2008年05月31日

必読本 第686冊目 勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─

必読本 第686冊目

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勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─

勝間 和代(著)

¥ 1,575 (税込)

東洋経済新報社

単行本(ソフトカバー): 278ページ

2008年4月17日 初版

 

●著者考案の「万能利益の方程式」を活用し、

あらゆる会社の利益を最大化する方法を解説。

サラリーマンでもわかる利益の作り方勉強法。

●今最も話題のビジネス本著者

勝間和代さんの最新刊です。

モノ余り、ライバルひしめくビジネス環境において、

ちょっとした値付けの失敗、

先読みを間違えて過剰に商品を生産したり、

在庫を抱えたりしてしまって、

大失敗してしまった経験がある方は少なくないでしょう。

また、売上げはしっかりとあるのに、

経費ばかりがやたらとかかって、サッパリ儲けが残らないという

事態に頭を抱えている方も多いはず。

本書は、どの業種でも汎用的に使える

「利益」の出し方を解説した本です。

●帯にもドーンと載っている「万能の利益の方程式」

「利益=(単価−獲得コスト−原価)×顧客数」の

ひとつひとつの項目を要素分解して、

実に事細かに解説していってくれます。

どうしても我々素人は、

儲けや利益などいうものは、売値から仕入れ値を

引いたものだなどと、非常に単純化して考えがちだが、

各項目の注意点、目の付け所を

金融のプロの視点から、具体的かつ懇切丁寧に

解説していってくれます。

今までドンブリ勘定でやってきた方には

間違いなく勉強になる本です。

●また、例によって文章は大変読みやすく、

各種の図表類も豊富です。

280ページの分厚さにもかかわらず、

一気に読破できます。

大変ボリュームがある本なので、

読んだらそれっきりになりがちですが、

最終第8章では、本文すべてのポイントが

一気にまとめられておりますので、

ここだけでも最後に重点的に復習しておきたいものです

(ただ、サブタイトルは、本書の全体像から見て、相応しくない。

本書を読めばわかるが、もっと他のものが好ましかった)。

●例によって、無数の読書と、

最前線での豊富な職業経験から裏打ちされた

その情報量のすごさには圧倒されます。

この出し惜しみをしない太っ腹のよさが

著者最大の人気の秘密でしょう。

この1冊を書き上げるまでに要した、著者の時間、費用など

労力を総合的に考えると、定価1,575円は

大バーゲン価格と言ってもよいですね。

●一つひとつの意見が単なる思い付き、勘ではなく、

数字やデータなど、しっかりとした論拠を示すところが、

いかにも公認会計士、経済評論家らしく、

非常に説得力を持たせている。

本書においては、ケータイ、ゲーム機など、

我々に馴染み深い業界を数多く例示しているのもいい

巻末には、お馴染みの、推薦書の紹介もあります。

●ただ、あまりにも微に入り、細を穿つその隙のなさ、

有無も言わせぬその精緻な分析力、

ギュウギュウに詰め込まれたその理論の膨大さには、

息苦しさを感じる読者がいるかもしれない。

つまり、勝間さんの本の内容は文句なく素晴らしいのだが、

理論があまりにも先走り過ぎて、実践が追いつかないというか、

そっくりそのまま本書の内容を

ごく一般的な読者が真似できたらいいのだけど、

あまりにも量が多すぎて、それはとても無理だ、

というある種の徒労感を、読後どうしても持ってしまうのだ。

●勝間さんはあまりにも知的レベルが高く、

この手の「できる人」というのは、

どうしても、万巻の書に通じているせいか、

何でも「できる」のが当たり前だと考えがちで、

大多数を占める我々「できない人」から見れば、

あまりにも突っ走りすぎというか、

とても手の届かない神のような高みから、

ご高説を述べているような印象もなくはない。

●人を見下したような傲慢な物言いが

ほとんどないのが救いだが、

何か即物的、金銭至上主義的な姿勢が強まったり、

経歴や収入など、自慢話がやたらに展開されると

(本書でも、自画自賛がどうしても鼻につく。

読者は優れた知見だけを求めるために本を読んでいるので

あって、著者の自慢話など誰も望んでいない)、

「出る杭は打たれる」のことわざどおり、

徐々に読者離れを起こすのは必至である。

優秀な作家であることは確かなので、

もうちょっと人間臭い失敗談を混ぜた方が、

長く受け入れられるような気がするのだが、大きなお世話だろうか

(よく負けるが、素っ頓狂なパフォーマンスがある力士(例・高見盛)の方が、

精密機械のようにほとんど負けない横綱(例・現役時代の北の湖)よりも

人気があるようなものである。

非の打ち所の全くない、完璧な超優等生は、逆に疎んじられる。)

【マストポイント】

@勝間式万能利益の方程式

利益=(顧客当たり単価−顧客当たり獲得コスト−顧客当たり原価)×顧客数

【原則1】 顧客単価を一円でも二円でもバカにせずにコツコツと

引き上げ、戦略のない値下げはしない。

【原則2】 しっかりと顧客獲得コストを計算して、口コミ等、

なるべく顧客獲得コストが安くなるチャネル、手法を活用する。

【原則3】 顧客原価を、顧客が感じる価値を損なわないように

しながら、限りなく小さくすること。

【原則4】 顧客の普及率に伴ったステージを意識し、

市場と対話しながら、施策のメリハリをつける。

A「成功とは、成功するまで仮説→実行→検証を

繰り返すことではないかと思います。」

(問題解決のためには、ビジネスでも、私的なことでも、

このプロセスを愚直に繰り返すことが非常に大事だと述べている)

B「儲けというのは、顧客の感謝の表れなのです。

健全な儲けがないと、私たちは顧客に対して継続して

品質の高い商品・サービスを提供することができません。

私たちの社会では残念ながら、一人ひとりの顧客と

会話することはできないのですが、

顧客の感謝の代理変数が金銭の支払いであり、

その多寡をもって、顧客の満足度を間接的に測ることが

できます。

つまり、商業取引は金銭を通じた顧客とのコミュニケーション

なのです。」(本文より。一部改変)

 

【著者略歴】

勝間和代
1968年東京都生まれ。経済評論家、公認会計士。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得。以後、アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。2005年、『ウォールストリート・ジャーナル』から、「世界の最も注目すべき女性50人」に選ばれる。三女の母。著書に『決算書の暗号を解け!』(ランダムハウス講談社)、『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』『無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法』(以上、ディズカヴァー21)、『マッキンゼー 組織の進化』(共著、ダイヤモンド社)などがある。ブログ「私的なことがらを記録しよう!!」 。

勝間和代さん 公式ブログ http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/

ラベル:勝間和代
posted by miura at 18:24| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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