2008年03月18日

必読本 第629冊目 ユダヤの商法

必読本 第629冊目

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ユダヤの商法

藤田 田(著)

777円(税込み)

ベストセラーズ

単行本: 234ページ

1972年5月1日 初版

 

 ●日本マクドナルド創業者として知られる

藤田田さんの幻の処女作である。

大変貴重な本で、ずっと探していたのだが、

先日運良く探し当てることができた。

私自身、なぜか藤田さんに関しては昔から

それほど興味が持てず、

『勝てば官軍』(ベストセラーズ)などの有名書を

古本屋で何度見かけてもずっとスルーしてきた。

最近、本田直之さんが自著で推薦書として

挙げていたこともあり、遅まきながら初めてその著書に触れる。

●藤田さんは父親を早々に亡くし、

東大在学時から生活費、学費の一切を

アルバイトでまかなっていた。

その際、GHQの通訳の仕事を通して、

非常に羽振りのよいユダヤ系将校から、

金儲けの手ほどきを受ける。

本書は、そのユダヤ将校をはじめ、

数多くのユダヤ商人たちから授けられた金儲けの手法、

商売のコツを1冊にまとめた本である。

●驚くなかれ、奥付を見ると、

初版1972年5月1日で、

私が手にとった本は1994年10月1日 272刷という

増刷に増刷を重ねた超ベストセラーなのである。

金儲けをもくろむ無数の日本人から

圧倒的な支持を受けた本のようである。

ちょっと古いビジネス本だと、現代の時勢に合わないことも

多く、全く使えない代物が少なくないのだが、

さすが「ユダヤ5000年」と言われるだけのことはあり、

本書は今読んでも非常に面白く、目からウロコの教えも多い。

●「外国語は3カ国語ぐらいは話せるようになれ」、

「大損しても納期は守れ」、「寿命を計算しろ」、

「薄利多売はバカの商法」

「ゼニの取れる名前をつけろ」

(「藤田田」という名前は日本人には読みにくいが、

外国人から見ると「ミスター・デン」で非常に発音しやすく、

覚えてもらいやすかった。

藤田氏はその伝えで、自分の息子2人に、

「元(ゲン)」と「完(カン)」という、シンプルで発音しやすく、

英語的な意味も兼ね備えた名前を命名した)など、

今でも十分役に立つ知恵にあふれている。

●時の有名政治家、母校である北野高校、東京大学、

日本政府など、強者に対しても物怖じすることなく

言いたいことを物申す、その歯に衣着せない文章も

読んでいて実に痛快だ。

最終章のマクドナルド創業時のエピソードなどは、

起業家精神を学ぶという意味で、

特に役立つ部分であろう

(レイ・クロックの自伝と併読すると更に良し)。

●しかし、日本初の事業を起こし、

大成功させた人物の、自伝的要素の濃い

ビジネス本は圧倒的に面白いですね。

藤田田さん、安藤百福さん、小倉正男さん

あたりの本はビジネス知識としてもとても役立つし、

勇気と爽快感を感じられる自伝としても

一級品の価値があると思います。

有為な若者に是非読んでいただきたいですね。

本書は、ちょっと高めのプレミアがついておりますが、

それだけの価値はあります。


【マストポイント】

@儲かる商売は2つ。

「女」と「口」に関係のある仕事である。

「女」を狙う意味は、男は金を稼ぎ、その稼いだ金の決定権は

女にあり、また、宝石、ハンドバック、毛皮など、男と比べて

女性商品には高額なものが多いからである。
 
「口」を狙う意味は、どんな人間でも飲み食いしなくては

生きていけないし、又、口に入れたそばから排泄し、

また、新しいものを口に投入しなくてはならず、

つまり、必要性が決して途切れないからである

(食堂、水商売、魚屋、八百屋、健康食品、薬品など)。

A生活のあらゆるものに数字を持ち込む。

ユダヤ人は曖昧なものを認めない。

日本人ならば「暑いですね」「寒い日ですね」しか言わないが、

ユダヤ人ははっきりと「今日は30度を越えてるから暑い」、

「氷点下0度を割っているからとても寒い」と数字で示す。

お金でも何でも数字で明確に示すこと。

B「あわてる乞食はもらいが少ない」。

ユダヤ人は、人生の楽しみの一つに、豪華な食事を

時間をかけてゆっくりと味わうことを挙げる。

早ベン、早メシ、早風呂、早寝など、

せっかちでいることには一文の価値も見出さない。

時間をかけるべきものには存分に時間をかけよう。

 

【著者略歴】

藤田 田
1926年大阪生まれ。旧制北野中学、旧制松江高校を経て、1951年東大法学部を卒業。在学中GHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立、学生起業家として輸入業をてがける(現会長)。71年世界最大のハンバーガー・チェーンである米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に第1号店をオープン、日本中にハンバーガー旋風をまき起こす。わずか10年余りで日本の外食産業での売上げ1位を達成し、以後、トップランナーとして走り続ける(現社長)。過去2回、マクドナルド・コーポレーションのアドバイザリー・ディレクターを務めるなど、マクドナルドの世界戦略にも参画。89年大店法規制緩和を旗印にアメリカの玩具小売業トイザらス社との合弁会社「日本トイザらス(株)」を設立し、全国展開中(現副会長)。また、世界一のネクタイ・スカーフ製造販売会社である英国タイラック社と提携し、全国店舗展開している。86年藍綬褒章受章。社団法人日本ハンバーグ・ハンバーガー協会初代会長。

posted by miura at 12:45| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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