2008年03月14日

必読本 第626冊目 アランの幸福論

必読本 第626冊目

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アランの幸福論

アラン(著), 齋藤 慎子(翻訳)

¥ 1,785 (税込)

ディスカヴァー・トゥエンティワン

単行本: 232ページ

2007年12月15日 初版



●フランスの哲学者アランが

幸福について記した93編の論説をまとめた「幸福論」から、

心に響く200の名言を訳出し、

「不安と感情について」「自分自身について」

「人生について」など7章に分けて再構成したもの。

●以前ご紹介した『菜根譚』(
必読本第577冊目参照)と

同日に発売された、フランスの哲学者、著述家として名高い、

アランの名言集である。

内容的には、この出版社のドル箱である、

1ページに一つの言葉を載せるという、

万人向けのお手軽な名言集である。

●『アランの幸福論』の本体自体は、

岩波文庫など、白水社など、

色々な出版社から出ておりますが、

いかんせん相当古い時代の本なので、

エッセイと言いましても、ちょっと意味不明な

記述も多く、現代人には敷居が高いかと思う。

そういう意味においては、

本書のような名言集は、イイとこ取りというか、

重要ポイントだけをダイレクトに吸収できるという意味において、

使い勝手は非常にいいでしょう。

ただ、やはり、価格がやや高めだというそしりは免れない。

ソフトカバーでもいいから、

1,260円(税込み)ぐらいにしてほしかったところ。

●ただ、「世界3大幸福論」と言われるだけのことはあり、

終章の「幸せについて」の中には、

心にグサっと来るような名言ばかりが紹介されていて、

非常に感動させられます。

「悲しくなるような考えは、すべて間違った考えである」、

「幸せであることは、他人に対する義務でもある」、

「自分がそう望むなら、黒猫さえ良い前兆である」、

「悲観主義は感情からくるもの、楽観主義は意志からくるもの」など、

次から次へと珠玉の名言ばかりが連続して出てくる。

立ち読みでもいいから、この章だけでも

精読してほしい。


【マストポイント】

@人を害するのはいつも想像上のもの。

なぜなら、つかみどころがまったくないからである。

推測に対してなにができるだろうか。

思うに、不安とは無意味な動揺にほかならない。

それは、考えるほど必ず大きくなる。

人は死について考え出した途端に、死ぬのが怖くなるもの。

単なる可能性を考えているうちに訳がわからなくなり、

すべてが怖くなるのだ。

A喧嘩腰で、まるで戦いにでも行くようにして近づいてくる

気の小さい人も、こちらが親切な行為を示せば、

すぐに安心する。

つまり、雲のようにどちらからともなくお互いに近づく人間が

ふたりいれば、どちらか一方がまずほほえむ必要があるという

ことだ。

まず自分がほほえまなくて、だれがほほえむのか。

自分からほほえまないようなら、あなたはただの愚か者である。

B人と人とのかかわりにおいて、

お互いがお互いから期待できる、

ただひとつの手助け―それは、

相手の存在を認めて、その人が本当にその人自身である

ことだけを求めることである。

人をありのままに受け入れることはたいしたことではない。

結局、どうしてもそうしないわけにはいかなくなる。

むしろ、相手にありのままでいて欲しいと祈ること、

これこそ正真正銘の愛なのである。

(以上、本文より抜粋)


【著者略歴】

アラン Alain
フランスの哲学者。本名はエミール=オーギュスト・シャルティエ(Emile-AugusteChartier)。ノルマンディー地方のモルターニュ生まれ。高等師範学校卒業後、才気あふれる哲学教師としてアンドレ・モロワ、シモーヌ・ヴェイユらを輩出する一方で、アランのペンネームで数多くの本や記事を精力的に発表した。1906年より地元紙に「あるノルマンディー人のプロポ」というコラムの寄稿を開始、第一次大戦前後に約5000編を複数の新聞や雑誌に発表した。なかでも幸福について記した93編をまとめて出版したのが『幸福論』1928)である。これはヒルティ、ラッセルの『幸福論』とともに世界三大幸福論といわれ、世界中で翻訳され読み継がれている。日本でも昔からのファンが多い。第一次大戦の従軍経験などを経て、定年まで高校教師の職を続けた。その後83歳で亡くなるまで、多くの著書や論文を執筆した。


ラベル:幸福論 アラン
posted by miura at 18:42| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 自伝・一日一話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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