2008年02月03日

必読本 第597冊目 スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学

必読本 第597冊目

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スタバではグランデを買え!

 ―価格と生活の経済学

吉本 佳生(著)

¥ 1,680 (税込)

ダイヤモンド社

単行本: 284ページ

2007年9月13日 初版



●有名コーヒー店の値段のしくみ、

携帯電話の超複雑な料金体系、

100円ショップの安さの秘密…。

あのモノやサービスの値段は、

どうやって決まっているのか?

 「コスト」という観点から社会のしくみを分析する。

●昨年話題になった本の中の1冊。

どこの書店でも平積みされてよく見かけたものだが、

初物食いに慎重なせいもあり、

今の今まで読まずにきた。

モノの原価、価格設定については、かねてより

ひとかたならぬ関心を抱き続けてきたので、

本日一通り読んでみることにしました。

●スーパーの中では、98円でペットボトルのお茶が

買えるのに、レジのお会計を済ませた

お客が、退店後に、店の入り口の自販機で

同じペットボトルのお茶を150円で買う。

なぜ、こんな不合理なことが起きるのか。

経済学者の著者が、値段にまつわる裏側の仕組みをわかりやすく解説する。

難解な経済用語もほとんど使われておりませんので、

一般の人もさほど困難なく読み進んでいくことができます。

●100円ショップの儲けのからくり、

高額だった家電製品がドンドン安くなる秘密

など、興味深いトピックが満遍なく取り上げられているが、

特に、一般消費者には全く理解不能なことで

悪名高いケータイの料金プランの仕組みを

解説した章は必読です。

企業側のどんな思惑が料金に反映されているのかを

知ることができるという意味で、

最も本書でタメになる箇所です。

料金プランをどれにするかはケータイ契約時に

誰もが頭を悩ます問題ですが、

本書の知識が頭にあれば、かなり役立つことでしょう。

●ただ、難点は、

内容が雑多過ぎなこと。

また、大学教授の本によくありがちですが、

文章がちょっと冗長な感じがあることでしょうか。

簡潔明瞭な本が好みの私としては、

本書の内容を、1,000円ぐらいのシンプルなムックにして

凝縮化できたのではないかという気がしないわけでもない

(もしかして、本当にムック化されるかも)。

分厚い本が苦手な人にはちょっとしんどい本。


【マストポイント】

@同じモノが違う価格で売られているのは、

それに「取引コスト」が加わるから。

取引コストには、時間などの手間、配送手段、心理的負担など

色々ある。

モノの値段を見る時には、常にこの要素を加えて

考えるクセをつけること。

Aどの集団でも、能率的に仕事をする上で

一番邪魔になるのが、自己過信タイプである

(高い自己評価で、低い能力しか持っていない人)。

仕事をする上で最も使えないのは、

能力が低い人ではなく、実は、

自分の能力を過信している人である。

B現行のケータイの料金プランは、

どれを選んでも、一長一短的な面が

あることは否めない。

完全定額(固定料金)制になれば

ユーザーとしては大バンザイだが、

当面のところ、そう簡単に実現できる見込みはない。

各社のプランを比較検討して、

面倒だからといって一度入ったプランを

放置せず、

本当に安く便利なプランを研究するマメさが

現時点では必要である。


【著者略歴】

吉本佳生
経済学者(エコノミスト)。1963年三重県紀伊長島町生まれ。名古屋市立大学経済学部卒業後、住友銀行勤務を経て、名古屋市立大学大学院経済学研究科満期退学。大学や企業研修などで、生活経済学、国際金融論、マクロ経済学、ミクロ経済学、経済数学、国際経済学、ファイナンス論などの講義・演習を教える経験をもつ。


ラベル:吉本佳生 スタバ
posted by miura at 18:02| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | セールス・マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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