2008年01月21日

必読本 第588冊目 案外、買い物好き

必読本 第588冊目

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案外、買い物好き

村上 龍(著)

¥1,470(税込み)

幻冬社

単行本:201ページ

2007年11月25日 初版



●村上龍が世界各都市で、新宿で、買い物をする。

イタリア・ミラノで購入した葉巻のためのいろいろな道具、

シャツにネクタイお菓子に電化製品――。

インターネットで買いたいもの――。

村上龍が購入したものをエッセイで綴る。

世界各都市で購入した日常品から嗜好品まで

一つひとつに思いを馳せながら、

氏の視点で世界を、日本を見つめる。

●友人中田英寿がイタリア・ペルージャの

チームに移籍したことから、

何度もイタリアの地を踏んでいるうちに、

突如シャツに開眼。

今まで全くと言っていいぐらいに

ファッションに無関心だった著者だが、

堰を切ったように突如、衣服に金を投入する。

我々一般人がとても真似できないような

高価格のシャツを大量に買い込む。

併せて、ネクタイにも靴にも惜しみなく

金を注ぎ込む。

ホテルでも空港でもとにもかくにも

ファッションのことが気になって仕方ない。

日本随一の人気作家だけができる

至福の買い物体験記。

●まあ、龍氏ぐらいの地位にいる人間だったら、

これぐらいの浪費癖があろうとも

誰も文句は言わない(言えない)だろうが、

本当にこの人はいくらぐらい収入があるんだ?という

ぐらいに高級ブランドを質量ともに

大人買いしまくる。

読んでいてもイヤミなところが全くなく、

その買いっぷりの良さはアッパレと言うしかない。

お店側としては、値切ることもなく

大量に高額商品を買ってくれるだけに、

こんな常連客がいたらいいのなぁと小売店店主ならば誰もが思う。

●相当のブランド品好きの人でも知らないであろう

海外のマニアなブランドの名前もかなり紹介されているので、

そちら方面が好きな方には是非ともご一読をおすすめします。

巻末にはパリ、ローマ、ミラノ、ソウル、上海、マウイなど、

著者が旅した都市のブランド店の地図も掲載されているので、

かの地に旅行に行く予定のある方は

参考にしてみたらよろしいでしょう。

●もともとはDCカードゴールド会員向けの

会員誌「GRAN」に連載されていた

エッセイだったため、

一話独立で、3ページと非常に文章が短い。

200ページだがあっという間に読破できる。

ちょっとした休憩時間などに

読むのに最適な本。

龍氏の文章だとは思えないほど、

実に肩のこらないあっけらかんとした日記風の

文体となっているので、サラリと読み通せます。



【マストポイント】

@出先で、ビビビと来たものには

すぐさま買いを入れる。

多少高くても、直感的に欲しいと思ったものには、

何か人知を超えた運命的な出合いがある。

ブランド品の中には、大量生産していない

一点モノも多い。

いつかそのうちなどとチャンスを逃すと、

すぐに別の人からさらわれてしまい、

永久に手に入らないことも少なくない。

特に海外で一目惚れしたものには必ず買いを入れる。

帰国した後にやっぱり買いたいと思っても、もう遅い。

A日本のファッション雑誌は、

海外のファッション事情を正確に伝えていることは

皆無である、と思っていた方がよい。

ファッションに限らず、雑誌というものは、

実状よりもその雑誌で扱っている商品が売れることを

第一に誌面作りをしている。

雑誌の言っていることを鵜呑みにすると、

とんだ赤っ恥をかくこともある。

百聞は一見にしかずで、やはり自分で現地に行って

流行っているものを確かめるのが一番確実である。

Bシャネルやヴィトンやロレックスだけがブランド品だと

思っている人が多すぎる。

海外には、日本人には無名のブランドでも、

非常に品質の良い、耐久性の良いものがある。

ブランドの名前だけ重視で

品質無視では、いつになっても

本物を見分ける「目利き」にはなれない。

 

【著者略歴】

村上 龍
1952年長崎県生まれ。76年に『限りなく透明に近いブルー』で第75回芥川賞を受賞。経済学
絵本『あの金で何が買えたか』、ひきこもりをテーマにした『共生虫』や集団不登校を始めた中学生たちが半独立国を築くまでを描いた『希望の国のエクソダス』など、話題作を発表し続けている。99年から金融経済を中心に扱ったメールマガジンJapan Mail Media」の編集長を務める。

タグ:村上龍
posted by hiroyoshi at 18:01| 山形 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | お金・貯蓄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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