、中年編も充実だッ。

●2004年12月を持って休刊となった

伝説の若者系雑誌『ホットドッグプレス』(略称HDP)。

流行に敏感な青少年の教科書的な

存在として、『POPEYE』と共に、絶大な人気を誇っておりました。

当時愛読されていた方は多かったことでしょう。

その雑誌の名物コーナーであった、

ハードボイルド作家北方謙三氏が担当する人生相談の本が

本年文庫本として待望の復刊となりました

(ちなみに、既刊本は既に絶版で、

数年前には、アマゾン、ヤフオクでも大変高価なプレミアがついておりました)。

●「小僧ども」という親しみを込めた呼び方、

女との付き合いに悩む若者には、

ともかく「ソープランドに行け!」と説くなど、

さまざまな伝説や物議を醸し出した名物コーナーでした。

1980年代から始まったコーナーですが、

今読んでも参考になるものが多い。

学歴や体のコンプレックス、異性問題、仕事の問題、

ケンカのやり方など、時代が多少変わっても、

男がぶつかる悩みというものは、大して違いがないということでしょう。

●個人的な感想をちょっとだけ言うと、

本書に採用されたものは、

16年間395回の中から厳選したものらしいが、

もっと面白くて痛快な問答がかなり沢山あったと記憶しており、

それらが本書に載せられていなかったのは非常に残念。

又、不倫、浮気に関する回答は真に受けてはならない。

北方氏は売れっ子作家で、おそらく浮気も仕事のネタの一部だろうから、

安易に一般人がそういうことを真似してはならぬ。

老婆心ながら、忠告しておきます。 

●巻末には(私も初めて読んだのだが)、

『週刊現代』誌上でやっていた、「試みの地平線」の中年版も

追加で載せられている。

浮気問題、借金問題、インターネット上での擬似恋愛など、

中年に差し掛かった男性ならば当然ぶつかるであろう、

典型的な悩みに対して、北方氏が例によって歯に衣着せぬ、

一刀両断の回答を寄せている。

併せて読まれたい。

 

【著者略歴】

北方 謙三
1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒。’70年「明るい街」でデビュー。’81年『弔鐘はるかなり』でハードボイルド小説に新境地を開く。’83年『眠りなき夜』で日本冒険小説協会大賞、吉川英治文学新人賞、’85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。’89年『武王の門』で歴史小説に挑み、’91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞、さらに近年は『三国志』など中国小説での活躍も目覚ましく、2004年『楊家将』(PHP研究所)で吉川英治文学賞に、’05年には『水滸伝』全19巻(集英社)で司馬遼太郎賞に輝いた。

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