2010年06月14日

必読本 第911冊目 影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣

必読本 第911冊目

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影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣

N.J.ゴールドスタイン (著), S.J.マーティン (著),

R.B.チャルディーニ (著),

安藤 清志 監訳 (翻訳), 高橋 紹子 訳 (翻訳)

¥2,100

誠信書房

単行本:288ページ

2009年6月8日 初版



●『影響力の武器』の6つの原理を実社会で活用した50余りの事例を、

ユーモアを交えて描く心理学書。

人や組織から同意と承諾を得る方法を、

社会の場面にあわせて個別具体的に解説した。

世界の名だたる企業の販売戦略、リーダーシップの獲得術など、

人が人から協力してもらう方法をあらゆる角度から分析し、

実験に裏打ちされた方法論をもとに紹介。

成功は失敗談の中にこそある。

●人が、商品購入などの際にYESと説得されてしまう原理を

科学的に実証した名著『影響力の武器』

(必読本 第12冊目第519冊目参照)の実践例を集めた本。

3人の著者のうちの前2人は、チャルディーニ氏のいわば弟子で、

師がまとめあげた6つの原理が、現実のビジネスや生活において、

どのように巧妙に実践、応用されているのかを、

豊富な実験例、データを集積して、ユーモラスな文体で解説する。

●大学のテキストで使われるような、無味乾燥でやや難解だった

元本と比べ、本書は非常にとっつきやすい内容で、

翻訳文が優れていることもあり、読み始めれば一気に読める軽妙な文体です

(ただ、細かい文字がビッシリと詰まっていて文章量は比較的多めである)。

取り上げられている実践例も、スター・ウォーズ、コカ・コーラ、

ハリー・ポッター、O・J・シンプソン事件、SARSなど、

最近のテーマが多く、専門書を読んでいるような退屈さを全く感じさせない。

実践例が50のケースに独立して紹介されているので、

ヒマな時に細切れで読んでも構わない。

●読破後、改めて痛感させられたのは、

人間というものは、自らは全く自覚していなくても、

本当に些細な事に影響されて、コロリと

商品購入、説得されてしまっているという恐ろしい事実である。

根拠となる実験データがきちんと記されているので、

嫌でも信じざるを得なくなります。

●下のマストポイントに、特に興味深かった事例を3点だけ挙げましたが、

他にも、レストランで置いてある臭い防止のキャンディーの配り方一つで、

ウエイターのチップの額が歴然に違うという話、

ホテルや公園で、遺跡盗掘防止やエコへの参加を効果的に促す方法、

最優秀なリーダーが独断で下した判断よりも、

複数の下位の人間が協力して下した判断の方が優れているという話、

韻を踏むことは、記憶に残りやすく、なおかつ人の賛同も得られやすいという話、

人は、得られるものより、失われるものによって行動が駆り立てられるという話、

企業名でも論文でも、シンプルでわかりやすいものの方がウケが良いという話、

コーヒーのカフェインには、人を説得させてしまう魔法の効果があるという話など、

刺激的な話がオンパレードで紹介されております。

●以前も記しましたが、本書と元本を読破後は、

特に、商品開発、セールス、接客業をやられている方は、

仕事への取り組み方や他人を見る目が一変してしまうことでしょう。

人と交際する時の注意点、喋る時や文章を書く時のポイントなど、

非常に多面的に応用が利く本で、

どんな人が読んでも、得るところの多い内容です。

アマゾンの書評にもありましたが、本書を起点に、

色々なアイディアを考え出したり、実験してみたりするのも

面白いでしょう。

やや高価な本ですが、本棚に常備して、

スランプ状態の時に現状打破の特効薬として使いたいような本です。



【マストポイント】


@名前、趣味、出身地、出身校が同一だったり、類似していると、

親近感を覚え、同意してしまう傾向が高い。

また、相手のしぐさや言葉をそっくりそのまま真似すると、

同意や共感を得ることが非常に簡単になる

(人は、自分に類似しているものに親近感を抱く)。

A1個も押されていないスタンプカードを渡されるよりも、

既に何個かスタンプが押されているスタンプカードをもらった方が、

お客は最後までスタンプを集めようとする傾向が強い

(全くゼロの状態よりも、既にスタートしているものの方が、

最後までゴールしようとする意思が働きやすい)。

B防犯カメラなど設置せずとも、ただその場の当事者が

映る鏡を置くだけで、不正を防止するのに有効である

(鏡には、一般に考えられている以上の魔術的な効果がある)。


(以上、本文の内容を元にブログ作者がまとめた)



【著者略歴】

ノア・J.ゴールドスタイン
Ph.D.。現在UCLAで教鞭をとっており、その学術研究および著述は心理学、ビジネス分野の多くの主要学術誌で取り上げられている。彼はまた、国立科学財団、国立衛生研究所などの米政府機関から研究奨学金や助成金を授与されたほか、アクセンチュア社、農務省森林局、商務省国勢調査局といった多数の企業、政府機関の顧問を務めてきた

スティーブ・J.マーティン
共著書『影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣』で紹介される戦略に基づいた研修、コンサルティングサービスを提供しているインフルエンス・アット・ワーク(UK)の所長。販売、マーケティング分野での経験が豊富で、彼の論説はさまざまな業界誌、全国紙でたびたび取り上げられている。世界中で講演を行い、トレーニングを実施している。英クランフィールド大学、ロンドン・シティ大学(サー・ジョン・キャス・ビジネススクール)などの多くの経営学大学院で影響力や説得をテーマにたびたび発表を行う一方、さまざまな企業、政府機関の顧問を務めている

ロバート・B.チャルディーニ
現在アリゾナ州立大学で心理学およびマーケティングの指導教授を務めている。影響力と説得に関して世界で最も多く引用されている専門家であるとともに、100万部を超える売上を記録した草分け的作品『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』の著者でもある。その研究はさまざまな学術およびビジネス専門誌に掲載され、実業界や政府からも注目を集めている。2003年に、社会心理学分野での傑出した功績により、アメリカ性格・社会心理学会よりドナルド・T・キャンベル賞を授与された。






ラベル:影響力の武器
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2010年05月25日

必読本 第909冊目 私の営業方法をすべて公開します!

必読本 第909冊目

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私の営業方法をすべて公開します!

ブライアン・トレーシー (著), 早野 依子 (翻訳)

¥1,365(税込)

PHP研究所

単行本:302ページ

2007年8月8日 初版



●人を購買に駆り立てるのは、買わないで損することへの怖れだ!

高校中退の日雇い労働者から、全米屈指のトップ・セールスパーソンになった著者が、

世界46カ国で絶賛された営業ノウハウを公開する。

●私が外国人の自己啓発系作家の中では、最も尊敬していると

言っても過言ではない、ブライアン・トレーシーさん。

本書は、数年前に発売された彼のセールス専門の書籍です。

冒頭に記されている通り、元々はオーディオ・プログラムだったものを

ほぼ忠実に書籍化したもので、価格のわりに非常にボリュームがあります。

理由は不明ですが、現在、既に絶版になってしまっているようです。

●内容的には、営業、セールスのあらゆる場面が網羅的に取り上げられていて、

非常に読み応えがありますね。

セールスマンの理想的な外見から、

そもそも人はなぜモノを買うのかの詳細な説明、

お客さんの選別の仕方、質問を駆使する方法、

アポの取り方、クロージングのやり方など、

セールスマンがぶち当たるであろう基本的な事項が

実に細かい部分まで丁寧に解説されております。

セールス初心者が本書1冊を徹底的に読み込めば、

類書に手を出す必要性がないぐらいに内容は充実してます。

●この本は、セールスに直接関係ない方が

自己啓発書として読んでも有用です。

トレーシーファンならばお馴染みの、

自分を鼓舞するアファーメーションの言葉

(1日に何十回も「私は私が好きだ!」を繰り返し唱える)とか、

原因と結果の法則、目標は必ず紙に書き出すことなど、

トレーシー流成功理論がそこかしこに満載されているからです。

重要なメッセージが太字になっていたり、

章末にそのポイントが箇条書きでまとめられているのも親切な配慮です。

トレーシーさんの本の中には、

翻訳が稚拙で読みづらいものがたまにありますが、

本書の翻訳はこなれていて、外国本を読んでいるという違和感も

全くありません。



【マストポイント】

@「私は過去に何千回ものセミナーを実施してきたなかで、

ひとつの事実に気づきました。

服装がきちんとしているセールスパーソンたちは全員、

それぞれの業界においてトップの実績を上げていたことです。

その一方、数え切れないほどのセールスパーソンたちが、

毎朝だらしない格好で家を出るせいで、

自らのセールスチャンスを潰していました。

気の毒なことに、誰も彼らに服装の大切さを教えてあげていなかったのです。

売り手の服装は、防波堤に打ちつける波のように

強烈な印象をお客の潜在意識に植えつけます。

服装や身だしなみに注意しましょう。

セールスにおけるほかのあらゆる側面と同様に、

服装はあなたを助けもするし、足を引っ張りもします」

A「質問には、相手をコントロールする力があります。

何度も言いますが、「質問をする側が主導権を握る」のです。

人間というのは、幼いときから質問に対して反応するよう

しつけられています。

あなたが質問すれば、お客の関心は100%それに答えることに注がれます。

質問には、相手の襟首を掴んで、強引にこちらを向かせるくらいの

威力があります。

質問されると、お客はそれに答えること以外は考えられなくなります。

あなたが主導権を握れるのです」

B「成功するための秘訣、それは他人よりも少しだけ早い時間から、

他人より少しだけ熱心に、他人より少しだけ遅い時間まで働くことです。

普通の人たちがやろうとしない、ほんの少しのことをするのです。

前もって、成功のための代償を頑張って払ってしまうのです」

(以上本文より。一部改変)


【著者略歴】

ブライアン・トレーシー
1944年、カナダ生まれ。カリフォルニア州サンディエゴに本拠を置く人材養成ビジネス会社“Institute for Executive Development”および“Brian Tracy Learning Systems”の社長。ビジネスコンサルタント業務の権威として、戦略的計画・組織開発等の分野で高度なコンサルティングを手がける。これまでにフォーチュン500社に入る有力企業の200社以上に関わる。全米でトップ5に数えられる有能な講演家でもあり、世界中で講演活動を行い、販売・経営の師として仰がれている。

早野 依子
1970年、鎌倉市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。出版社勤務を経て、青木日出夫氏に師事し、翻訳を学ぶ。現在、大正大学講師、翻訳家。





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2009年04月02日

必読本 第880冊目 保険外交に成功するための秘訣―ベンジャミン・フランクリンの指導方法

必読本 第880冊目

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保険外交に成功するための秘訣

―ベンジャミン・フランクリンの指導方法

フランク・ベトガー(著), 池田 恒雄(翻訳)

¥720(税込み)

恒文社

ソフトカバー:238ページ

1978年9月30日 初版

 

●年度始めで、何かと忙しく、

本のご紹介が散発的になってしまい大変申し訳ございません。

本書は、営業関係の本としては、誰もが名著だと推薦する、

あのフランク・ベトガーさんの30年前に発売された古書です。

ブック・オフをブラブラ歩いておりますと、

我が目を疑うような珍品にまれにお目にかかることがありますね。

●小学校卒業程度しか学歴がなく、生来病弱な体でもあったが、

奮闘努力の末、プロ野球選手という夢の職業を得る。

しかし、不運な怪我をしてしまい、志半ばで解雇される。

全く畑違いの保険外交員として生きていくことになるのだが、挫折続きの連続。

失意のどん底の時に出会ったデール・カーネギーという運命の師匠。

そして彼から教えられたアメリカを代表する偉人ベンジャミン・フランクリンの自伝。

そこから、奇跡の巻き返しが始まる。

●全体は2部構成になっている。

前半第1部は、プロ野球界で出会った人々との悲喜こもごもの

エピソードの中から、人生やビジネスに役立つ教訓を引き出すことに

主眼が置かれている。

古き良き時代のメジャーリーグの体験談がたくさん収められているという意味で、

野球好きの方には特に面白く読める箇所。

後半2部は、座右の書となったベンジャミン・フランクリンの自伝を通して、

いかにして、保険営業で成功したか、人々から尊敬を集める講演者になれたかを

語った部分。

ベンジャミン・フランクリンは、自分で達成したい13信条をリストアップし、

その一つ一つを1週間ずつ順番に達成することを習慣にし、大成功者になったという

逸話があるが、知っている方も多いことでしょう。

ベトガーさんもそれを実際に真似してみたら、恐るべき効果があったことを

本書で実証的に語られている。

●食事の時、口に入れたら32回は噛め、

独断的言い方をするよりも、質問を投げかけた方が相手の共感を得られる、

借金が自信の欠如の最たる理由、

お金が入ってきたら、まず第一に自分のために取っておけ、

何をやるにしても、他人に尽くすことを行動の規範にしろ、など、

絶対にはずせない人生の大原則が13個、

非常に興味深いエピソードを例示しながら手際よくまとめられている。

一流ピッチャーだったが、アル中でホームレス同然まで身を持ち崩した男の話、

飛行機墜落事故から祈りの力によって奇跡的に生還した話など、

非常に心に残る逸話が数多く紹介されているのも特徴です。

●やはり、アメリカビジネス界を代表する伝説的な人物だけに、

本としてのまとまり具合は最上で、

読後は大きなため息が漏れてしまうよう傑作であった。

アマゾンではプレミア価格がついていることからわかるとおり、

めったなことでは古本屋さんでは見つからないことでしょう。

復刊もされることはおそらくないことでしょうし、

幸運にも見つけた場合は、即ゲットして下さい。

 

