必読本 第567冊目
やりたいことをやれ
本田 宗一郎(著)
¥ 1,050 (税込)
PHP研究所
単行本: 271ページ
2005年9月21日 初版
●「人間が進歩するためには、まず第一歩を踏み出すことである。
ちゅうちょして立ち止っていては駄目である」
1ページ1話完結の本田宗一郎語録。
能ある鷹はツメを磨け、発明は恋愛と同じ、など200話以上を収載。
●昨日と同じく、PHPの名言集シリーズを
ご紹介します。
このシリーズでも屈指の人気を誇るのみならず、
本田宗一郎を代表する本でもあります。
●本田宗一郎は、何かケンカ早く、
すぐに部下に手を上げたりするなどの
激高型の人間のため、
どうも僕の好みとは違うのですが、
やはり世界に名だたるホンダを創業したということもあり、
著者の人柄を集大成した、
この名言集を読んでおくことも無駄ではないでしょう。
●シリーズの他の本と違い、
1ページでひとつの話を載せる。
その分、文章量が少ないが、
数多くのエピソードを堪能できる。
読書嫌いの人も、ちょっと時間が空いた時に、
かじり読みするのに最適です。
●販売数が多かったのか、
アマゾンではタダ同然の廉価で現在販売されております。
理工系の学校に行かれている学生さんなど、
技術開発に従事されている方々には、
発想のヒントに繋がるようなお話が多いので、
特におすすめしたい本です。
【マストポイント】
@得手に帆あげて。
人間、得意な分野を見出して、そこで働くのが最上の道である。
本田は技術開発に専心し、
苦手な営業、経理などは右腕の藤沢武夫にすべて任せた。
A時間はすべての生命である。
平等に与えられた時間をどのように
活用したかで、結局、人生の成功不成功を決めてしまう。
スピード重視で何事もやれるか。
Bイエスマンになるな。
会社としてのホンダでつとに有名なことは、
若手社員であっても、平気で社長に意見を言ってくること。
イエスマンばかりが回りに集まりだしたら、
会社の危機だということを本田は見抜いていた。
常に、どんな下っ端でも上層部に意見を言えるような
風通しの良い環境にしておくこと。
【著者略歴】
本田 宗一郎
1906年(明治39年)、静岡県に生まれる。小学校卒業後、アート商会(東京・自動車修理工場)に入社。1928年、のれん分けして浜松アート商会を設立。自動車修理工として成功するが飽きたらず、東海精機重工業(株)を設立しピストン・リングの製造を行う。1946年、本田技術研究所、1948年、本田技研工業(株)を設立。オートバイ「ドリーム」「スーパーカブ」などを次々に開発。1959年、英国マン島TTレースに初参加。1961年、マン島TTレースで1~5位を独占して完全優勝する。1962年、四輪車に進出。1964年、F1GPに挑戦。1965年、F1メキシコGPで初優勝。1972年、低公害のCVCCエンジン発表。アメリカの排ガス規制法であるマスキー法規制に世界ではじめて合格する。1973年、社長を退任、取締役最高顧問。1989年、日本人として初めてアメリカの自動車殿堂(AHF)入り。1991年、84歳で逝去。