2008年03月23日

必読本 第634冊目 ボクらの時代 日本人なら「気品」を身につけなさい

必読本 第634冊目

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ボクらの時代 日本人なら「気品」を身につけなさい

美輪 明宏(著), 瀬戸内 寂聴(著), 平野 啓一郎(著)

¥ 1,260 (税込)

扶桑社

単行本(ソフトカバー): 165ページ

2008年2月10日 初版

 

●瀬戸内寂聴・美輪明宏・平野啓一郎が語る、いま/これからの日本。

異色の組み合わせの三人が恋からスピリチュアルまでを本音で語った、

「いま日本人に伝えたいこと」とは?

フジテレビ「ボクらの時代」で大反響を読んだ鼎談、待望の書籍化!!

●2007年5月の日曜日の朝、フジテレビで

2週に分けて放送された鼎談をほぼ忠実に再現。

曜日に限らず午前中にテレビを

視聴する習慣がない私は当然その番組は見ていないのだが、

ファンである美輪さんの久しぶりの本ということで

手にしてみました。

●瀬戸内さんと美輪さんのお話は、例によって、

楽しく老いるコツ、恋愛のススメ、人との付き合い方、

日本の教育に向けた提言から、過去の有名作家たちの交遊録、

スピリチュアルな話までと実に幅広い。

「三島由紀夫以来の神童」と言われた天才作家平野さんだが、

お二人の勢いに気圧されたのか、はたまた、

相当ご年配であることに気を使ったのか、

相づち程度の発言しかなく、

読んでいて笑ってしまうぐらい実のあることをほとんど喋っていない。

インタビュアーと変わりないぐらいに全く存在感が薄いのだ。

このお二人の超ビッグネームが対談の相手ならば、

ビビッてしまうのも無理はないが、

若者世代代表として、もっと積極的にいろいろなことを

述べてもらいたかった。

特に、創作上のこととか、若くして一流作家と言われることに

関するプレッシャーについてとか。

●全12章、165ページだが、

小冊子のような薄さなので、

一時間も要せず読破できます。

実に肩がこらずに読みすすめられる本です。

テレビ放映分を見逃した方はもちろん、

昨今ある種の流行語ともなっている、

「気品」「品格」のある人間を目指されたい方には

かなり役立つ本かと思います。



【マストポイント】

@レベルを下げると、質が下がる。

「読者、あるいは観客は、自分よりレベルが高いものに憧れて

お金を出しているんですよ。

編集者とか売れることとか、視聴率のこととかばっかりを

考えているのね。

それで、この程度だと、

見てる人あるいは読む人が難しいんじゃないかと思って、

あえて直しちゃおうとする。

レベルを下げているんですよ。それがダメになる理由です。

(中略)

だから本を作っている人でもね、

「こうやったら売れるんじゃないか」と思って、

レベルを下げれば下げるほど売れなくなるの」

(瀬戸内)

A差別ではなく、区別をしなさい。

「籠に乗る人がいれば、籠を担ぐ人がいるように、

この人にはこの人の役目、人それぞれの任というものが

あるんです」(美輪。画一主義的教育をやめ、

個性を伸ばす教育に改めなくてはダメだと述べられている)

B目に見えないものを信じなさい。

「今は目に見えないものを信じなくなっていますよね。

「ああ、いい宝石ね」「いい着物ね」「いい男ね」なんてね、

目に見えるものだけで判断するでしょ。

世の中の「本当」は、目に見えないもので動いているんですね。

「じゃあ見えないものってなあに」っていったら、

それことが神であり、仏であり、人の心であるわけでしょう。

心はみんな違うんだけど、それをわかろうとしないからね。

それで世の中がダメになったんですね」(瀬戸内)

「畏れ、畏怖の念がなくなったんですよね」(美輪)


(以上本文より抜粋。一部改変)

【著者略歴】

瀬戸内寂聴
1922年、徳島市生れ。1943年、東京女子大学卒業。1957年「女子大生・曲愛玲」を発表して以来、『田村俊子』『かの子撩乱』『青鞜』『美は乱調にあり』など伝記小説を多数執筆。1963年、『夏の終り』で女流文学賞を受賞。1973年、平泉中尊寺で得度受戒。法名・寂聴。1987年~2005年、岩手県天台寺住職を務める。1992年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、1996年『白道』で芸術選奨文部大臣賞。1998年、現代語訳『源氏物語』(全10巻)を完成。2001年、『場所』で野間文芸賞を受賞。『瀬戸内寂聴全集』(全20巻)刊行。2002年、『釈迦』刊行。2006年、イタリアノニーノ賞、文化勲章受賞。2007年、世阿弥を描いた『秘花』がベストセラーに。

美輪 明宏
1935年、長崎県長崎市生まれ。国立音楽大学付属高校中退。52年17歳でプロ歌手としてデビュー。57年『メケメケ』、66年『ヨイトマケの唄』が大ヒット。67年寺山修司主宰の天井桟敷旗揚げ公演『青森県のせむし男』で女優として初舞台。以後『毛皮のマリー』、三島由紀夫脚本『黒蜥蜴』、『双頭の鷲』『椿姫』『愛の讃歌』など、伝説と呼ばれる舞台の主演を務める。97年再演の『双頭の鷲』で読売演劇大賞優秀賞を受賞。舞台以外にもコンサート、講演、雑誌連載、執筆活動、テレビ出演など、幅広く活躍中。

美輪明宏さん公式ホームページ http://www.o-miwa.co.jp/

平野 啓一郎
1975年愛知県生れ。京都大学法学部卒。99年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により芥川賞を受賞。以後、旺盛に作品を産み出し、02年発表の大長編『葬送』は、各国で翻訳紹介されている。

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