【マストポイント】

@「セールスマンとして、そしてのちに講演や著述をする際の私に

非常な寄与をなした方法がある。

それは、機転の利いた1、2の質問をすることである。

たとえば、「マークさん、じゅうたん業をお始めになったきっかけは?」といったふうに。

この種の質問はつねに相手に喜ばれるものだ。

私はこう信じている。つまり、こちらがいくらしゃべってみても、

相手に彼自身のことを話したいと思う半分の興味も与えることはできないし、

しかも相手にしゃべらせることによって、こちらからは質問をはばかるような

ことをいろいろと話してもらえるものだ―と。」

A「私が販売外交に当たって遭遇したもっとも手ごわい反対の一つは、

「私はまだそれを買うかどうか決心していません」という言葉だった。

そのとき私はいった。「私の仕事は、あなたが決心するのを助けることです。

考えあぐねる必要はありません」

それから私は一枚の紙の真ん中に線を引いて、一方の側に「なぜするか?」、

他方に「なぜしないか?」の欄を作る。

これは人々が自分の考えを昇華させるのに役立つ。

その答えはたいてい、彼らが真に欲しているものと同じになる。

独断的な断定よりも質問のほうこそ、人々が欲し、

必要としているものを発見する上で最も効果的な方法である。

攻撃するよりも問い正せ。

あなたは他人の見解を尊重していることを示さなければならない」

B「私の人生はずっと借金取りに追われっぱなしだった。

しかし、ある時、私は他人にばかり支払って私自身を忘れていた。

そうだ、きょう限り、私は私自身に支払うのだ、と決心した。

私が稼ぐ金の三分の一は、特別会計に繰り入れる。

残りですべてをまかなっていかなければならなかった。

当初それは苦しかったし、不可能だと思った。

しかし、今や借金はすべて清算した。

人間というものは、いくら自分に自信をつけてもまだ足りないものだ。

私は隠し預金があるということで自信をつけている」

(本文に出てくる、借金まみれから成功者に変わった人の話)

「倹約することを知らないものは、一生うだつが上がらず、野垂れ死にする」

「うそをつくことが世の中で二番目に悪い。

第一の悪徳は借金である。借金はうその初めである。

自由を確保し、独立を維持せよ。節約して自由たれ…

これが賢者の道である。賢者に学べ」(以上、ベンジャミン・フランクリンの言葉)

(以上本文より。一部改変)

 



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2008年12月27日

必読本 第835冊目 自分でも不思議なほどに クレーマーを味方にしてしまう私の方法

必読本 第835冊目

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自分でも不思議なほどに クレーマーを味方にしてしまう私の方法

浦野 啓子 (著)

¥ 1,575 (税込)

明日香出版社

単行本(ソフトカバー): 245ページ

2008年10月14日 初版

 

 ●イギリス大使館、医療法人徳真会グループ、NTT、気象協会、

第一三共株式会社、東芝、日本赤十字病院、ヤマハ、各地商工会議所など多数。

初期段階で食い止める“浦野流クレーム対応テクニック”

30年にわたる数々の指導実績の集大成。

●経済不安など、先行きが見えないご時勢もあり、

世の中には、ちょっとしたことが我慢できず、

イライラを募らせている人を数多く目にします。

ご商売を経営されている方も、

なんでこんなしょうもないことで言いがかりをつけてくるのか?

お店側には落ち度はない、単なるお客側の個人的な悩みや不満を

ウップン晴らしのように持ち込んできているだけではないか?と、

頭を抱えるような事例も多いのではないでしょうか。

商売は、こちらが求めている層のお客さんだけ来てくれれば

話は早いのですが、想像を絶するようなことを言ってくる人が

たまにいますので、本当に油断できないものです。

●本書は、先日ご紹介したばかりの本(必読本第826冊目参照)の

著者、コミュニケーションインストラクター

浦野啓子さんのクレーム対応マニュアル本です

(余談だが、本著者は既に多数の著書を上梓されているようだが、

本書のようにタイトルのネーミングセンスが秀逸なものが少なくない。

本のタイトルのつけ方は、もっと研究されてもいい分野だと思う)。

そもそも、商売におけるクレームとはどういうことなのか、

お客さんが粘着質のクレーマーに変容するのはなぜなのかという

「クレーム」の定義、基本概念を丁寧に解説した冒頭部分は特に精読したい箇所である。

著者が喝破しているように、世の中の商売人は、

実際には大したことがないのに、必要以上にクレーマーを

怖がって、その怖がり様にクレーマーが増長して

更にしつこいクレームをつけてくるという

悪循環に陥ってるケースが非常に多いとのこと。

そもそもの基本の大前提をおろそかにしているから、

あらゆる種類のお客さんを、出もしないお化けのように

クレーマーになるんじゃないかとビクビクと怖れなくてはならないのである。

●第2章ではクレームをものともしないコミュニケーションスキルアップの

ための自分作りの方法を、第3章ではクレーム対応の基本テクニックを、

第4章ではクレーム実例集全15シーンを、

第5章では特に電話でのクレーム対応テクニックを、

最終第6章では、本当の意味での厄介なクレーマーを全6種類挙げ、

その対応術を簡潔に記すという内容になっている。

全240ページだが、わかりやすいイラストや図解、ポイントなどが

適宜挟み込まれ、全体的なまとまりも非常によく、読みやすさは最上である。

この一冊をボロボロになるまで使い込めば、

類書は不要じゃないかというぐらいに充実した内容となっている。

●ビジネス実学系の出版社が出した本だけに、

非常に実践的に、具体的に作り込まれているのがうれしい。

ただ、内容的には膨大なので、

一読しただけではすべてマスターするのは困難でしょう。

特に有用な部分を個人的に暗誦して繰り返し練習してみたり、

全社的にクレーム対応マニュアルの教本として採用して、

特に大事な部分を集団で練習したりなどするという使い方をすると良いでしょう。

業種を問わず使用できる汎用性もうれしいところです。


【マストポイント】

@【クレーム対応の心得3か条】

1、クレーム対応は、怖くない(放火される、拳銃で撃たれる、自分が解雇される、

会社が莫大な賠償金を払うなどという最悪な事態まで行くことはまずない)

2、クレーム客が皆、クレーマーではない(クレームの中で、いわゆるクレーマーのものは全体の1割。

更に、金品を要求する悪質クレーマーは、その中のほんの一握りである。

ほとんどのクレームは、常識人が持ち込む、根拠のある苦情で、怖れるには足らない)

3、あなたに悪意があるのではない(ほとんどのお客は、従業員の個人攻撃を

目的としているというよりも、お客側の「心の問題」でクレームを言ってきている)

A「クレームのお客様、クレーマーは寂しい、

誰かに構ってほしい人がほとんどである」。

よって、彼らへの対応は、距離をおかず、親身になって話を聞いてあげると

いうことが基本となる。

「北風と太陽」の寓話のように、

自分が太陽のような、暖かく、思いやりあふれる存在になれば、

怒り狂っているクレーマーも感化されて、自然とおとなしくなる。

B怒っている人を怖がる人は多いが、

「怒るのにも体力が必要である」。

30分から40分ぐらいがずっと怒っていられる平均的な時間で、

どんなに体力がある人でも、最長で1時間10分というデータがある。

つまり、どんなに頑健な人でも、永遠に怒っていられるわけではない。

怒りというものは一過性のものなので、

怒りの炎を出し切るまで、相手に言いたいことを言い尽くさせて、

こちらは、ひたすら黙って待っているのが賢明である。

怒っている人へは、言いたい胸の中をスッキリさせて、

楽にしてあげるのが最善の策。

(以上本文より。一部改変) 

【著者略歴】

浦野 啓子
東芝商事を経て、対話総合センター入所。上級インストラクターとして、多くの企業・団体で社員教育を担当。その後コミュニケーションインストラクターとして独立し、現在に至る。管理職研修、接客応対研修、営業マン研修、新入社員研修、インストラクター研修などを手がけ、「育てる研修」に定評がある。元産業能率大学東京事業本部講師。(財)日本電信電話ユーザー協会テレコミュニケション講師。企業診断電話コンクール審査員講師。



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2008年11月12日

必読本 第808冊目 ポパイ特別編集 佐藤可士和 デザインぺディア (マガジンハウスムック)

必読本 第808冊目

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ポパイ特別編集

佐藤可士和 デザインぺディア (マガジンハウスムック)

マガジンハウス(編集)

¥ 1,500 (税込)

マガジンハウス

ムック: 161ページ

2008年10月10日 初版

 

●身近にあるパスタやボールペン、そして光、大学、果ては企業まで。

あらゆる対象をデザインとして捉える佐藤可士和の目とは?

デザインの本質に迫る! 『ポパイ』連載を単行本化。

●私のブログでも何度かご紹介したことがある

アートディレクター佐藤可士和さんが

雑誌『POPEYE』に連載していたものを一冊にまとめたムック

(普段、ファッション雑誌をほとんど読まないから、

ホットドッグプレスとともに、POPEYEもすでに廃刊していたと思っていました。汗)。

佐藤さんに影響を与えた事物を、デザインという切り口から考察していったエッセイ集です。

●レコードジャケット、香水、レストラン、ロゴマーク、

ミッフィー、レトロ雑誌表紙、アップル社製品など、

佐藤さんが秀逸だと認めるグッズデザイン、

子供の頃から強い影響を受けてきた作品を例に挙げながら、

くだけた文体でデザイン論を語った内容となっている。

ドコモケータイ、明学大のロゴ、ユニクロNY店、

仕事部屋、愛用文具など、

過去の著書でも紹介された佐藤さんの仕事関連のものも収録されている。

言わば、佐藤可士和「お気に入り」グッズ一覧とでも言える内容です。

全24回分のお話が収録されていて、

キーワードは、適宜、文中で解説文がついているし、

巻末には、デザイン用語集まで収められている。

初心者に非常に優しい作りとなっております。

●薄っぺらな紙質のムックなのは玉にキズだが、

デザインの初歩の初歩を学ぶためや、

カッコいいとは何ぞや?イケてるデザインとは何ぞや?ということを

知りたい、オシャレ系の方には一読の価値があると思います。

全ページカラーなので、カタログ的に読めるのもうれしいです。

●最後に素人の戯言のような余談ですが、ちょっとお付き合い下さい。

よく街中を歩いていると、とんでもなくダサい制服を着させられて、

テンション下がりまくりで働いてる社員さん、アルバイトさんを見かけることがあります。

名前までは挙げないが、

こんなダサいカラーの服装、全然イケてないデザインの制服を

着させられて、仕事にプライド、やる気を持てるのか、

自分の会社名を堂々と名乗ることができるのか、

知り合いに会ったら恥ずかしくならないのか、

と正直疑問に思わざるをえません(高校生の制服にも言えますね)。

●また、私の地元は山形なのですが、

「田舎の良さ、素朴さ」を素直にアピールすればいいものを、

場違いに自分だけ都会ぶってみたり、変に流行の最先端を走っている、

みたいなイメージの看板、内装、包装紙、HPなどを

臆面もなく掲げ、お客さんや同業他社から冷笑されているお店もたまに見かけます。

●要するに、言いたいことは、

制服、店構え、パッケージ、色合いなどの外観を軽く考えてはいけないということ。

心の中の思いや信条を、初見の段階でお客さんはつかむことができない、

それを感じてもらうためには、第一印象の段階で万人が目にする、

外観、外面の部分に力を入れなくてはダメだ、

そして、その地の環境に合ったものにするのが好ましい、

ということです。

●今月発売されるトヨタの新型超小型車iQが

今年のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したというニュースが

昨日報道されましたが、

たしか、今年のグッドデザイン賞も受賞していたかと思います。

車に限ったことではないのですが、

そのデザイン性、カッコ良さに一目ぼれして

購入したくなる商品というものが確かにあるものです。

また、顔的にはそれほど美男美女と言うほどでもないが、

ファッションセンスが抜群に良くて、モテる人もいますよね。

服や持ち物が、容貌や体型をカバーしているというか。

「外観、デザインひとつで、その人、その物が持つ印象が全く異なる」ということです。

銘記しておきたいことですよね

(そういう意味で言えば、斎藤一人さん

「まるかん」の、日の丸をモチーフにしたと思われる

デザインの秀逸さにはつくづく感心させられます)。


【マストポイント】

@「あるトークショーでこんな話をしたことがあります。

みなさんが仕事やいろいろなことをするなかで、

本当に新しいことをやろうと思ったら、新しいやり方をデザインすることから

始めないと、結果として新しいものは生まれない、と。

決められた枠組みのなかでコンテンツだけをいくらいじり回しても

劇的なパラダイムシフトは生まれない。

そもそもが、枠組みのデザインをすること自体が重要だというわけです」

A飲料の陳列棚の前で、消費者が

どのドリンクを購入するか決めるための時間は、平均1〜3秒

(市販されている清涼飲料水は1万種類と言われ、

毎年2000種類の新商品が発売されている。

また、消費者動向に迅速なコンビニでは、

売れ行き不振のドリンクはほんの2週間で棚から消える)。

つまり、熟考せず、「何となく」という感じで選んでしまっているのである。

コーヒーなら黒系、お茶なら緑系、ミネラルウォーターは透明、

機能性ドリンクは赤と白など、

デザインのイメージが出来上がってしまっているのである。

又、各ビール会社の定番ビールのデザインもなかなか変更しない。

固定化されたイメージから外れた奇抜なデザインのものは、

大失敗する可能性が高い。

B「たぶんミッフィーのデザインが世界中で愛されて、

何十年も飽きられない耐久性を持っているのは、

バウハウスがいうところの

「レス イズ モア」(より少ないことは、より豊かなこと)ってことなんでしょうね。

そぎ落としていくための本質を深く考えることって、

日本的な“わびさび”の感じもあるよね。

「深みみたいなところは説明せず、想像させる」みたいなさ。

ミッフィーの本は世界中で人気なんだけど、日本での人気の理由は

そんなところにあるのかも」

(日本の「キティちゃん」も、細部の表情を描き込まず、

極限までシンプルさに徹しているから、

いかようにも想像させることができ、飽きがこない)

