2007年08月09日

必読本 第442冊目 水はなんにも知らないよ

必読本 第442冊目

水はなんにも.jpg

水はなんにも知らないよ

左巻 健男(著)

¥ 1,050 (税込)

ディスカヴァー・トゥエンティワン

新書:182ページ

2007年2月20日 初版

 

●水に「ありがとう」と言うと美しい結晶ができる?

マイナスイオンは健康に良い?

検定外教科書のベストセラーで知られる科学教育の第一人者が、

怪しい水ビジネスを徹底検証。

まん延するニセ科学を喝破する!

● かつて、美しい水の氷結写真の

本が出版されて、大変に話題になったことがある。

それなりに本を読んでいる方ならば、

誰でも知っている江本勝氏の本(必読本第28冊目参照)
である。

その本を契機として、「ありがとう」とか「愛」とかの

美しい言葉、きれいな言葉を使う重要性が

色々な成功者から声高に叫ばれ、

又、わかったようでわかりにくい「波動」という

概念も大ブームになった。

●しかし、この本の著者は、その手の思想、

理論、商売には、実にマユツバモノのインチキ学説が満ち満ちていて、

ずっと前々から苦々しく思っていたという。

冒頭から、江本氏の本に対する批判を

歯に衣着せぬ強い口調で大々的に展開する。

関連して、世に溢れる波動水、マイナスイオン水、

浄水器、活性器など、水関連商品を一刀両断で断罪する。

関係業者の方々が読んだら、

商売上がったりだと思われるのは確実で、

業界の裏側にまで果敢に突っ込んでいる

その勇気は一応評価してよい。

水にしろ、野菜にしろ、健康食品にしろ、

インチキ商法で濡れ手に粟のボロもうけをしている連中には

警鐘を鳴らす効果はあるだろう。

●この本を読んだ感想は人それぞれだと思う。

本書の主張も、著者の言うところの「科学的」観点で言えば、

間違っているところはほとんどないのでしょう。

しかし、誤解してほしくないのは、

本書は、いわゆる「ツキを呼ぶ言葉」や、

成功法則で言われるところの「波動」理論全般を

より突っ込んで探求したり、いわんや否定している本ではないこと。

水にいい言葉を示せば、

よい結晶を結ぶということを理論的には証明できないよ、

又、効果が怪しい水関連商品を安易に信用するな、

又、むやみに学校教育にその手のことを使うな、

ということが主眼の本です。

著者のスタンスを見誤ったらいけない。

●人体と水との関係、水道水、市販のミネラルウォーターなどの、

生活に必要不可欠な、「水」の正しい情報や知識を

得られると言う意味では一応は使える。

いわゆる学校教育的な正しい「理科」的知識を

広くアナウンスする意味では、本書の存在価値はあるかと思うが、

それ以上の本ではない。

●えてして、この手の学校教育一辺倒の大学教授や、

データ重視型の評論家、ジャーナリスト、ライターが

書いた本は、批判、揚げ足取りに終始し、

あまりスカッとした読後感は得られない。

こんな本を出されたんじゃ江本さんや関連業界の人々も

立つ瀬はないだろうから、遠からず

反論本が出されることだろう。

直感では(直感とか言うと、又、本書著者から批判されそうだが)、

そんなに江本さんは悪い人だとは思えないので、

より信頼性のある反論を聞きたいものである。

とにかく、「見えないもの」の存在をはなから信用してない、

よくいがちな学校教師の書いた科学本なので、それだけはお忘れずに。
 

【著者略歴】

左巻健男

1949年栃木県生まれ。東京学芸大学大学院修士課程修了。同志社女子大学現代社会学部現代こども学科教授。編著に「たのしくわかる化学実験事典」「おいしい水、安全な水」など。

posted by miura at 18:56| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 健康・食事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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