2008年02月16日

必読本 第607冊目 中国名言集―一日一言

必読本 第607冊目

tyuukoku1.jpg

中国名言集―一日一言

井波 律子(著)

¥ 2,835 (税込)

岩波書店

単行本: 426ページ

2008年1月8日 初版

 

長い歴史を持つ中国には、人の心を打つ名言が数多くある。

博学能文の中国文学者が、

史書、詩文、随筆、小説などより366の名言を精選し、

1年366日に配して解説。

日々の暮らしを彩る、教養と実用を兼ねた1冊。

●今年2008年1月初めに発売されたばかりの

中国名言一日一話集。

選ばれた言葉は、孔子、老子などの中国古典から

「建国の父」毛沢東の言葉、さらに詩歌、随筆、

小説、俗諺と実にバラエティ豊か。

もともと、2007年のまるまる1年間、

京都新聞に「井波律子の一日一言」として

毎日連載されていたものを加筆修正して1冊にまとめたもの。

私自身、著者の名前は初めて聞くが、

中国文学のエキスパートであるとのこと。

●岩波書店から出されている一日一話集は、

さすが岩波というか、図鑑のような丈夫な紙質、

重厚なハードカバーで作られ、

ちょっとやそっとでは型崩れしない頑丈な本に完成されている。

内容的にも、「シンプルイズベスト」の極みというか、

余計な部分を極力まで廃し、

イラストと名言、そして簡単な解説文という

非常にあっさりとしたレイアウトとなっている。

中国関係の本にありがちな、

原文、読み下し文さえ本書には記載されていない。

読みやすさは最高である。

●又、ありがたいのは、

アトランダムに1月1日から12月31日まで

名言を並べたのではなく、

その時節にピッタリ合った名言が配置されていることである。

正月にはこの名言、入学入社の4月にはこの名言、

夏の真っ盛りにはこの名言、慌しい年末にはこの名言と、

実に心憎い選別がされている。

気に入ったものは手帳などにメモして、

折を見て引用したいものだ。

●索引、年表も巻末にしっかりと記載されているし、

北尾吉孝さんなど、

相当の中国古典好きには実に購入意欲をそそる本である。

ただ、やはり少々値は張る。

何か大勢の人に向けて訓示などを述べる機会が多い、

経営者、指導者あたりが、本の定価など一顧だにせず

買いそうな本である

(古文の授業で誰もが習ったメジャーな故事成語

「乾坤一擲」「鶏口牛後」「温故知新」「杞憂」などが

たくさん紹介されているという意味で、学生さんにもおすすめです)


【マストポイント】

@悪小なる以って之を為すなかれ

善小なるを以って為さざるなかれ

(「悪事は小さくとも決してするな。

善事は小さくともせずにおいてはならぬ」の意。三国志)

A人を疑わば用うる莫(な)かれ

人を用うれば疑う莫かれ

(「人を疑うのなら使うな。使う以上は疑うな」の意。俗諺。)

B天の与うるに取ら弗(ざ)れば、

反って其の咎(とが)を受く

(「天の与えた機会を受け取らないと、

逆に天のとがめを受ける。」の意。

煮え切らない態度を取っている者を鼓舞するための言葉。史記)

 

【著者略歴】

井波 律子
1944年富山県生まれ。66年京都大学文学部卒業。72年同大学院博士課程修了。金沢大学教授をへて、国際日本文化研究センター教授。専門は中国文学。

ラベル:井波律子
posted by miura at 17:50| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 自伝・一日一話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。