(以上、本文より。一部改変)

 

【著者略歴】

佐藤可士和
1965年東京生まれ。1989年多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。同年、博報堂入社。在籍中は「ホンダ ステップワゴン」、パルコ、「キリンチビレモン」など注目のアートディレクションを連発。2000年5月博報堂退社後、クリエイティブスタジオ「サムライ」設立。赤・青・黄の三色だけでキャンペーン展開した「Smap」等のアートワーク、また商品開発からパッケージ、広告展開までトータルに行う「極生」「生黒」(キリンビール)、「体質水」(キリンビバレッジ)などアートディレクションの新しい可能性を提案するクリエイティブを得意とする。現在はユニクロNY旗艦店プロジェクト、明治学院大学のブランディングや幼稚園リノベーションのクリエイティブディレクション、プロダクトデザインなど企業広告の枠を超えて多方面にわたり活躍中。東京ADCグランプリ、東京ADC賞、亀倉雄策賞、朝日広告賞、東京TDC金賞、JAGDA2000新人賞、ACC金賞、日本パッケージ大賞金賞、JR東日本ポスターグランプリ、日経広告賞、毎日広告デザイン賞優秀賞、ニューヨークフェスティバル銀賞ほか、受賞歴多数。 



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2008年10月06日

必読本 第786冊目 これで解決!食の不思議―マンガなるほど繁盛店 (マンガなるほど繁盛店 Vol. 2)

必読本 第786冊目

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これで解決!食の不思議―

マンガなるほど繁盛店 (マンガなるほど繁盛店 Vol. 2)

日経レストラン編集部(著), 竹島 未来

¥ 1,050 (税込)

日経BP社

単行本: 189ページ

2002年9月24日 初版


●多くの先人達が積み上げてきた技術と知恵がつまった

「プロの調理」を初心者にもわかりやすくマンガで解説。

コップにこびり付いた口紅を落とす裏技、

美味しい紅茶を入れるテクニック、

ゴキブリ、ネズミ、食中毒の防止法など、

知らないと損する、22の飲食店の「不思議」を収録。

『日経レストラン』連載をまとめた第2弾。

●あてどなく図書館をブラブラしていた時に、

マンガ系のコーナーに何気なく置かれていたので、

本日読んでみた本。

飲食店経営の中で、日常的に誰もがぶち当たる疑問の数々を、

マンガ形式でわかりやすく解決していくという内容の本。

『日経レストラン』に2001年から2002年までに

連載されていたものが一冊にまとめられている。

●メインの登場人物は、先代の父親から洋風居酒屋の経営を

引き継いだばかりの駆け出し女性店長と、

先代の時からその店の調理部門を任されている男性コックの二人。

食材、調理器具、サービス、衛生管理など、

普段飲食店を経営している当事者ならば

わかっていそうで理解していない、手薄になりがちな疑問点、急所部分を

専門家の下に直接質問しに行く、というストーリー構成をとる。

●「備長炭は万能選手か?」、「便器の汚れを徹底解明!」など、

テーマごとに一話読み切りの形で全22話分収められているのだが、

全編マンガで構成された読みやすさ、

各話末尾にはポイントが箇条書きでまとめられている、

各話ごとに、その道のエキスパートが実際に登場して

(トイレの話ならばTOTOの担当者が、食用油の話ならば管理栄養士が、

日本酒、ビールならば利き酒師やビール学校講師が、というように)、

科学的に疑問点に答えてくれるという説得力の高さがあり、

意外に侮れない内容です。

●税込み1,050円という廉価もうれしいです。

普段、まともな読書習慣のないアルバイト店員さんや

コックさんなどに研修用として読んでもらうには、

非常にお薦めできる本です。

私は未読ですが、シリーズ第1作と併せて読むのが

好ましいでしょう。


【マストポイント】

@調理場やホールでのスタッフの身だしなみ、言動には

細心の注意を払いたい。

おしゃれヒゲを伸ばしている男性が最近多いが、

お客側(特に老齢者、子供)の抵抗感はまだまだ根強い。

不潔にならない程度に短く整え、ヒゲの抜け落ちを抑えるために、

調理前には念入りにヒゲを洗うこと。

女性ならば、ピアス、ネックレスは落下しない限りOKだが、

裏側部分に細菌がたまりやすいことがあり、指輪をつけるのは絶対にNG。

また、細菌拡散などの衛生面からいって、調理場、ホールでは、

(マスクをするよりも)私語を厳禁にする。

やむを得ず会話が必要な時は、食品から離れた場所で話すこと。

A二人で話している時、一方がぶっきらぼうにしゃべれば、

普段どんなに丁寧な言葉づかいをしている相手の人も

自然にぶっきらぼうに答えてしまい、

お互いドンドン態度が粗暴な方向に流れてしまう。

これを、心理学では、「行動の反響」という。

客層が悪いのは、店のスタッフの応対が冷淡で、

感じの悪い態度を自分達のほうから

お客さんの方に仕掛けてしまっているからであることが非常に多い。

つまり、笑顔で、柔らかい物腰で接すれば、

それに影響を受けたお客さんは、自然と態度が軟化するようになる

(高級料亭で、美人女将が出てくれば、

どんなに普段下品なサラリーマンでも、自然と居住まいを正すように)。

B1、紅茶の色は短時間で出るが、味や香りは3分前後しないと出ない。

2、まず少量のお湯で蒸らしてから、さらにお湯を注いでエキスを

コーヒーから流出させるのが、美味しいコーヒーを入れるコツ。

3、さっぱりした食材にはさっぱりワイン、コクのある食材には、

コクのあるワインを出す。

4、日本酒はどんな料理の味も損なわないオールマイティーなお酒。

どれにするか迷った場合は、

お燗になればまろやかに、水割りにすれば香りが引き立つ、

純米酒を置く。

5、ビールを提供する適温は4〜7度。冷やしすぎも良くない。

また、水滴のついたままのジョッキを冷凍庫に冷やさないこと。

ビールが水っぽくなる。

 

【著者略歴】

竹島 未来
1966年、広島県出身。OL生活の後、広島市内のデザイン会社へ就職し、1年後にイラストレーターとして独立。「MY REVOLUTION」スーパージャンプ(集英社)で漫画家としてデビューする。

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2008年10月03日

必読本 第784冊目 ブライアン・トレーシーの 話し方入門 ー人生を劇的に変える言葉の魔力

必読本 第784冊目

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ブライアン・トレーシーの 話し方入門

ー人生を劇的に変える言葉の魔力

ブライアン・トレーシー(著), 門田 美鈴(翻訳)

¥ 1,365 (税込)

日本実業出版社

単行本(ソフトカバー): 224ページ

2008年7月20日 初版

 

●プレゼンで、スピーチで、会議で…評価は「話し方」で決まる!

46カ国で4000回を超すプレゼンテーションを行い500万人に話をしてきた著者が、

いかなる状況でも人を動かす話し方ができるようになる方法を解説する。

●私が、外国人の自己啓発、成功哲学系の作家の中では、

最も尊敬、崇拝しているといってよい、

ブライアン・トレーシーさんの本年夏に発売された最新刊。

昨年から何冊も出版は続いていたのだが、

その内、数冊読みそびれ、かなり久しぶりにその著書を読むという感じがする。

●これぐらいの超大物になりますと、そんなに頻繁に著書を

執筆、出版しなくなるものだが、

例外的にトレーシーさんは実に多作な方で有名である。

本書は、タイトルに単刀直入に示されているように、

ビジネスにおけるプレゼン、講演、セールストークなど、

あらゆる意味における「話し方」のコツを一冊にまとめた本である。

●テーマごとに全12章に分けられているのだが、

他の著書でもおなじみのように、

無駄なオシャベリ、抽象的かつ難解な理論や法則を一切排除し、

ひたすら実践的な、具体的なテクニック、アドバイスが

手際よくまとめられている。

章アタマには、偉人達の名言金言が、

章末尾には、箇条書きでその章のポイントが一言添えられているのも、

毎度のことながら、ありがたい配慮である。

トレーシーさんの著書をはじめ、

自己啓発系の洋書の翻訳者として名高い

門田美鈴さんのこなれた名文もあり、

実にスイスイと読みこなせることができる。

私は1時間弱で読破することができました。

●本書を読んで非常に感銘を受けたのは、

アメリカでも10本指に入るほどのスーパースター講演家にもかかわらず、

準備に準備を重ねるその用意周到な姿勢である。

ほんの30分〜1時間の短い講演であっても、

アドリブで話したり、世間話のような

愚にもつかない話で終わらせたりなど、

絶対に手を抜いたスピーチをしない。

聴衆はどんな人々なのか、どんなテーマの講演なのか、

何十時間もかけて綿密に原稿を書き、

当日は、予定時間の何時間も前から会場入りして、

会場の細部までくまなくチェックする。

「どんな分野であっても、偶然の成功など絶対にありえない、

大成功に導くためには、圧倒的な時間と労力を

人の見てない裏側で注がなくてはならないのである」ということを

思い知らされる。

●他に目立った点は、

照明、音響、室温、座席、OHP、パワーポイントなど、

スピーチにおける小道具類、視聴覚機器に関する

実に事細かなアドバイスが紹介されていることである。

これらは、デール・カーネギーさんの名著をはじめ、

類書ではほとんど取り上げられることがないものだけに、

実に斬新で、有益な点である。

これらの小物類は、話し手は一切タッチせず、

会場スタッフにすべて一任しているケースが圧倒的だが、

どんな細部でもスピーチに関係のあることならば手を抜いたらダメだと、

トレーシーさんは強調する。

是非とも銘記しておきたい点である。

●心からトレーシーさんを尊敬しているので、

ちょっと辛めな採点になるのだが、

全体的なまとまり具合を見ると、

デール・カーネギーの同種の本にはやや負ける

(というか、カーネギーの話し方教室の本は、

この分野では随一の完成度を誇る書なので、

他の本と比べること自体、土台無茶なことだが)。

ただ、どうも人前で自信を持って話せないという

方が手に取れば、ヒントが盛り沢山だという意味で、

読んでも別に損をするようなことにはなりません。

【マストポイント】

@【説得力と影響力を高める6つの秘訣】

1、相手を受け入れる。

2、感謝する。

3、ほめる。

4、賛同する。

5、気を配る。

6、一致点を見つける。

A「しっかりと準備することが成功のカギである。

優に90%が決まると言っていい。

知人のエリート弁護士が言ったことがある。

『どんなに準備しても、準備しすぎるということはない』

今日から、どんな会議にもしっかりと準備して臨もうと決意しよう。

そこで下された評価は、あなたのキャリアを左右するということを

忘れてはいけない。

あなたが口を開いて、説得したり、賛成したり、反対したりするたびに、

あなたの株は上がったり下がったりしているのだ。

何一つおろそかにしてはいけない!」

(ほんのたった一回の期待を裏切る講演会で、

どんな大物でも、二度とお呼びがかからなくなることを、

口が酸っぱくなるぐらいに本書で強調されている。

毎回毎回準備を万全にし、全力投球で話した結果が、

トレーシーさんを、超高額報酬の人気講演家にさせたのである)

B「ビジネスパーソン相手の講演では、私はこんな質問をする。

『アメリカで最も給料が高く、最も重要な仕事は何でしょう?』

しばしの沈黙のあと、声が上がる。

『芸能人!セールスマン!プロの講師!スポーツ選手!』

ひとしきり答えが出たら、私は笑顔でこう言う。

『最も給料が高く、最も重要な仕事は、考えることです。

人間の活動のなかで、考えることが最も大きな収穫をもたらします。

よく考えれば、それだけいい決断ができます。

いい決断をすれば、それだけいい行動が取れる。

いい行動が取れれば、それだけいい結果が出、

それだけ生活と仕事の質が向上する。

すべてが考えることから始まるのです。』」

(以上本文より。一部改変) 

 

【著者略歴】

ブライアン・トレーシー(Brian Tracy)
1944年生まれ。世界で最も有名なプロの講演家、コンサルタント。カリフォルニアに本拠を置く人材養成ビジネス会社の社長。
高校を中退後、数年間の肉体労働を経てセールスパーソンの職を得、ビジネス界でその才能を発揮。独自のアイデアと手法を生かし、大企業の重役まで上りつめる。自力で道を拓いて億万長者となった経験をもとに、成功の秘訣を伝授するセミナーを世界中で開催する。著書は『カエルを食べてしまえ!』(ダイヤモンド社)、『頭がいい人、悪い人の仕事術』(アスコム)、『大富豪になる人の小さな習慣術』(徳間書店)など多数。

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2008年07月31日

必読本 第740冊目 3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術

必読本 第740冊目

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3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術

マーク富岡(著)

¥ 1,470 (税込)

サンマーク出版

単行本(ソフトカバー): 224ページ

2008年6月20日 初版 

 

●何が何でも勝たねばならないとき、

あるいは、どうしようもない窮地に立たされたとき、

さて、あなたなら、どうする?

