2007年07月15日

必読本 第419冊目 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

必読本 第419冊目

日本国憲法.jpg

井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

井上 ひさし(著), いわさき ちひろ(イラスト)

¥ 1,000 (税込)

講談社

単行本: 71ページ

2006年7月20日  初版

 

●平和憲法の精神を表している「前文」と「第9条」を

子どもにも読める言葉に翻訳し、

イラストを添えて絵本として収録。

また、日本国憲のもととなる考え方や、重要な条文の内容などについて、

わかりやすく解説する。

●夏休みの課題図書に選ばれ、

どこの書店や図書館でも目立つ場所に

置かれている話題の本である。

●全体は2部構成。

前半部では、格調高い名文としても名高い、

憲法「前文」と「第9条」を、井上さんなりのやさしい言葉で、

わかりやすく「翻訳」した文章を掲載する。

いわさきさんのイラストとともに、独特のホノボノとした風情を感じさせます。

後半部は、全9章に渡って、

日本国憲法の理念、特質などを、

文学者なりの面白い表現を使って、

噛み砕いて解説してくれるエッセイです。

子供に質問された時にたじろいだりしないように、

最低限度の常識として、すべての大人が読んでおきたい本です。

巻末には、憲法全文がしっかりと掲載されているのも抜かりがない。

●この日本という国に現在住んでいて、

日本国憲法という世界に稀なる最高法規に守られて

生きていられるという幸せを日々噛み締めている

人間はどのぐらいいるだろう。

たかだか60年、70年前は、

国のため、天皇陛下のために、強制的に軍隊に狩り出され、

20歳かそこらの青春真盛りに戦地に散った若者が

それこそゴマンといたのである。

平和も基本的人権も当たり前だと思っている人が多いだろうが、

日本国憲法がしっかりとあるから、初めて保障されている。

国が国なら、いまだに強制的な軍事訓練があったり、

私有財産が認められていなかったりするのである

(韓国とか北朝鮮とか)。

●そんな恐ろしい過去を記憶喪失のように忘却してしまったのか、

一部の政治家は、そろそろ憲法制定から半世紀以上も

経過したので、第9条など主要条文を改正して、

日本も先進国並に軍隊を持つべきだというとんでもない考えも

持っている輩がいる。

先日も、原爆投下は仕方なかったなどと、

全く思慮浅薄な発言でやめさせられたバカ大臣がいたものだが、

そういう政治家など要職についている人間が襟を正す意味でも、

是非とも読んでいただきたい本だ。

●最後に個人的なエピソードをちょっとだけ述べると、

高校3年時、大学入試の社会の科目に

「政治経済」を選択した関係で、

日本国憲法全文を繰り返し繰り返し復唱したことが

懐かしい思い出としてある。

自分で吹き込んだテープを登下校時に

いつもウォークマンで聞いたりしていた。

よって、普通の人以上に、憲法には親近感を持っております。

【著者略歴】

井上 ひさし
1934年山形県に生まれる。上智大学外国語学部フランス語科卒業。作家、劇作家。日本ペンクラブ会長、仙台文学館館長、こまつ座代表。NHKテレビの人形劇「ひょっこりひょうたん島」の作者としても有名。

いわさき ちひろ
1918年、福井県に生まれ、東京で育つ。東京府立第六高等女学校卒業。子どもを生涯のテーマとして描く。1974年、55歳で没。

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