2007年08月31日

必読本 第463冊目 こんにちはバイマーヤンジンです。―チベットから嫁に来た私の物語

必読本 第463冊目

バイマーヤンジン.jpg

こんにちはバイマーヤンジンです。―チベットから嫁に来た私の物語

バイマーヤンジン(著)

¥ 1,260 (税込)

 致知出版社

単行本: 123ページ

平成15年10月15日  1刷



●日本でたった一人のチベット人歌手として活躍する著者が、

日本人があまり知らないチベットの生活習慣、

文化、教育、経済などについて、

また9年に及ぶ日本の生活で感じたことについて語った講演集。

● 致知出版社の本を読むと、

巻末書籍紹介リストにいつも掲載されていて、

どんな本か興味ありつつもずっと読んでいなかった本。

先日、古本屋さんで安価で入手できましたので、

今回はこれをご紹介します。

●この前は五木さんのブータンの本(必読本第461冊目参照)を紹介しましたが、

チベット、ブータン、ネパール、
そして今何かと騒がれているモンゴルなど、

日本人の我々は、あの辺りの地理的な位置関係は

非常に曖昧だと思う。

それを物語るかのように、冒頭で、

モンゴル出身力士が活躍するたびに、何の関係もない

チベット人の著者が賞賛される話など、

とにかくユーモア精神に溢れる語りを展開される。

講演録をそのまま文章化した本で、

120ページの薄さもあり、30分もかからず一気に読めます。

●チベットの遊牧民の生活は、

やはり日本人の我々とは天地の差があるぐらいに

困窮を極めているようである。

現地の交通事情の悪さや生活風習の違いに閉口する

旦那様とは対照的に、著者は日本に来て

ここは本当に天国だと思ったという。

我々はえてしてこんな裕福で恵まれている日本に住んでいても

いつも不平不満タラタラなのに、

貧困国から来た人からはこの国は極楽のように見える。

ないものねだりでいつも幸福感が持てない日本人には

とても耳が痛い話である。

●中国の大学に進学し、

漢民族(中国の大多数を占める主要民族)の同級生に

少数民族であることを理由にいじめられた際、

暴力で絶対に対抗してはいけないことを悟ったエピソード、

日本の学校で講演した時に、だらしない格好や態度で

真剣に聞いていない生徒、学生を一喝したエピソード、

著者の旦那様が父親とケンカし、

その後父親が急逝してしまったエピソードを引き合いに、

家族論を語ったエピソードなどがとりわけ心に迫ります。

教育問題、親子関係に悩んでいる方には非常に参考になる本でしょう。

●しかし、月並な言い方だが、

私利私欲を超越して、人の目など一向に気にせず、

祖国や出身地のために純粋に奉仕活動ができる人間という

のは本当に素晴らしいと思う。

我々も見習いたいものだ。




【著者略歴】

バイマーヤンジン
チベット出身。名前はチベット語ではペマヤンジェン、「ハスの花にのった音楽の神様」の意味。7歳の時からチベット民謡と舞台を始め、中国国立四川音楽大学声楽学
部で西洋オペラを専攻。卒業後同校専任講師に就任。中国各地でコンサートに出演。1994年来日後、日本でたった一人のチベット人歌手として広島アジア大会をはじめ、韓国での音楽祭、APEC大阪大会、阪神・淡路大震災救援演奏等に参加。その他、チベット文化、慣習を紹介するため積極的に小、中、高校やいろいろな国際交流イベント、シンポジウムなどで講演活動を展開。1997年から、教育を受ける機会が少ないチベット遊牧民のため小学校建設を目的とした講演会、コンサート活動を行っている。現在、チベットには6つの小学校が開校し、各学校あわせて約1200人の子供が学んでいる。

バイマーヤンジンさん 公式ホームページ  http://www1.odn.ne.jp/ccb79800/



この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。