TOEIC320点の男がつかんだ、

どんな相手にも一目置かれ、 主導権を握る方法とは?

76か国を訪問し、

世界中のエグゼクティブから学んだ

「交渉相手を手玉にとる技術」「負けない技術」をほんの少しだけ公開します。

●現在、アマゾンビジネス部門で非常に売れている本。

著者の名前は知らない人が多いだろうが、

あのカリスマ出版プロデューサー土井英司さんが

主催した出版コンペで最優秀賞を獲得したという、

いわくつきの本。

「初物は静観する」のが、出版物に対する私の基本的スタイルだが、

書名やカバーデザインに、

何か私好みのものがありましたので、

書店で購入し、早速読んでみることにしました。

●日本人は世界有数の経済的繁栄を誇るのにもかかわらず、

何を考えているのかわからない人種だ、

無表情でコミュニケーションしづらいなど、

何かと海外では不評を買うことが多い。

また、海外ビジネス、国際政治の舞台を見ればわかるように、

ともかく交渉ベタで、他国の言いなりになってしまったり、

契約の不備を突かれて、

後でとんでもない大損害を被ったなどという話もよく聞きます。

外国人相手に痛い目に遭った方は、

概して、当該国の悪さばかり批判しますが、

よくよく検証してみると、自分の方にも非があることが

少なくないものです。

●本書は、世界76カ国を今まで渡り歩き、

今まで1万人以上もの欧米人との交渉を成功させてきたという

辣腕ネゴシエーターの交渉術を一冊にまとめたものである。

英語恐怖症だった若手社員のころから、

交渉の達人のユダヤ人ビジネスマン「マイヤー氏」からの薫陶を受けて

屈指の交渉人になっていた経歴までを冒頭に紹介し、

後の章では、各国人別の交渉の注意点、

交渉成功のための秘伝のテクニックを

述べるなどの構成になっている。

ちなみに、ハーフなのかという変な著者名にはカラクリがありますが、

その秘密は本書を読んでご自分でお確かめ下さい。

●もちろん、土井さんの手直しはあるだろうが、

サンマーク出版らしく、各エピソードの分量は程よい程度に

まとめられ、重要文は太字になっているなど、

とにもかくにも全体としての本のまとまりは最上である。

売れているのもむべなるかなという感じの本。

外国人相手の商売をやられている方はもちろん、

営業、接客を仕事にされている方、

人間関係のツボを会得したい方にもお薦めの本です。

●玉にキズなのは、

生年月日、勤務している会社名、顔写真がないなど、

あまりにもプロフィールの情報量が少なすぎて、

「謎の人物」みたいな印象を与えてしまっている点。

それと、帯に「TOEIC320点の男」とわざわざ記されているのに、

実際の交渉現場では、自ら流暢な英語を使って

コミュニケーションしているのか、

通訳を入れているのか、あまり詳細に描写されていない点。

また、個人的には、ユダヤ人の師匠「マイヤー氏」直伝の教え一本やりで、

話を最後まで展開しても面白かったと思う

(本田健さんの『ユダヤ人大富豪の教え』のように)。

ほどなく、続編が出るでしょうから、

次回に期待することにしましょう。

 

【マストポイント】

@交渉においてもっとも重要な点は、

どちらも満足しながら終えること、つまり、

「WIN−WINにする技術」である。

その際に肝心なポイントは2つ。

1、相手のためにしてあげられる最大限のメリットを、

自分の方から先に相手にしてあげること。

相手から好かれる、相手から信頼を得ることを先行して行えば、

多少交渉が紛糾しても、最後には合意点が必ず見つかる。

2、1を達成するために、事前に、交渉相手の好み、事情、

性格、家族構成などを徹底的に調査しておく。

食事の好み、タブーネタなど、相手の人となりを調べておけば、

相手の好感を得られる共に、無用な失言、トラブルも避けられる。

A世界を相手にする日本人が知っておきたい3つポイント

1、わからないことは「わからない」と言う

(知ったかぶりをして後でトラブルになるより、

専門外なこと、手元に正確な資料がない時などは、

はっきりと「わからない」と言った方が相手の信頼を得られる)。

2、あらゆる意見に対して「聞く耳」を持つ

(同じ言葉、仕草でも、相手によって解釈には違いが生じる。

どんな理解困難な意見に対しても、一応相手の立場になって

聞く態度を取ってみよう)。

3、「思っているだけでは伝わらない」と知る

(「以心伝心」、「沈黙は金」は海外ビジネス現場では全く通用しない。

YES・NOなどの思いは必ず明確に口に出して相手に伝えること)。

B世界のどこでも通用する「海外出張を楽しむ」技術

1、日本文化を知っておく

(盆栽、芸者、寿司などの代表的な

日本文化については最低限の知識を仕入れておく)。

2、無難ネタとNGネタを知っておく

(ゴルフなどのネタは世界各国汎用的に使える。

一方、宗教、家族構成などプライバシーのネタは避ける)

3、ジェスチャーはメッセージと心得よ

(言葉以外の仕草、態度に常に心を配る。

退屈している、時間がない、この意見にはNOであるなどは、

相手の言語外の行動で大体掴めるもの)

4、成果を出すことだけを考えず、海外出張を楽しむ

(せっかく海外まで来たのだから、有名観光スポットや

現地のグルメを楽しむなど、その土地を十二分に満喫してみる。

いつかその体験がネタになる)

5、飛行機は可能な限り通路側を取る

(外の景色を楽しみたいと窓側を希望する人は多いが、

トイレなどを考えると、

いつでも移動可能な通路側の方がストレスがたまらない)

6、車で後部座席にいきなり座らない

(海外では、タクシーやリムジン以外は、

運転手の隣の助手席が「エライ人」の席で、

後部座席はスタッフの座席である)

7、ところかまわず部下を叱らない

(欧米では、「身内のもめ事を公共の場でさらすのは恥」が常識である)

 

【著者略歴】

マーク富岡

世界76か国を飛び回り、相手の心をつかむ交渉術を駆使して、数々の難航案件や数十億円単位の商談を取りまとめてきた交渉のプロフェッショナル。ユダヤ人を手玉にとり、これまでYESと言わせた欧米人はのべ1万人にも上る。世界各地にビジネスネットワークをもち、海外マーケッターとして活躍中。



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2008年07月27日

必読本 第736冊目 旅行業界のカリスマ7億稼ぐ企画力

必読本 第736冊目

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旅行業界のカリスマ7億稼ぐ企画力

平田 進也(著)

¥ 1,050 (税込)

小学館

単行本: 175ページ

2008年5月19日 初版

 

●旅行業界のカリスマが伝授する儲かる発想法。

ナニワのスーパー添乗員・平田進也氏の

ユニークなツアーの発想はどこから来るのか?

なぜそれが、顧客から絶大な支持を得るのか?

その発想法の秘密を具体的に明かし、

企画力の原点を探るビジネスパーソン必読の書。

●個人で、営業成績7億円を突破するという、

旅行業界のカリスマ添乗員、平田進也さんの著作第2作目。

関西では相当の著名人らしいが、

昔何かの刊行物でチラリと名前を聞いたことがあったぐらいで、

個人的には初めてその人となりに触れる。

●全体は3部構成。

第1部は、平田さんがカリスマ添乗員と呼ばれるまでに

成功した秘訣を15個に分けて解説する。

「損して得取れ」「ものを売るな、真心を売れ」

「商売を超えた人間関係の構築」

「心の底から本気で褒めろ」など、

一枚上手の商売人を目指すならば、

押さえておきたい基本ポイントが平易な言葉で語られている。

●この本の目玉は、第2部の

著者が企画した人気ツアーを全12個紹介し、

何がお客さんの心をつかんだのか、

仔細に検証している箇所です。

ツアー日程、料金、売り上げ高まで明示し、

大ヒットにつなげた戦略を具体的に解説する。

本来、あまり披露したくないはずのツアー中の失敗談、反省点も

忌憚なく述べていることにも好感が持てる。

人を食ったような奇抜なツアーのネーミングにも注目したい。

●各ツアーの末尾には、熊野、屋久島、宮崎、信州、

福井、佐賀、熊本、大阪、東京、「冬ソナ」ロケ地など、

平田さん超お薦めの必見スポット

ベスト5が紹介されているのもうれしい限り。

夏休み中、上記の地に足を運ぶ予定のある方は、

目を通しておく価値がある。

最終第3部には、宮崎ツアーを手がけた縁もあり、

東国原宮崎県知事との対談が掲載されております。

●「売り手良し、買い手良し、世間良し」の

近江商人の「三法良し」をモットーにし、

不満者、損害者を出さないように腐心していること、

お客さんの何気ない会話の中の不満、希望を

聞き漏らさず、商品化につなげること、

ツアー中にちゃっかりと他のツアーの宣伝、募集まで

行ってしまう関西人らしい抜け目のなさ、

「冬ソナ」ブームをいち早く予見し、

ぺ・ヨンジュンが見向きもされなかった時期から、

所属事務所の社長を手厚くもてなして、

関係強化につなげた話など、

旅行業界以外のサービス業従事者が読んでも

非常にヒント満載の内容。

大阪から東京観光1泊2日で69,800円の高額にもかかわらず、

大ヒットさせてしまうなど、

付加価値をつけて商品をバカ売れさせてしまうテクニックには、

大いに目を見張るものがあります。

本の定価が税込み1,050円という廉価もうれしい限りです。

【マストポイント】

@「お得感」と「お値打ち感」を混同しないこと。

前者は、とにかく安い、払うお金が一円でも安く済む時に

感じるもの。

一方、後者は、値段は確かに高いけど、

その値段以上の価値や満足を提供したときに感じるもの。

前者に重心を置けば、待っているのはジリ貧、

企業の破滅である。

儲かっている商売人は、必ず後者を追求する。

「お客様は、ものを買うプロです。ただ高いだけの商品には

見向きもしませんが、中身が伴っていれば、

喜んで買ってくれます。

そのためには、丁寧に説明をして、

お値打ち感を実感してもらうことが大切なことです。

お客様に満足していただくためのポイントは、

やはりお値打ち感をうまく出すことに尽きるのです」(本文より)

A平田さんは、仕事で「完全燃焼」できたと思った日には、

その日の手帳の日付に二重丸をつけるという習慣を

ここ15年以上ずっと続けているという。

ちなみに、2007年には257日あったとのこと。

ただ、最初の年は、たったの46日しかなかったという。

「今日は自分にできる最高のパフォーマンスを発揮した」

「仕事に悔いの残らない一日だった」

「今日一日のことでは思い残すことはない」

そう思えた日にだけ二重丸を付ける。

その日の終わりに手帳に自己評価の記しを記入するだけだから、

どんな無精者にも簡単にマネできるはず。

B「つねに頭を低く謙虚な気持ちを持って、

おかげさまでという姿勢で生きる。

社長、部長はいくらのものか。

お客様がいてくれての役職、

私はお客様の中での社長になりたい。

それを忘れてはならない。」

(天狗になりかけそうになる自分を戒めるために、

毎年手帳に平田さんが書き込んでいる言葉) 

 

【著者略歴】

平田 進也
1957年、奈良県生まれ。京都外国語大学在学時からテレビ番組「ラブアタック!」の名物みじめアタッカーとして活躍。日本旅行入社後も、「おはよう朝日です」「探偵!ナイトスクープ」などテレビ出演は四百回を超える。添乗員としても、豊富な旅行体験と巧みな話術・変身芸を生かして「平田進也と行くツアー」は発売、即売り切れになるほどの人気。ファンクラブの会員は一万人に迫る勢いで急増中。

平田 進也さん 公式ホームページ http://www.nta.co.jp/hirata/



ラベル:平田進也
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2008年07月05日

必読本 第717冊目 サービスマインドをたかめる物語―「マニュアル」を超えよう、「ココロ」を磨こう

必読本 第717冊目

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サービスマインドをたかめる物語

―「マニュアル」を超えよう、「ココロ」を磨こう

久保 亮吾(著)

¥ 1,470 (税込)

こう書房

単行本: 207ページ

2004年8月10日 初版 

 

●レストランを舞台に、

新人マネージャーとスタッフが「サービスパーソン」として成長していく姿を通じ、

「サービスマインド」という力が呼ぶ共感と感動を読者の心に還元し、

「スキル」ではなく「マインド」を育み高める物語。

●美味しい料理を提供してくれるだけの飲食店は世の中にゴマンとある。

一方、ディズニーランド、リッツ・カールトンホテル、

カシータ(高橋滋さん)のような、親身な接客、店内の居心地のよさなど、

サービスが行き届いているという店というものは、本当に珍しい

これは、なぜなのだろうか。

●私が思うに、店側として、手っ取り早く努力の成果が現れる、

有形な存在である食事メニューには心血を注いでも、

なかなか売り上げとの因果関係がハッキリとしない、

あいさつ、笑顔、心遣いなど、無形な部分と言える接客面には、

どうも手が回らない、または、その方面の重要性がわかっていない、

あるいは、適切な教科書、心ある指導者がいないということが

原因なのだろう。

●本書は、そんな要望にぴったりの本である。

マニュアル的なサービス技術の解説書ではなく、

その根底に流れるマインド、心構え、おもてなしの精神を

やさしい文章で指南してくれる本である。

●あらすじを簡単に説明すると、

とあるレストランを舞台に、若いマネージャーが、

新入りで入ってきた年上社員(実は接客・サービスの

達人で、何か謎めいた人物)から、

おもてなしの心の真髄を学んでいくという、

物語風の構成となっている。

ビジネス本とは思えないぐらいに、軽いテイストで作られている本。

●見開き2ページで、ひとつのテーマを語るのだが、

右側ページに平易なストーリー、

左側ページにそのイラストを掲載するという

非常にシンプルな作り。

文章だけの硬い本が苦手な人、特に、それほど

ビジネス本を積極的に読むようなタイプではない、

飲食店のアルバイトさんなどに研修時に読ませるテキストとしては

非常に最適である。

「この店は、実に気が利くなあ、サービスがいいなあ」という

評判をお求めの店長さん、オーナーさんには是非とも

ご一読をおすすめします。

 

【マストポイント】

@レストランに現れるお客様の目的は、

ただ空腹を満たすためだけではない。

一人で静かな時間を楽しみたい、

恋人とのデート、家族の誕生会を満喫したい、

気心の知れた店員さん、板さんとの楽しい会話、

家庭的な店の雰囲気を楽しみたい、

商談、接待、打ち合わせなど、純粋にビジネスの場で利用したい

など、実に多様である。

来店した時点で、どのような利用目的なのか

敏感に察知し、その場その場で、

臨機応変に対応できる柔軟性を持っておきたい。

Aサービスパーソンは店の内と外の区別を

あまり意識しないほうがよい。

店内にいるお客さんには非常に愛想よくするが、

店の前を通行している一般の方が車椅子でも、

妊婦さんでも、外国人でも、

何か物を落としたり、道を尋ねてきたり、

転んで怪我したりしても、

全く無関心で鈍感な店がある。

常に、気配りの心、鋭い観察力を持っていれば、

どんな人が目の前に現れても、

自分のお店のお客さんにすることができる。

Bマニュアル通り、文章棒読み、表情無変化の

ロボット人間のような店員がしゃべった言葉には、

全く血が通っていない。

流れ作業のような冷淡な扱いを受けると、

お客さんからとても反感を買う。

仕事に慣れが生じ始めると、

きめ細かいサービスをすることをどうしても怠りがちになるが、

新入社員の頃の「新鮮さ」「親密さ」を持続しつつ、

同時並行的に「技術の向上」をはかっていかなくてはならない。 

【著者略歴】

久保 亮吾
立教大学経済学部卒。藤田観光株式会社で料飲部、宿泊部を経たのち人事部採用担当を務める。同社を退社後、週刊ホテルレストラン編集部を経て、現在はホテル業界就職ガイド編集長に。著書に『サービス業に就職したい!』(オータパブリケイションズ)があり、自身が主宰を務める就職活動応援サイト「リクラボ」には多くの学生と若手サービスパーソンたちが集まっている。トラベルジャーナル旅行専門学校講師。



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2008年06月26日

必読本 第709冊目 招客招福の法則 2

必読本 第709冊目

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招客招福の法則 2

小阪 裕司(著)

¥ 1,365 (税込)

日本経済新聞出版社

単行本: 204ページ

2008年3月21日 初版

 

●コーヒーが売れるとんかつ店、午後3時閉店で利益が倍増した中古車店。

「視点」と「発想」が変わる実例が満載。

「お客」と「儲け」を呼び込むワザと知恵!

「Nikkei Marketing Journal」のコラムを単行本化。

●日経流通新聞で連載中の小阪裕司さんの人気コラムを書籍化した本。

前作(必読本 第181冊目参照)に続く第2弾である。

●小阪さんの初期の本を読まれた方ならばおわかりだろうが、

ビジネス系書籍なのに、演劇や映画的要素を

過剰に加えたというか、

何かクセのある自己陶酔的な文体で書かれる方で、

非常に好みが分かれる著者であった。

正直なところ、私も、ちょっと苦手というか、

あまり好きになれないタイプのビジネス系作家である

(小説家、芸術家などと違い、ビジネス本においては、

文体に、あまり個性を入れすぎたり、過剰な修飾は要らず、

わかりやすさ、読みやすさ第一で行ってほしいものだ)。

●しかし、本書の前著を読んだ時は、

今までのマイナスイメージが払拭されるような快著であった。

なぜなら、一話あたり見開き2ページの分量でとにかく読みやすく、

また、商売繁盛のヒントになる事例がてんこ盛りで紹介されているからである。

●ともかく、時間が経つのを忘れるほど、没頭してしまう本。

読みやすさと有用性を兼ね備えた、実に稀有な傑作である。

前作と併せ、個人的に気づかされた商売のポイントとしては、

1、一目惚れした異性に接するかのように、

扱っている商品に対する情熱、思い入れを

過剰なぐらいに熱く伝えること

(命を懸けるぐらいに好きなものに対する情熱は、

必ず他者の心に伝わる)。

2、商売が介在しなくても揺るがないぐらいの、

家族同然の信頼関係、人間関係をお客さんと構築すること。

儲けを抜きにして、

お客さんにとって貴重で重要な情報は出し惜しみせずに

ドンドン優先的に流すこと。

3、ニュースレターを出し続ける、顧客リストを地道に集める、

親身な接客、アフターサービスなど、

お金をかけないでもできる基本事項を愚直に徹底すること。

4、時には、常識にとらわれず、お客さんがビックリ仰天し、

なおかつ文句なく食指を動かされるような

奇想天外、ワクワクするようなアイディアを実行してみること。

モノ余りで退屈な昨今、

ディズニーランドや大規模なお祭りのような、

非日常的なイベント、サプライズを

世の中の人は誰でも希求している。

・・・などであろうか。

●定価を1,575円(税込み)に値上げしてもよいから、

各話の末尾に、その回のポイントを一言箇条書きで

まとめれば、より完璧な仕上がりになったと思う。

前作も今作も、斎藤一人さんがとりわけ好みそうな内容で、

大量買いして、社員さんにバーっと配りそうな感じがします。

ご自分の商売がスランプ状態にあるような方には

2冊併せて必読です。

現状打破のヒントが必ず見つかります。

【マストポイント】

@スタッフ候補はお客さんの中に潜む。

ハローワークや求人誌などで、

見ず知らずの赤の他人に募集をかけるよりも、

いつも触れ合っている常連客の中に、

働いてみたいと考えている人が意外に多い。

その方が、店の流儀や思想にスンナリと適応しやすく、

良い戦力になってくれることが少なくない。

日ごろ出しているニュースレターで募集したり、

これはというお客さんには直接声をかけてスカウトしてみよう。

A「売る」という行為には2種類ある。

「お客さんが買いに来たものを売る」ことと、

「お客さんを欲しい気持ちにさせて売る」ことである。

後者ができる商売人はどんなものでも売れる。

(無類の映画好きのクリーニング店主が、

自分オススメのDVDを自店で正価販売する話が示されている)

Bあなたのお店で

「ぜひ頼みたい」「ぜひ買いたい」という関係性を築く。

お客さんの間に一度でも強固な感動や信頼を築くと、

価格が高いか安いかは二の次の問題となる。

この店主は間違いない、この店主は使命感がある、

この店主はどんな時でも信用できるという思いを

お客さんに持ってもらうと、

仮に店が連休を取っても、値上げるするようことになっても、

競合他社が沢山いても、お客さんが流出するような事態には陥らない 

 

【著者略歴】

小阪裕司

オラクルひと・しくみ研究所代表。日本感性工学会理事。静岡大学客員教授。山口大学人文学部卒(専攻は美学)。1992年、オラクル設立。一貫して人の「感性」と「行動」を軸にしたビジネスマネジメント理論と実践法を研究・開発している。2000年からは、それらを現場で活用するビジネス人の会を主宰。全国で講演活動も行う。著書多数。



ラベル:小阪裕司
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2008年06月22日

必読本 第705冊目 マーケティング・センスが身につくトレーニングブック

必読本 第705冊目

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マーケティング・センスが身につくトレーニングブック

安田 貴志(著)

¥ 1,260 (税込)

PHP研究所

単行本: 190ページ

2007年2月19日 初版

 

●売上アップにつなげる知識やコンセプト、現場で活かせるノウハウなど、

身近な問題から取り組める実践的なマーケティング入門書。

●業種や規模を問わず、「モノを売る」ということを

仕事にされている方ならば、

好むと好まざるとにかかわらず

誰もが学ばなくてはならない「マーケティング」の知識ですが、

皆さん、どのような書物で勉強されているでしょうか。

●我が国でも、人気を誇るマーケッターは何人もいますし、

それらの著書を読むことから始める方が多いかと思いますが、

私も含めて、数多くの著者の理論、法則をチョコマカチョコマカと

手当たり次第にかじりつつも、

「マーケティング」の基本の基本、教科書的な原則、法則

をきちんと押さえていないことが少なくありません。

●本書は、そんな専門的なビジネス教育を受けたことがない

初心者の方々にピッタリの、マーケティングの

基本を学べる独習本です。

内容的には、二択式の簡単なクイズを解くような形で、

マーケティングの基本を学んでいくという

構成になっております。

昨今、テレビ番組などではクイズブームがありますので、

ただダラダラと解説されるだけの専門的な本よりは、

よっぽど親しみやすいでしょう。

ブランド、ポジショニング、セグメンテーション、

パッケージング、顧客管理、セールス、PR戦略など、

この分野で必ず出てくるような基礎的な事項は

ほぼ網羅されております。

●「500g245円 500ml250円のどちらのヨーグルトを買うか?」

「なぜ、CMには「赤ちゃん、動物、美女」が起用されるのか?

(「3B(BABY、BEAST、BEAUTY)神話」)」

「行列のできる饅頭は増産すべきか、

今までの限定数量にすべきか?」など、

身近で頻繁に見られる光景をクイズ形式にして出題されているので、

「商売頭」の訓練にとてもなりますね。

●下位のメーカーが、

容量の大きいサイズのカップラーメンを発売して

シェアを伸ばした話、

風邪薬のパッケージや飲食店のロゴは、なぜ

青色ではなく赤色なのかなど、なるほどなというテクニックが

数多く出てきます。

●著者は、一般にはほとんど無名でしょう。

私も偶然に図書館で発見して初めてその名を

知ったぐらいですから。

あまり期待しないで読み始めた本でしたが、

意外に収穫となりました。

マーケティングの基礎を

一通りおさらいしたい方には非常におすすめの本です。

 

【マストポイント】

@【ネーミングのポイント】

1、親しみやすいか 2、意思伝達力(商品とマッチしているか) 

3、視覚力(パッケージした時に訴求力があるか) 

4、音感(語呂がいいか)

ネーミングを考える時、定評がある小林製薬の商品を

ヒントにするとよい(例・びふナイト、ブレスケア、ブルーレットおくだけ)

A【値付けのポイント】

1、端数価格(970円、980円のように、きりのいい数字から

桁が下がり、安く感じさせる。

又、ラッキーセブンの7、末広がりの8は縁起が良いとされる)

2、ジャストプライス(100円ショップのようにきりのいい数字にして、

お客さんの計算を簡単にする)

3、名声価格(高級品はあえて高価格にすることで、満足度を高める)

4、ついで買い提案(高い物のあとで周辺商品を提案すると、客は安く感じる。

例・新車購入の際についでにカーナビを勧める)

B【マーケティングにおける基本格言集】

1、「早い者勝ち」の法則。

これは、製品開発が早かった者が勝つという意味ではなくて、

早く「言った」物が勝つという意味である。

何でもスピード最重視の世の中、

一番手は本物であり、二番手はモノマネ、

一番手は記憶されるが、二番手以降はお客さんに覚えてもらえない

(一番大きい富士山、琵琶湖は誰もが知っているが、

それぞれの二番目は知らない人が大多数

(ちなみに答えは・北岳、霞ヶ浦)。

金メダルの選手は永遠に記憶に残るが、

銀・銅メダルの選手はほとんど忘れられる)。

万全を期して発表を遅らせるより、未完成でも先に発表した方が、

本物、最高だと世間で認識されてしまう

(例・ハイブリッドカーと言えばトヨタプリウス)。

2、商品に対して不満を持っていても、

ほとんどの顧客は苦情を言わない。

黙って、次回以降の購入を停止するだけ

(「5対10の法則」ともいう。良い評判は1人から5人へ。

悪い評判は1人から10人へ伝達される)。

3、1対5の法則

(新規顧客の獲得に必要なコストは、既存顧客の維持コストの

5倍になる。売上げの80%は上位20%の優良顧客が

作るという有名な「80対20の法則」とともに、

常連客、リピート客を大切にすることを忘れてはならない)。

4、5対25の法則

(顧客の離反率を5%改善できれば、25%収益が改善する)。

 

【著者略歴】

安田貴志

理工学部卒業後、マーケティングリサーチやコンサルティングなどの業務を経た後、総合通信販売の会社にて マーチャンダイジングアドバイザーやマーケティングマネージャーとして活躍。取扱商品のブランド化や、年間数億円の売り上げアップにつながる販売促進策を 実現し、会社の成長に貢献。その後、インターネット通販の会社では、業容拡大のため業務改善や業務効率化などを担当した。現在は、モノの価値を変える情報 や、その情報を提供、インフラを構築するIVCに参画。様々なクライアントを対象にコンサルティングや新規事業開発に従事している。販売促進に関するセミナーや雑誌への執筆の他、著書に『マーケティング分析の授業』『買う気にさせるメッセージマーケティング』(明日香出版社)『あやしい商品が売れる、ごくまっとうな理由。』(日本実業出版)がある。



ラベル:安田貴志
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2008年06月02日

必読本 第688冊目 下流社会マーケティング

必読本 第688冊目

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下流社会マーケティング

三浦 展(著)

¥ 1,470 (税込)

日本実業出版社

単行本(ソフトカバー): 172ページ

2006年2月10日 初版

 

●下流社会化がすすみ、2005年体制は階層化の時代へ。

「標準家庭」が減少、高齢化していく。

消費トレンドはどう変わるの?

時代のデザイン力とは?

階層化と世代マーケティングの具体的でわかりやすい入門書。

●世間で売れまくったベストセラーに後追いするのが嫌で、

どうしても、ずっと読まずに取りこぼしてしまう本が

あるのだが、本著者の『下流社会』(光文社)もそうであった。

先日紹介したばかりの勝間和代さんの最新刊

必読本第686冊目参照)でも推薦されていたので、

その本は依然未読なのですが、

先に本書を読んでみることにしました。

●いかにも勝間さんが好みそうな、

各種のデータ類、図表類が豊富な本である。

前半は、人口統計学、消費動向を

概観した話にほぼ終始する。

右ページに各種の図表を載せ、

左ページにその解説文を掲載するシンプルな構成。

何か、新聞の解説欄を読んでいるような、

平板な内容が続くが、

日本経済の基本的な動向があやふやな方には、

それなりに役に立つことでしょう。

●アマゾンのレビューでは批判が殺到しているようだが、

私はそれほどひどい本ではないと思う。

総中流化社会から下流化社会に変わってきていること。

同世代であっても、階層化が進み、たとえば、

団塊世代は8種類に分けることができる、

その団塊世代の子供は、ニセ団塊ジュニアと真性団塊ジュニアの

2種に別れ、世代が近接しているが、

微妙にメンタリティが違う、

そして、各階層ごとの特徴をつかんで商品開発を

しなくてはならない、などということが

新しい知見として得られる。

●最終章の、著者が関わった

日産キューブ、スズキラパン、トヨタウィッシュ、bBなど

ヒットした車種の開発裏側を

解説した箇所は非常に参考になります

(特に、生活水準意識が低くて、生活満足度が高い人が

キューブを買い(自分で使えるお金が比較的に多い

パラサイトシングル男性)、

前者が高くて、後者が低い人がウィッシュを買う

(早めに結婚して一戸建てを購入したばかりなど、

収入は多いが、生活にあまりゆとりがない既婚男性)という

話は非常に面白かった)。

車好きならば一読に値するし、

これから、若者相手のヒット商品を目論んでいる

異業種の方が読んでも、ヒントになるでしょう。

 

【マストポイント】

@「中流」を狙って、「上流」も「下流」も取り込む時代は終焉した

(総中流社会の時代に、上流にも下流にも人気があった

コロナ、ブルーバードは既に役目を終わり、名前が消えたものもある)。

「上」を狙ってものを作ると、「中」がついてくる

(ロレックス、オメガなどの高級腕時計は、

中流も下流も普通に購入するようになった)。

「下」向けの商品を作っても、「中」、「上」がついてくる

(100円ショップ、ユニクロなどは万人に受け入れられている)。

つまり、現代は、「上」と「下」を狙って、「中」も取る時代である。

A「デザインが良ければ、多少性能が悪くても仕方ない」とか、

「性能がいいんだから、デザインは犠牲になっても仕方ない」という

トレードオフ的考えでは、これからの時代はやっていけない。

ソニーは、デザインは良かったが、故障が多かったことが原因で

低迷していったことを考えればわかるように、

これからはデザインも性能も両立して高いレベルの商品を

開発していかなくてはならない(代表的な成功例・i-Pod)。

デザインがよければ、多少高くても買うという

階層は必ず存在する。

B団塊の世代(1948年)、

その子供であるニセ団塊ジュニア世代(73年)、

真性団塊ジュニア世代(78年)、

団塊の世代の後に続く、新人類世代(63年)、

その子供である新人類ジュニア世代(93年)と、

ほぼ15年周期で世代はガラリと入れ替わる。

近接した、ニセ団塊ジュニア(慎重、堅実、ベーシック、いやし、シンプル、

目立ちたくない、上品、上質、飽きがこない)と

真性団塊ジュニア(現状肯定、自己最適化、自己関与性、

リラックス、デザイン、レトロ、ミックス、レア、空間居心地重視、)

でも、全く特徴は違う。

その世代の特徴にピンポイントでマッチした

商品開発を行わないと、ヒット商品は生まれない。

 

【著者略歴】

三浦 展(あつし)
株式会社カルチャースタディ―ズ研究所代表。マーケティング・アナリスト。消費社会研究家。1958年生まれ。一橋大学社会学部卒業。(株)パルコ入社。マーケティング情報誌「アクロス」編集長を経て三菱総合研究所入社。99年、消費・都市・文化研究シンクタンク「カルチャースタディ―ズ研究所」設立。団塊ジュニア世代、団塊世代などの世代研究をベースに、自動車、家電、食品、化粧品などの商品企画、デザインに関わる調査を行う。



ラベル:三浦展 下流社会
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2008年02月06日

必読本 第600冊目 パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す

必読本 第600冊目

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パーソナルブランディング

最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す

ピーター・モントヤ(著), ティム・ヴァンディー(著)

本田 直之(翻訳)

¥ 1,890 (税込)

東洋経済新報社

単行本:286ページ

2005年6月14日 初版

 

●印象に残る人と残らない人との違いはブランドにあった!

より少ない労力で優良顧客を手に入れ、ライバルに打ち勝ち、

莫大な収入をもたらす秘訣とは?

米国No.1カリスマ・パーソナルブランド・コンサルタントが伝授する

会社に頼らない生き方をめざす人たちのための必携バイブル。

●今最も話題の著者、本田直之さんが

ほとんど無名だった頃に日本に持ち込んだ本。

今はもうそんなことはしないだろうが、

翻訳(と巻末解説も)までご自分で担当されていることもあり、

相当思い入れの強かった本らしい(ただ、翻訳はややくどい)。

本田さんの自著でも繰り返し推薦されていて

ずっと気になりつつも、なかなか読む機会に恵まれず、

ようやく先日ゲットできた。

●「パーソナルブランド」とは、最近

色々なビジネス本で盛んに耳にする言葉だが、

要は、自分のキャラ、強みを

全面的に「売り」にして商売の仕組みを作っていこうと

いうことである。

今はどんな分野で起業しても、ライバルは非常に多い。

何か、圧倒的に目立つ要素がないと、

起業した途端に、思い描いた夢を達成するどころか、

「その他大勢」の負け組集団に埋没してしまうことになる。

目立つキャラ、目立つ仕組みづくりを戦略的に行っていかないと、

この情報過多のご時世、生き残っていくことはできない。

●本書にはそのブランディングの具体的な方法が、

全17章にわたって詳細かつ体系的に解説されている。

名刺、DM、社名、ウェブサイトなど、

ブランディングのあらゆる要素に関して

網羅的に解説されているので、読破には相当の時間を要する。

●本文には、アメリカと日本のビジネス環境の違いなど、

不要な部分も少なくないが、

それはもちろん自分の判断で飛ばし読みしてよい。

ただ、各章末に、「重要項目」、「ケース・スタディ」、

「注意するべきこと」としてポイントが

コンパクトにまとめられていて、

非常に役立つアイディア満載である。

この部分だけでは、必ずおさえておきたい。

●本書を読んでいくと、

本田さんがなぜ、自社の企業名から著書のタイトルまで、

一貫して「レバレッジ」という言葉で統一させているのか、

ワインや世界遺産の資格取得、ハワイ暮らしなどを、

なぜ、常時積極的にアピールしているのかの理由が

非常によく理解できますね。

本田さんが本書のアイディアを

ご自分のビジネス戦略に徹底的に取り入れ、

今の地位を築き上げたのかがありありと伝わりますよ。

●世には、ダン・S・ケネディ、ジェイ・エイブラハム、

トム・ピーターズといった、神格化された

ダイレクトマーケット界のスーパースターが存在し、

それらと比べれば、日本人には全く無名の著者かと思う。

しかし、それらの著者の本に比肩する内容的充実度を誇ります。

内部の作りが似ていることもあり、一読すれば、

エイブラハムの不朽の傑作(必読本第40冊目参照)をほうふつとさせるものがある。

●おそらく、本田さんがこれほどまでに有名にならなかったら、

誰も見向きもすることなく、

ひそかに絶版になっていたかもしれない本である。

一般向けの個人起業家テキストで、これほどまでに

実践的なものというのはなかなかお目にかかることができない。

いつ何時、入手困難になるともわからないので、

「本気モード」の人は是非入手すべきでしょう。

 

【マストポイント】

@常に約束は控えめに、成果は大きめに

(この逆をしてはならない)。

通常2週間かかることを1週間で完成させれば、

お客さんは非常に感動する。

これを「期待の管理」という。

お客さんの期待を操作できれば、

以後、何でもあなたの言いなりになる

(もちろん、いい意味で)。

A単に儲かりそうなマーケットに参入したいがために、

自分のライフスタイル、パーソナルブランドを偽ってはならない。

あなたのついた嘘は即刻自分に跳ね返り、

あなたをつぶしてしまうことになる

(例・問題になったコム★ンの介護事業参入など)。

B「何でも屋」、「万能選手」にはなってはいけない。

あなたが、すべての人のニーズに応えようというメッセージを

世間に送れば送るほど、

世間の人は、「ああ、この会社は何一つ自慢できるものがない

凡庸な店なのだな」という感想だけを抱く。

あなたが最高のパフォーマンスを発揮できる得意分野だけに

自分の仕事を特化すること。
 

【著者紹介】
ピーター・モントヤ Peter Montoya
全米No.1パーソナルブランディング・コンサルタント.パーソナルブランディングの教育・コンサルティングに特化した全米唯一の広告代理店ピーター・モントヤ・インク代表。『Personal Brandig Magazine』誌を刊行。著書に『The Personal Branding Phenomenon』などがある。Personal Branding Universityを主催し、全米で年間100本以上のパーソナルブランディングセミナーを開催している。カリフォルニア州コロナデルマー在住、カリフォルニア大学アーバイン校卒業。

ティム・ヴァンディー Tim Vandehey
受賞経験のあるフリーランスのライター・作家・ジャーナリスト。専門分野は教育、ファイナンス、ヘルスケア、テクノロジー。『Personal Branding Magazine』誌の編集長も務めている。

【訳者紹介】
本田直之 
日本オラクル、シティバンクなどの外資系企業を経て、営業支援アウトソーシング業のバックスグループの経営に参画.経営戦略、IT戦略、IPO、IR担当の常務として2001年にJASDAQへの上場に導く.現在、レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役、バックスグループの取締役顧問および東京、シリコンバレー、ハワイのベンチャー企業の顧問に就任し、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う.ビジネススクール時代に身に着けた多読法で本を年間400冊読む.アメリカ国際経営大学院サンダーバード校経営学修士(MBA).明治大学商学部産業経営学科卒業。

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2008年02月03日

必読本 第597冊目 スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学

必読本 第597冊目

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スタバではグランデを買え!

 ―価格と生活の経済学

吉本 佳生(著)

¥ 1,680 (税込)

ダイヤモンド社

単行本: 284ページ

2007年9月13日 初版



●有名コーヒー店の値段のしくみ、

携帯電話の超複雑な料金体系、

100円ショップの安さの秘密…。

あのモノやサービスの値段は、

どうやって決まっているのか?

 「コスト」という観点から社会のしくみを分析する。

●昨年話題になった本の中の1冊。

どこの書店でも平積みされてよく見かけたものだが、

初物食いに慎重なせいもあり、

今の今まで読まずにきた。

モノの原価、価格設定については、かねてより

ひとかたならぬ関心を抱き続けてきたので、

本日一通り読んでみることにしました。

●スーパーの中では、98円でペットボトルのお茶が

買えるのに、レジのお会計を済ませた

お客が、退店後に、店の入り口の自販機で

同じペットボトルのお茶を150円で買う。

なぜ、こんな不合理なことが起きるのか。

経済学者の著者が、値段にまつわる裏側の仕組みをわかりやすく解説する。

難解な経済用語もほとんど使われておりませんので、

一般の人もさほど困難なく読み進んでいくことができます。

●100円ショップの儲けのからくり、

高額だった家電製品がドンドン安くなる秘密

など、興味深いトピックが満遍なく取り上げられているが、

特に、一般消費者には全く理解不能なことで

悪名高いケータイの料金プランの仕組みを

解説した章は必読です。

企業側のどんな思惑が料金に反映されているのかを

知ることができるという意味で、

最も本書でタメになる箇所です。

料金プランをどれにするかはケータイ契約時に

誰もが頭を悩ます問題ですが、

本書の知識が頭にあれば、かなり役立つことでしょう。

●ただ、難点は、

内容が雑多過ぎなこと。

また、大学教授の本によくありがちですが、

文章がちょっと冗長な感じがあることでしょうか。

簡潔明瞭な本が好みの私としては、

本書の内容を、1,000円ぐらいのシンプルなムックにして

凝縮化できたのではないかという気がしないわけでもない

(もしかして、本当にムック化されるかも)。

分厚い本が苦手な人にはちょっとしんどい本。


【マストポイント】

@同じモノが違う価格で売られているのは、

それに「取引コスト」が加わるから。

取引コストには、時間などの手間、配送手段、心理的負担など

色々ある。

モノの値段を見る時には、常にこの要素を加えて

考えるクセをつけること。

Aどの集団でも、能率的に仕事をする上で

一番邪魔になるのが、自己過信タイプである

(高い自己評価で、低い能力しか持っていない人)。

仕事をする上で最も使えないのは、

能力が低い人ではなく、実は、

自分の能力を過信している人である。

B現行のケータイの料金プランは、

どれを選んでも、一長一短的な面が

あることは否めない。

完全定額(固定料金)制になれば

ユーザーとしては大バンザイだが、

当面のところ、そう簡単に実現できる見込みはない。

各社のプランを比較検討して、

面倒だからといって一度入ったプランを

放置せず、

本当に安く便利なプランを研究するマメさが

現時点では必要である。


【著者略歴】

吉本佳生
経済学者(エコノミスト)。1963年三重県紀伊長島町生まれ。名古屋市立大学経済学部卒業後、住友銀行勤務を経て、名古屋市立大学大学院経済学研究科満期退学。大学や企業研修などで、生活経済学、国際金融論、マクロ経済学、ミクロ経済学、経済数学、国際経済学、ファイナンス論などの講義・演習を教える経験をもつ。


ラベル:吉本佳生 スタバ
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2008年01月26日

必読本 第589冊目 広告の巨人オグルヴィ語録

必読本 第589冊目

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広告の巨人オグルヴィ語録

デイヴィッド・オグルヴィ(著), 山内 あゆ子(翻訳)

¥1,785(税込み)

海と月社

単行本(ソフトカバー): 240ページ

2007年3月6日 初版



●ベストセラー『ある広告人の告白[新版]』著者、

デイヴィッド・オグルヴィの教えが凝縮された、

珠玉の名言・名文集!!

現代広告の父でありかつ、

偉大なる経営者であったオグルヴィの

講演録・レポート・社内メモ・手紙などから見えてくる、

「売る広告」「販売」「人材活用」

「リーダーシップ」「経営・マネージメント」の極意。

広告業界だけではなく、

あらゆる業界のビジネスパーソンにとって、

確かな羅針盤となる1冊!

●先日ご紹介したオグルヴィの自伝(必読本第565冊目参照)は、

なかなかお目にかかることができない快著で、

いまだにその時の読後感は鮮やかに残っている。

本書は、その続編とも言える内容で、

オグルヴィが在職中、メモ、手紙、講演など

いろいろな場面で残した珠玉の言葉の数々を

1冊にまとめた名言集です。

●本書を読んで痛感させられるのは、

これほどまでに類い稀な社長のもとで

誰もが働いてみたいと思うことだ。

有能で協力的な同僚ばかりの職場で、

自分の持てる才能を大いに発揮でき、

ユーモアが重視されながらも紳士として振舞うことも

徹底され、成果をあげた者にはしかるべき厚遇が

保証される。

電通、博報堂など、日本の広告代理店も

学生にとっては人気企業として有名だが、

アメリカでも、この会社は学生の人気就職先として

かなり上位にいるのではあるまいか。そんな気がしました。

色々な意味で、「経営者の鏡」のような人物です。

●末尾に、75歳の時に

移住したフランスで受けたインタビューが収録されているのだが、

特に、本書の中で心に残る箇所である。

著者の人となりが一発でわかるインタビューなのである。

喉から手が出るほど仕事が

欲しくてたまらなかった時でさえ、

嫌いな客、自社社員の士気をくじく客、

どうしようもない商品を扱う客

(ロールス・ロイスが低迷していた時、

車としての機能が最悪だったので、「欠陥車」と

書いた手紙を送って契約を打ち切った)の時は

依頼を断っていた、

大型合併は誇大妄想狂のやること、

ほしくても手に入らなかったものとは?、

自分が成功した原因など、

実に参考になる発言が多く、

必読の箇所です。

●昨年出たばかりのホヤホヤの

新刊なのに、アマゾン古本では

現在ガタガタの低評価なのは

全く納得がいかない。

『ある広告人〜』は有名で非常に珍重されているが、

それに比肩するべき本で、こちらが軽んじられているのは

不当な扱いと言わざるを得ない。

仕事人として相当の結果を上げたいともくろむ方ならば、

2冊併せて必ず読むべき。

カバーデザインも非常にオシャレで、

持っているだけで心躍る本でもある

(オグルヴィが存命だったら、広告人として

このデザインを相当褒めてくれただろう。

ちなみに、氏の会社の外装デザインも赤と白を

基調にしたものであるらしい)。


【マストポイント】

@「軽薄な基盤の上に

永続的な成功が築かれることはめったにない。

人はピエロからものを買ったりはしないものだ」

A【オグルヴィが語った自分が成功した理由】

1、世界一客観的な人間であること。

自分に対する客観性も含めて。

(お客ならば、女性ならば、子供ならば、老人ならば・・・

常にそのものになりきって考えるようにしていた)。

2、ともかくよく働く。持てるすべてを注ぎ込む。

3、セールスの腕に長けている。

4、自分の利益になるチャンスを見逃さない。

機会を捉えて常に自社を売り込む。

5、クリエイトとリサーチを同時並行で行ったこと。

ユニークな創造をしつつも検証を忘れない。


B「人生で下す大事な決断のほとんどは、

まあ少なくとも僕に関しては、

どうしてそういう決断に達したのか、

まったくわからないね」

(オグルヴィは、一人沈思黙考して湧き上がってきた

直感を非常に重視した)。


【著者略歴】

デイヴィッド・オグルヴィ

1911年、スコットランド人株式仲買人の5人兄弟の末っ子として、イギリスのウェスト・ホースリーに生まれる。エジンバラのフェテス・カレッジ、オックスフォードのクライスト・チャーチに学ぶが、学位取得を前に放校。これは人生において痛恨の失敗だったとオグルヴィは回想している。パリのホテル・マジェスティックの厨房でコック見習いをした後、スコットランドのアガクッカーズで家庭用コンロの訪問販売員を経て、1938年アメリカに移住、ジョージ・ギャラップ博士の視聴者調査研究所で副所長を務める。第二次世界大戦中は、英国安全保障調整局でサー・ウィリアム・スティーブンソンのスタッフとして働く。戦後、37歳でニューヨークを本社とする広告会社を設立、後に合併し、現在オグルヴィ&メイザーとして知られる国際的大手広告会社となる。1999年、88歳にて没。著書に『ある広告人の告白[新版]』(小社刊)などがある。

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2008年01月17日

必読本 第584冊目 「話し方」の心理学―必ず相手を聞く気にさせるテクニック (Best of business)

必読本 第584冊目

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「話し方」の心理学

―必ず相手を聞く気にさせるテクニック (Best of business)

ジェシー・S. ニーレンバーグ(著), 小川 敏子(翻訳)

¥1,575(税込み)

日本経済新聞社

単行本:294ページ

2005年10月20日 初版



●プレゼン・営業・コーチング・面接でも使える

究極の心理テクニック集。

全米で40年にわたり語り継がれてきた

ビジネス&コミュニケーションの古典的名著。

●タイトルを見てもわかる通り、

本書は、スピーチ、セールス、プレゼンなど、

およそ人と人とが出会う場面において交わされる

会話術、コミュニケーション術のポイントを、

「心理学」的に考察する本である。

アメリカではなんと1963年初版の古典の部類に入る本。

●内容的にもドッシリとしているというか、

非常に重厚感にあふれる。

名著の誉れに恥じない本格的な作りの本である。

全13章にわたって、

トークの裏に隠されている人間心理を、

心理学者らしい巧みな分析力で事細かに解明していく。

デール・カーネギーの話し方教室の本に

比肩するほど、痒いところまで目配りがされていて、

一読すれば誰もが心を奪われる。

昨今、雨後のタケノコごとく登場した、

小手先のテクニックばかりの

同種の本が霞んで見えるぐらいである。

●文章は非常に平易だが、

300ページの分厚さで、

一息に読破できるようなボリュームではない。

熟読玩味することが大切である。

何か話し方術の本1冊と心中しようと思うなら、

真っ先に推薦できます。

重要ポイントは太字になっているので、

時間がない時はそこだけをザッと読むという方法も可能です。

●また特筆すべきは、

心に響く名言が豊富に掲載されていること。

例えば、

「わたしたちはさまざまなメッセージを間接的に伝える」

「誤った情報は知識がゼロの状態よりも救いがない」

「私たちの感情はとてもたくみに願望を事実とすりかえる」

「自分にとって楽しいことは相手にもきっと

楽しいはずと思うのは幻想である」などなど。

メモしておきたいものが少なくない。

それを探るのも楽しい1冊である。

●本文の実例が近似しているものが多いという意味において、

人を説得、指導する場面が多い業種の方、

医師、教師、セールスマン、コンサルタント、

会社経営者などに是非とも推薦したい。

コミュニケーションの極意を

多面的に解き明かした白眉の書である。


【マストポイント】

@会話にのってもらうためには・・・

1、会話の目的を告げてから会話に入る。
(質問する時に、その理由を告げないと、
 対話する相手が不信感を抱きやすい)
2、相手の気持ちを尊重する。
(話している時は、相手の立場に立って自分の言葉を聞いてみる)
3、的外れの質問を受け止め、なぜその質問が出るかを考える。
 (相手の頭の中には、こちらの予想外のことがいっぱい
詰まっている。何を言い出してもアドリブで対処できるようにする)

A怒りは決して危険なものではない

(怒りが暴力、犯罪までいくのは例外的なケース。

怒るたびに暴力に訴えていたら、人類など

とうの昔に絶滅している)。

感情というものが抑圧することができず、

どうしても発露してくる性質がある以上、

相手がカンカンに怒っていた場合は、頭ごなしに

否定したり、批判したりせず、

素直にその怒りに理解を示し、受容して楽にしてあげる。

怒りの感情を全部吐き出させてしまえば、

たいていの場合人間は落ち着くものである。

B話を聞いてもらうには・・・

1、話は短く(20秒以内で話を締める)
2、具体的な言葉を使う(抽象的な言葉は誤解を招く)
3、新鮮な情報と多数の情報を
(わかりきったことを言われると聞く気がなくなる)
4、本題からずれない(人は同時に二つのことに集中できない。
本筋のテーマ以外の情報は削ぎ落とす)


【著者略歴】

ジェシー・S・ニーレンバーグ
産業心理学者。心理学博士。ニューヨーク大学などにて心理学と対人関係について教鞭を執るかたわら、1952年にトレードウェイ・サイコロジカル・サービスを設立。企
業向けに心理学的な見地に立った人事コンサルティングをおこなった。対人術のワークショップも頻繁に開催し、ビジネスと心理学をつなぐ分野で幅広く活躍した。

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2008年01月06日

必読本 第575冊目 イヤな客には売るな!―石原式「顧客化戦略」の全ノウハウ

必読本 第575冊目

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イヤな客には売るな!

―石原式「顧客化戦略」の全ノウハウ

石原 明(著)

¥1,260(税込み)

PHP研究所

単行本:194ページ

2004年1月13日 初版



●お客さんが会社を選ぶのではない、

会社がお客さんを選ぶのだ!

常識を覆すマーケティング戦略を提案する営業マン必読の書。

お客を選別し「顧客化」するステップをじっくり解説する。

●明日から仕事始めの方も多いかと思います。

成績の悪い営業マン、売上げが上がらない会社の

社長は、又、憂鬱な一年が始まりますね(笑)。

儲かっていない仕事、お金が稼げない仕事ほど

気が滅入ることはないですから。

●なぜ、仕事がつらいのか。

儲からないのか。お客さんが来店しないのか。

それは、あなたの会社が「顧客化」する仕組みが

ないから。

一回だけ買ってくれたお客さんがそれっきりになっていないか。

イヤなお客にも、ペコペコして、安売りして

是が非でも買ってもらおうと「懇願スタイル」になっていないか。

●著者最大のベストセラー『営業マンは断ることを覚えなさい』と

同じく、サラリと読める平易な文章。

にもかかわらず、理論は秀逸の一言。

この手のセールス本、マーケティング本は、

えてして文章がギュウギュウ詰めで、

やたら小難しい図表や専門用語を多用し、

パラパラめくっただけで読む気が失せるものが

少なくないが、これほどまでに

シンプルな言葉で、要点だけをズバリとまとめられるというのは、

本当に希有な才能だと思う。

重要ポイントは太字になってますので、

読了後、見直しする時にも非常に便利です。

●内容的にも「売ること」一辺倒に徹し、

無駄に話題を脱線しない。

挑戦的なタイトルながら、この手の職業人に多く見られる

人を小ばかにしたような

性格の悪さが全く感じられないのも、非常に称賛できる。

同業者の中では著作数も少なめで、

地味な存在かと思うが、

その本の効力の強さ、職業人として気高さは

群を抜いている。

●お客さんを個別化、選別化できていず、

すべて一緒くたにして扱っている営業マンや、

お客さんが「一見客」ばかりで、

リピーターに仕立て上げる仕組みが皆無だった

店長さん、社長さんなどに強力に推薦したい本です。

新年、優良な信者客を多く抱えて、

主体的かつ戦略的に商売をしたいとお考えの方は必読の本ですよ。


【マストポイント】

@礼儀知らず、値切り屋、クレーマー、ひやかしなど、

イヤな客とばかり付き合っていたら、

ドンドン売上げは先細りになり、人生は破滅的な方向に向かう。

あなたの商品を気に入ってくれ、

あなたの言い値で、何度も購入し、

友達にも口コミしてくれる良質な客とだけ付き合っていけば、

売り上げは安定し、繁栄の道をずっと歩むことができる。

あなたが、付き合う人間を、自分で選ぶ。

イヤな客やイヤな取引先は、角が立たないよう

あなたの元からキレイサッパリお引取り願う

(付き合う恋人や友達、身につける装飾品などにも

同様なことが言える。

安ければ何でもよい、異性ならば誰でもよいと

いうわけにはいかないでしょう)。

A「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」というように、


まさに、人はその人に相応しい店に集まる。

一皿100円均一の回転寿司屋には、

その回転寿司屋にピッタリのお客だけが

毎回来店する。

ミシュラン三ツ星の高級寿司店には、

その店にピッタリのお客だけが毎回来店する。

よって、いい意味での「差別化」が商売人には必要である。

回転寿司屋は三ツ星店の客を、

三ツ星店は回転寿司屋のお客を、

それぞれ相手にするべきでなく、又、したとしても

双方幸福な結果を得られない。

営業マンは、お客にとっても店側にとってもふさわしくない時は、

こちらからお断りする姿勢が必要である。

B「釣った魚には餌を与え続ける」。

一度掴まえたお客さんと1回こっきりで

終わってしまう店が世の中多すぎる。

「よい商品」は、黙っていてもお客さんの方から

勝手に買いに来るというのは幻想以外の何ものでもない。

お客さんは日々膨大な情報に触れていて、

あなたのライバル店にいつ浮気するかわからない。

良質なお客さんには、一生のお付き合いの精神で、

親切さを基本とした情報を与え続ける。

継続的にコミュニケーションをとり、

あなたの存在を絶対に忘れさせないこと。


【著者略歴】

石原 明
経営コンサルタント。1958年、静岡県生まれ。ヤマハ発動機(株)を経て、85年、外資系教育会社、日本代理店に入社。セールス部門で世界約6万人のセールスマンの中で常にトップクラスの実績を収める。またセールス・マネージャーとしても、年間を通して最高の成果を発揮した営業管理職に贈られる「セールス・マネージャー世界大
賞」を受賞する。研修講師としても約200社の研修を担当した実績を持つ。95年、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。以来、講演活動、執
筆、各社顧問及び幹部教育などで活躍中。経営者向けにマーケティング情報を提供する「高収益トップ3%倶楽部」には、全国約1000社が参加。ビジネスマン向けに開催し
ている「成功哲学セミナー」基礎コース・実践コースには、延べ3万人が参加している。日本経営合理化協会講師も務める。主宰する団体に、「高収益トップ3%倶楽部」。

石原 明さん 公式ホームページ http://www.nihonkeiei-lab.jp/

ラベル:石原明
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2008年01月02日

必読本 第571冊目 「みんなの意見」は案外正しい

必読本 第571冊目

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「みんなの意見」は案外正しい

ジェームズ・スロウィッキー(著), 小高 尚子(著)

¥1,680(税込み)

角川書店

単行本:286ページ

2006年1月31日 初版



●交通渋滞の解消やテレビのクイズ番組、

株式市場、選挙予測からグーグルに至るまで、

幅広く興味深い逸話とケーススタディを繰り出して、

当代きってのコラムニストが全米の話題をさらった噂の本。

●今最も注目度が高い著者の一人、

勝間和代さんが推薦書として紹介していたこともあり、

図書館から借りて読んだ本。

ちなみに、勝間さんは、たしか、

「ちょっと背伸びして読んでみたい本」と、

やや高度な本と注意書きしていたことも付記しておく。

●アマゾンのレビューでも喧々諤々、

賛美と批判が相半ばする「問題書」のようである。

ひとえに、それは、やや長文で、なおかつ、

その専門的に振れ過ぎた文章のせいにある。

はっきり言って、初心者が気軽に読み飛ばせる本ではない。

いわゆる経済のプロが、それなりの知的レベルを

持つだろう読者を想定して書いた、やや硬質で難度の高い本。

(ついでに一言言っておきたいが、

プロフィールに著者や訳者の生年を書いていない本

というのは、本当に不親切なことだと常日頃から思っている。

全く初めて読む読者にとって、執筆者がその道何十年の

大権威なのか、新進気鋭の若手なのか、

年齢を見て判断材料としている人は非常に多い。

女性は何かと自分の年齢を気にするのは仕方ないとしても、

別に女性アイドルじゃないんだから、

ビジネス専門書で年齢を隠したって仕方ないだろう。

本書は著者も訳者も生年の記載がない。

訳者は女性なので意図的だろうが

(東大大学院卒→電通という

誰もが一目置く学歴&仕事歴だけは、

生年を秘しているにもかかわらず、

しっかりと明記されてあるのも、何かと不興を買うはず)、

著者だって本国に問い合わせればすぐに調べがつくだろう。

瑣末なことだが、そこだけは大いに不満)。

●群集心理、集団知の持つ功罪などを、

数多くのケースを例示しながら解き明かした、

かなりの労作。

「集団の意見の方が、個人よりもたいていの場合、

正しい」という著者の主張に

心理的抵抗感を感じない人はおそらくいないだろうが、

数多くの興味深いエピソードを読むだけでも

十分に勉強になる本

(類似書と言う意味で、

こちらこちらを併読しておくと、より理解が深くなる)。

本の作りとしては、章末にポイントがまとめられてあれば

より便利だったかなと思う。

●株式投資、マーケティング、ITなど、

未来予測的な要素がある仕事に従事されている方には

オススメの本である。

群集心理の何たるかを学ぶには一読の価値があります。

やや大部で、文庫本のように文字サイズが小さく、

読みこなすのは大変だが、

一度は通読しておいても損はないでしょう。


【マストポイント】

@優秀な意志決定者とさほど優秀ではない意志決定者が

混在している集団の方が、前者だけの集団よりも、

必ずと言ってよいほど、よい結果をもたらすことが多い。

つまり、最高峰の頭脳を持った同質集団は

予想と違って最高の結果をもたらすわけではないのみならず、

危険なケース、失敗をもたらすケースさえある。

どんな集団でも、異分子、劣性分子がいた方がよい。

Aよって、言えることは、各人が独立性、自立性を

保ちながら正当な意見を個別に主張しながらも、

常に全体の意見、大まかな趨勢もチェックしていくという

バランス感覚が大事だということだ。

B誰からの影響力も受けていない

個々人の英知、情報、知識などが集積し、

思いもよらない価値体系や新奇な創造物を生み出すことがある。

現代は、「船頭」が一人よりも、

「船頭」が多数いた方が無事に川を下ることができるし、

のみならず、思いもよらない未踏の別天地を発見できたりもする時代である

(例・2ちゃんねる、ウィキペディア、いわゆる都市伝説など)。



【著者略歴】

ジェームズ・スロウィッキー
「ニューヨーカー」金融ページのビジネスコラムニスト。「ニューヨークタイムズ」「アートフォーラム」「ワイアード」などでも幅広く活躍。ニューヨーク、ブルックリン在住。

小高 尚子
東京都生まれ。東京大学大学院修士課程修了後、株式会社電通総研入社。現在株式会社電通勤務。

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2007年12月27日

必読本 第565冊目 ある広告人の告白[新版]

必読本 第565冊目

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ある広告人の告白[新版]

デイヴィッド・オグルヴィ(著), 山内 あゆ子(翻訳)

¥ 1,890 (税込)

海と月社

単行本:275ページ

2006年7月7日 初版

 

●「現代広告の父」による広告人のための教科書。

「売る広告」を作るための技術とは?

広告人はそれぞれの仕事の最先端でどう考え、

どう行動するべきか? 広告の基本的な考え方、戦略、テクニックが凝縮した一冊。

●世界14ヶ国で翻訳出版、100万部超の世界的名著!

世界中の広告人のみならず、

あらゆる産業界のビジネスパーソンに読み継がれてきたビジネス書の古典。

私自身、ずっとその存在自体知らなかったのだが、

最近、土井英司さんが推薦していたことを知り、

運良く古本屋さんで購入できたこともあり、

本日読んでみることにしました。

●著者は、スコットランド出身で、

世界各国を渡り歩いた後にアメリカに移民し、

37歳で、後に世界的広告会社となる

オグルヴィ&メイザー社を設立する。

本書は、著者の自伝的要素を色濃く絡めた、

広告業界で成功するための法則を記した本である。

●序文を書いたのは、なんと、

あの『ミッドナイト・エクスプレス』、『愛と哀しみの旅路』

などで名高い映画監督のアラン・パーカーである。

監督業をやる前の若手時代には、

コピーライターをしていたそうで、

そのころに本書をバイブルのごとく愛読していたとのこと。

●しかし、この豪放磊落というか、

歯に衣着せぬというか、ジョークや毒舌を多用し、

思うところをズバズバと言ってのける小気味良い文章は、

読んでいても実に心地よい。

ちょっと厚い本だが、読み始めたら止まらない面白さがある。

名訳に仕上げた翻訳者の方にも拍手を贈りたい。

偉人の伝記ものとして読んでも非常に面白いでしょう。

●本書は、広告業界の人間ならば、

まず読んでいなければモグリと言われても

仕方ない「教科書中の教科書」と言われる本で、

この1冊に成功するためのあらゆる要素が詰まっている

(広告代理店勤務の方ならば、ジェイ・エイブラハムやダン・S・ケネディ

などのダイレクトマーケティグ本や『電通鬼十則』なども

併せて必読書でしょう)。

のみならず、全く畑違いのビジネスマンにも強力にオススメしたい本である。

ハードワークの大切さ、顧客との付き合い方、人材登用の秘訣など、

仕事をする上で是非とも守りたい、

普遍的な原理原則が豊富に記されている白眉の書だからです。

●やや値が張る本だが、一生モノの価値がある。

マイナーな出版社であることもあり、

私のようにずっとその存在を知らなかった方も多いかと思うが、

ボロボロにするぐらい繰り返し愛読する意味がある、

真の名著です。

 

【マストポイント】

@ピーナッツしか撒かないようなところへ、

せいぜいやってくるのはサルぐらいなものだ

(払うべき経費はケチらずしっかりと払うこと、

優秀な社員にはしかるべき高給で報いること、

安売り競争は厳に慎むことなどを戒めた、

著者を代表する言葉)。

A自分が楽しくなければ、いい仕事などできない。

もしこの仕事が楽しくないのなら、頼むから他の仕事を

探してもらいたい。

スコットランドにこんな諺がある。

「生きているうちは楽しめ、死の時は長いのだから」

B家族に読ませたくないような広告は絶対に書くな。

愛する家族に顔向けできないようなことをしている

仕事で、いい結果が出るわけがない。


※あえて3つの名言を選んだが、本書には3つに厳選するのに

苦労するほど、他にも秀逸な名言格言非常に多し。

【著者略歴】

デイヴィッド・オグルヴィ

1911年、スコットランド人株式仲買人の5人兄弟の末っ子として、イギリスのウェスト・ホースリーに生まれる。エジンバラのフェテス・カレッジ、オックスフォードのクライスト・チャーチに学ぶが、学位取得を前に放校。これは人生において痛恨の失敗だったとオグルヴィは回想している。パリのホテル・マジェスティックの厨房でコック見習いをした後、スコットランドのアガクッカーズで家庭用コンロの訪問販売員を経て、1938年アメリカに移住、ジョージ・ギャラップ博士の視聴者調査研究所で副所長を務める。第二次世界大戦中は、英国安全保障調整局でサー・ウィリアム・スティーブンソンのスタッフとして働く。戦後、37歳でニューヨークを本社とする広告会社を設立、後に合併し、現在オグルヴィ&メイザーとして知られる国際的大手広告会社となる。1999年没。

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